エペソ人への手紙 2015.4.18
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エペソの手紙
パウロの書いた手紙であり,
組織神学,実践神学とみなすこともできます。
ローマ書の要約,
あるいはローマ書より高度な
教えだという学者がいます。
ポイントとなる言葉を選び,
短い説明をしました。
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神の御子
(エペソ1:5,6)
「神は,
みむねとみこころのままに,
私たちを
イエス・キリストによって
ご自分の子にしようと,
愛をもって
あらかじめ定めておられました。
それは,
神がその愛する方にあって
私たちに与えてくださった
恵みの栄光が,
ほめたたえられるためです。」
イエス・キリストは,神の子です。
わたしたちは,
イエス・キリストを信じることによって
神の子となります。
エペソ1章は聖書にある重要な出来事,
教えが要約されています。
使徒信条と同じ内容です。
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神の右の座
(エペソ1;20口語訳)
「神はその力を
キリストのうちに働かせて,
彼を死人の中からよみがえらせ,
天上において
ご自分の右に座せしめ,…」
神の力は,
十字架で死んだイエスを復活させ,
天上の神の右に上げました。
エペソ書で,
パウロはイエス・キリストが天に昇り今,
神の右の座にいることを教えてます。
パウロは,
このイエスと似た経験をしています。
(2コリント12:2)
「わたしはキリストにある
ひとりの人を知っている。
この人は十四年前に
第三の天にまで引き上げられた
― それが,
からだのままであったか,
わたしは知らない。
からだを離れてであったか,
それも知らない。
神がご存じである。」
この体験は驚くものでした。
私たちも,
イエスにならうものとなります。
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(エペソ1:19-23口語訳)
「また,
神の力強い活動によって働く力が,
わたしたち信じる者にとって
いかに絶大なものであるかを,
あなたがたが知るに至るように,
と祈っている。
神はその力を
キリストのうちに働かせて,
彼を死人の中からよみがえらせ,
天上においてご自分の右に座せしめ,
彼を,すべての支配,権威,
権力,権勢の上におき,
また,この世ばかりでなく
きたるべき世においても唱えられる,
あらゆる名の上におかれたのである。
そして,
万物をキリストの足の下に従わせ,
彼を万物の上に
かしらとして教会に与えられた。
この教会はキリストのからだであって,
すべてのものを,
すべてのもののうちに
満たしているかたが,
満ちみちているものに,
ほかならない。」
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死から命へ
(エペソ2:4-6)新共同訳
「憐れみ豊かな神は,
わたしたちを
この上なく愛してくださり,
その愛によって,
罪のために死んでいたわたしたちを
キリストと共に生かし,
― あなたがたの救われたのは
恵みによるのです ―
キリスト・イエスによって
共に復活させ,
共に天の王座に
着かせてくださいました。」
神による救いです。
聖書の救いは,これで説明ができます。
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信仰による救い
(エペソ2:8)
「あなたがたは,恵みのゆえに,
信仰によって救われたのです。
それは,
自分自身から出たことではなく,
神からの賜物です。」
わたしたちは神によって造られました(2:9),
しかしわたしたちは罪を犯しました。
この罪のためにイエス・キリストは
死んでくださいました。(2:4)
そして,このイエスを信じる者は,
救くわれるのです。
エペソ2:1-9は
いわゆる「4つの法則」と同じものです。
エペソ1章の要約といえます。
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ユダヤ人と異邦人
(エペソ2:15b,16)
「ご自分の肉において,
敵意を廃棄された方です。
敵意とは,
さまざまの規定から
成り立っている
戒めの律法なのです。
このことは,
二つのものをご自身において
新しいひとりの人に造り上げて,
平和を実現するためであり,
また,
両者を一つのからだとして,
十字架によって
神と和解させるためなのです。
敵意は十字架によって
葬り去られました。」
イエス・キリストは,
選ばれた民であるユダヤ人と異邦人を
1つとしてくださいます。
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内なるキリスト
(エペソ3:17a)
「キリストが,
あなたがたの信仰によって,
あなたがたの心のうちに
住んでいて
くださいますように。」
これは,パウロの祈りです。
イエス・キリストを
信じる者の心の内には,
キリストが住みます。
「こころの内に住むキリスト」
は大切な言葉です。
このことばにもどるとき,
わたしたちの苦難は消え去ります。
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「御霊の一致」
(エペソ4:1-3)
「さて,主の囚人である私は
あなたがたに勧めます。
召されたあなたがたは,
その召しに
ふさわしく歩みなさい。
謙遜と柔和の限りを尽くし,
寛容を示し,
愛をもって互いに忍び合い,
平和のきずなで結ばれて
御霊の一致を
熱心に保ちなさい。」
この「御霊の一致」を
パウロは勧めます。
私たちが生きていくとき,
人々との同情,
共感を求めようとします。
カウンセリングにおいては,
同情はだめであり,
共感が大切だという人もいます。
パウロは
この問題を深く知っていました。
この問題にたいしての聖書の教えは,
「御霊の一致」
といえるのではないでしょうか。
私たちが隣人と交わるのには
「御霊の一致」を
求めるべきだといっているのです。
パウロは偉大なカウンセラーの
先生だといえます。
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新しい人
(エペソ4:24)
「真理に基づく義と聖をもって
神にかたどり造り出された,
新しい人を
身に着るべきことでした。」
イエス・キリストを信じる者は,
古い生き方を捨てて,
新しく生きるのです。
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家族
(エペソ5:24)
「教会がキリストに従うように,
妻も,すべてのことにおいて,
夫に従うべきです。」
パウロは家族のあり方を教えます。
妻は夫に従い,
子は両親に従うというものです。
(エペソ6:1)
「子どもたちよ。
主にあって両親に従いなさい。
これは正しいことだからです。」
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悪魔に立ち向かう
(エペソ6:11)
「悪魔の策略に対して
立ち向かうことができるために,
神のすべての武具を
身に着けなさい。」
信仰によって,
悪魔に打ち勝つようにといいます。
2015.4.18