イエスの生涯 1 降誕
「イエス・キリストの降誕」
○
イエスの誕生が予告される
(ルカ1:35)
「天使は答えた。
『聖霊があなたに降り,
いと高き方の力があなたを包む。
だから,生まれる子は聖なる者,
神の子と呼ばれる。』
イエスの誕生は,
人間的なものだけでなく,
聖霊によるものでした。
イエス・キリストは,
聖霊の超自然的なわざにより,
処女マリヤから生れたのです。
神が人になって来られたのです。
(マタイ1:18,20,ルカ1:35)。
イエス・キリストの誕生が,
超自然な特別なものであることを示し,
イエスが,神の子,
キリスト(救い主)であることを
示しています。
イエスの降誕に当たるものとして,
ヨハネの福音書では,
神の言葉の受肉として示しています。
パウロの手紙には,
イエスが神の子であり,
キリストであることを示しています。
(ルカ1:26-38)
「六か月目に,天使ガブリエルは,
ナザレというガリラヤの町に
から遣わされた。
ダビデ家のヨセフという人の
いいなずけである
おとめのところに遣わされたのである。
そのおとめの名はマリアといった。
天使は,彼女のところに来て言った。
『おめでとう,恵まれた方。
主があなたと共におられる。』
マリアはこの言葉に戸惑い,
いったい
この挨拶は何のことかと考え込んだ。
すると,天使は言った。
『マリア,恐れることはない。
あなたは神から恵みをいただいた。
あなたは身ごもって男の子を産むが,
その子をイエスと名付けなさい。
その子は偉大な人になり,
いと高き方の子と言われる。
神である主は,
彼に父ダビデの王座をくださる。
彼は永遠にヤコブの家を治め,
その支配は終わることがない。』
マリアは天使に言った。
『どうして,
そのようなことがありえましょうか。
わたしは男の人を知りませんのに。』
天使は答えた。
『聖霊があなたに降り,
いと高き方の力があなたを包む。
だから,生まれる子は聖なる者,
神の子と呼ばれる。
あなたの親類のエリサベトも,
年をとっているが,
男の子を身ごもっている。
不妊の女と言われていたのに,
もう六か月になっている。
神にできないことは何一つない。』
マリアは言った。
『わたしは主のはしためです。
お言葉どおり,
この身に成りますように。』
そこで,天使は去って行った。」
○
イエスの誕生
(マタイ1:24)
「見よ,処女がみごもっている。
そして男の子を産む。
その名はインマヌエルと呼ばれる。」
(訳すと,神は私たちとともにおられる,
という意味である。)
ヨセフに,
「主の天使が夢に現れて言った」ものです。
「インマヌエル」とはヘブル語で,
「神は私たちとともにおられる」
という意味であり,
神が人間に臨在していると言うことです。
この言葉は.
イザヤに与えられた預言の引用です。
キリスト(救い主)は,
処女がみごもって,
与えられるというものです。
そして,
イエス・キリストの誕生によって,
成就しました。
(イザヤ7:14)
「それゆえ,主みずから,
あなたがたに一つのしるしを与えられる。
見よ。処女がみごもっている。
そして男の子を産み,
その名を『インマヌエル』と名づける。」
☆
「インマヌエル」
(ワーシップ)
「インマヌエル インマヌエル
その名は インマヌエル
ともに おられる
わが主 イエス インマヌエル」
☆彡
(マタイ1:18-25)
「イエス・キリストの誕生の次第は
次のようであった。
母マリアはヨセフと婚約していたが,
二人が一緒になる前に,
聖霊によって
身ごもっていることが明らかになった。
夫ヨセフは正しい人であったので,
マリアのことを表ざたにするのを望まず,
ひそかに縁を切ろうと決心した。
このように考えていると,
主の天使が夢に現れて言った。
『ダビデの子ヨセフ,
恐れず妻マリアを迎え入れなさい。
マリアの胎の子は
聖霊によって宿ったのである。
マリアは男の子を産む。
その子をイエスと名付けなさい。
この子は
自分の民を罪から救うからである。』
このすべてのことが起こったのは,
主が預言者を通して言われていたことが
実現するためであった。
『見よ,
おとめが身ごもって男の子を産む。
その名はインマヌエルと呼ばれる。』
この名は,
「神は我々と共におられる」
という意味である。
ヨセフは眠りから覚めると,
主の天使が命じたとおり,
妻を迎え入れ,
男の子が生まれるまで
