ギデオンの祈り
(士師6:15口語訳)
「ギデオンは主に言った,
『ああ主よ,
わたしはどうしてイスラエルを
救うことができましょうか。
わたしの氏族はマナセのうちで
最も弱いものです。
わたしはまた
わたしの父の家族のうちで
最も小さいものです』。」
ヨシュアの死後,
強力な指導者が出ませんでした。
この時期にイスラエルの民を導いたのが
「士師」と呼ばれる人々でした。
士師には,主の霊が下り,
主の霊が覆ったのです。
(士師6:34)
「主の霊がギデオンをおおったので,
彼が角笛を吹き鳴らすと,
アビエゼル人が集まって来て,
彼に従った。」
○
ギデオンの精兵
(士師7:7)
「そこで主はギデオンに仰せられた。
『手で水をなめた三百人で,
わたしはあなたがたを救い,
ミデヤン人をあなたの手に渡す。
残りの民はみな,
それぞれ自分の家に帰らせよ。』」
○
「主のために,ギデオンのために」
(士師7:16-18)
「彼は三百人を三つの小隊に分け,
全員に角笛と空の水がめを持たせた。
その水がめの中には松明を入れさせ,
彼らに言った。
「わたしを見て,
わたしのするとおりにせよ。
わたしが敵陣の端に着いたら,
わたしがするとおりにせよ。
わたしとわたしの率いる者が
角笛を吹いたら,
あなたたちも敵の陣営全体を
包囲して角笛を吹き,
『主のために,ギデオンのために』
と叫ぶのだ。」
○
ルツの信仰
(ルツ1:16)
「ルツは言った。
『あなたを捨て,
あなたから別れて帰るように,
私にしむけないでください。
あなたの行かれる所へ私も行き,
あなたの住まれる所に私も住みます。
あなたの民は私の民,
あなたの神は私の神です。』」
ルツが姑のナオミに語った言葉です。
ルツの信仰が,現されました。
(ルツ1;17)
「あなたの死なれる所で私は死に,
そこに葬られたいのです。
もし死によっても
私があなたから
離れるようなことがあったら,
主が幾重にも私を
罰してくださるように。」
ルツの信仰と従順は,
ルツに祝福をもたらしました。
○
買戻し
(ルツ3:9)
「彼は言った。
『あなたはだれか。』彼女は答えた。
『私はあなたのはしためルツです。
あなたのおおいを広げて,
このはしためをおおってください。
あなたは買い戻しの権利のある
親類ですから。』」
「買い戻しの権利のある親類」
という言葉は,
「ゴエル-」という語で,
「贖う者」という意味です。
ルツの出来事は,
士師の時代のことです。
(ルツ1:1)
「ゴエルー」(買戻しの権利のある親類)
であるボアズの異邦人ルツに対する愛が,
異邦人を救うイエス・キリストを
予表しています。
神の救いの深遠な計画を思わされます。
☆
「すべての人は,
罪を犯したので,
神からの栄誉を受けることができず,
ただ,神の恵みにより,
キリスト・イエスによる贖いのゆえに,
価なしに義と認められるのです。」
「贖い」は,
元は代価を払って
買い取ると言う意味でした。
「贖い」は,
キリストの救いを
意味するようになります。
キリストの十字架による
死は贖いの代価であり,
それにより罪人は罪を赦され,
義と認められます。
ルツはキリスト教会の型です。
買戻しの権利のあるボアズは,
わたしたちの贖い主のキリストの型です。
♪ 「罪に満てる世界」
(新聖歌343)
1
罪に満(み)てる世界
そこに住む世人(よびと)に
「生命(いのち) 得よ」とイエスは
血潮(ちしお) 流しませり
ああ恵み! 計り知れぬ恵み
ああ恵み! われにさえ及べり
2
罪は海の如(ごと)く
わが心 覆(おお)えど
神はさらに強き 恵みもて救えり
ああ恵み! 計り知れぬ恵み
ああ恵み! われにさえ及べり
3
「誰(たれ)ぞわれの罪を
ことごとく洗うは」
「見よ血潮は汝(なれ)を
雪よりも白くせん」
ああ恵み! 計り知れぬ恵み
ああ恵み! われにさえ及べり
4
妙(たえ)に奇(く)しき愛を
限りなき恵みを
ぞ誰(たれ)も受けよ
ためらわずそのまま
ああ恵み! 計り知れぬ恵み
ああ恵み! われにさえ及べり
○
ルツの祝福
(ルツ4:14)
「女たちはナオミに言った。
『イスラエルで,
その名が伝えられるよう,
きょう,買い戻す者をあなたに与えて,
あなたの跡を絶やさなかった主が,
ほめたたえられますように。』」
ボアズは大きな犠牲を払って
ナオミの畑を買い取りました。
ボアズはルツと結婚しました。
そして,ルツに子が生まれます。
(マタイ1:5)
「サルモンに,
ラハブによってボアズが生まれ,
ボアズに,ルツによってオベデが生まれ,
オベデにエッサイが生まれ,」
○
士師の時代の後,
祭司のサムエルが活躍します。
イスラエルに王の制度が
導入されます。
主よ,語り給え
(1サムエル3:10)
「そのうちに主が来られ,
そばに立って,
これまでと同じように,
『サムエル。サムエル』
と呼ばれた。
サムエルは,
『お話しください。
しもべは聞いております』
と申し上げた。」
(1サムエル3:10 口語訳)
「主はきて立ち,前のように,
『サムエルよ,サムエルよ』
と呼ばれたので,
サムエルは言った,
『しもべは聞きます。
お話しください。』」
「しもべは聞きます。お話しください」
という言葉は,
神の言葉を聞く姿勢であり,
神の呼びかけに応答する祈りの姿です。
この
「しもべは聞きます。お話しください」
のサムエルの謙虚な祈りを通して,
新しいイスラエルの歴史が
始まります。
♪ 「語りませ主よ」
(スエーデン民謡)
語りませ主よ しもべは聞く
みことば給へ よろこびゆかん
嵐の日にも 連れもどりて
汝なぐさめに 我憩えへリ
語りませ主よ 愛のことば
くだけし心 生かし抱き
み足のもとにひれ伏し聞く
語りませ主よさらば安し
☆
サムエルは紀元前1000年より
少し前の最後の士師であり,
預言者でした。
祭司であり,
王政を造ります。
サウロ,ダビデに油を注ぎます。
ダビデは周辺の国を平定し,
王国を築きあげます。
ソロモンが
イスラエルの繁栄を造り上げます。
2018-02-24
2021-08-20 改定