マリアと関係することはなかった。
そして,その子をイエスと名付けた。」
○
羊飼いの礼拝
(ルカ2:11-12)
「きょうダビデの町で,
あなたがたのために,
救い主がお生まれになりました。
この方こそ主キリストです。
あなたがたは,
布にくるまって
飼葉おけに寝ておられる
みどりごを見つけます。
これが,
あなたがたのためのしるしです。」
神はこの宝物を,
飼い葉おけの中に入れてくださいました。
救い主が、
飼い葉おけで寝かされていることは、
隠されたことです。
この神の子に出会えた人は幸せでした。
神はへりくだった姿で来られました。
キリストは,
飼い葉おけで寝かされていました。
飼い葉おけが
神が羊飼いに示したものでした。
イエス・キリストは,
最も貧しい者として生まれました。
このことばを,
何の抵抗もなく受け入れたのは,
野宿をしていた羊飼いでした。
キリストは,貧しく生まれました。
はじめて礼拝する者も,
貧しい人たちでした。
(ピリピ2:6-8)
「キリストは神の御姿である方なのに,
神のあり方を捨てられないとは考えず,
ご自分を無にして,仕える者の姿をとり,
人間と同じようになられました。
人としての性質をもって現れ,
自分を卑しくし,死にまで従い,
実に十字架の死にまでも従われました。」
○
キリストはベツレヘムに生まれる
(マタイ2:6)
「『ユダの地,ベツレヘム。
あなたはユダを治める者たちの中で,
決して一番小さくはない。
わたしの民イスラエルを治める支配者が,
あなたから出るのだから。』」
東方の博士がエルサレムで,
王にキリストはどこで生まれたかを
問います。
王は平静を装い,
祭司長たちや学者たちを集め,
キリスト誕生の地を尋ねました。
彼らはミカ5:2によって,
「ベツレヘム」と答えました。
(ミカ5:2)
「ベツレヘム・エフラテよ。
あなたは
ユダの氏族の中で最も小さいものだが,
あなたのうちから,
わたしのために,
イスラエルの支配者になる者が出る。
その出ることは,
昔から,永遠の昔からの定めである。」
救い主は,ダビデの家系から,
永遠の王として生まれることを
示しています。
(マタイ1:1)
「アブラハムの子ダビデの子,
イエス・キリストの系図。」
(ローマ1:3)
「御子に関するものです。
御子は,
肉によれば
ダビデの子孫から生まれ,…」
○
キリストの受肉
(ローマ9:5 新改訳)
「父祖たちも彼らのものです。
またキリストも,
人としては彼らから出られたのです。
このキリストは万物の上にあり,
とこしえにほめたたえられる神です。
アーメン。」
救い主の現れることは,
アダムとイブが罪を犯した後,
神は蛇に次のように言いました。
次の言葉は,
「初めの福音」と呼ばれることが
あります。
(創世記3:14)
「主なる神は,蛇に向かって言われた。
『このようなことをしたお前は,
あらゆる家畜,あらゆる野の獣の中で,
呪われるものとなった。
お前は,生涯這いまわり,塵を食らう。
お前と女,お前の子孫と女の子孫の間に,
わたしは敵意を置く。
彼はお前の頭を砕き,
お前は彼のかかとを砕く。』」
預言者イザヤは,
救い主について次のように言います。
(イザヤ7:14)
「それゆえ,わたしの主が御自ら,
あなたたちにしるしを与えられる。
見よ,おとめが身ごもって,
男の子を産み,
その名をインマヌエルと呼ぶ。」
(ローマ8:3)
「肉の弱さのために
律法がなしえなかったことを,
神はしてくださったのです。
つまり,罪を取り除くために
御子を罪深い肉と同じ姿でこの世に送り,
その肉において
罪を罪として処断されたのです。」
キリストは,神が受肉した方です。
「ことば」が人間となられた方でした。
聖霊の働きにより,
マリヤによる処女の受胎として
実現しました。
キリストは,罪を除いては,
すべての点でわたしたち人間と
等しくなられました。
(ガラテヤ4:4)
「しかし,時が満ちると,
神は,その御子を女から,
しかも律法の下に生まれた者として
お遣わしになりました。
それは,
律法の支配下にある者を贖い出して,
わたしたちを
神の子となさるためでした。」
(1ヨハネ4:2)
「イエス・キリストが
肉となって来られたということを
公に言い表す霊は,
すべて神から出たものです。
このことによって,
あなたがたは神の霊が分かります。」
2017.12.10
H.K