創世記12-22章
アブラハム
解説
○
「信仰の父」と言われる
アブラハムについての記述です。
○
アブラハムの旅立ち
(創世記12:1-3)(口語訳)
「 時に主はアブラムに言われた,
『あなたは国を出て,
親族に別れ,父の家を離れ,
わたしが示す地に行きなさい。
わたしは
あなたを大いなる国民とし,
あなたを祝福し,
あなたの名を大きくしよう。
あなたは祝福の基となるであろう。
あなたを祝福する者を
わたしは祝福し,
あなたをのろう者を
わたしはのろう。
地のすべてのやからは,
あなたによって祝福される』」。
アブラハムの召命の記事です。
創世記3:15の約束された
救い主(キリスト)は,
アブラハムの子孫から
出るというものです。
神はアブラハムを召し,
この地の祝福の基とされます。
アブラハムの生涯は,
救いは信仰によるという預言です。
○
神との契約
(創世記15:5)
「彼を外に連れ出して仰せられた。
『さあ,天を見上げなさい。
星を数えることができるなら,
それを数えなさい。』
さらに仰せられた。
『あなたの子孫は
このようになる。』」
神とアブラハムとの約束(契約)です。
新約聖書では次のように言っています。
(ローマ4:18 口語訳)
「『わたしは,
あなたを立てて
多くの国民の父とした』
と書いてあるとおりである。
彼はこの神,すなわち,
死人を生かし,
無から有を呼び出される神を
信じたのである。
彼は望み得ないのに,
なおも望みつつ信じた。
そのために,
『あなたの子孫は
こうなるであろう』
と言われているとおり,
多くの国民の父
となったのである。」
(ヘブル11:12 口語訳)
「このようにして,
ひとりの死んだと同様な人から,
天の星のように,
海べの数えがたい砂のように,
おびただしい人が
生れてきたのである。」
○
アブラハムの信仰
(創世記15:6口語訳)
「アブラムは主を信じた。
主はこれを彼の義と認められた。」
アブラハムは,
神を信じることによって,
義とされました。
☆彡
(創世記15:5-7)口語訳
「そして主は
彼を外に連れ出して言われた,
『天を仰いで,
星を数えることができるなら,
数えてみなさい。』
また彼に言われた,
『あなたの子孫は
あのようになるでしょう』。
アブラムは主を信じた。
主はこれを彼の義と認められた。
また主は彼に言われた,
『わたしはこの地を
あなたに与えて,
これを継がせようと,
あなたをカルデヤのウルから
導き出した主です』」
○
アブラハム,イサクをささげる
(創世記22:10-13)
「アブラハムは手を伸ばし,
刀を取って自分の子を
ほふろうとした。
そのとき,
主の使いが天から彼を呼び,
『アブラハム。アブラハム。』
と仰せられた。
彼は答えた。
『はい。ここにおります。』
御使いは仰せられた。
『あなたの手を,
その子に下してはならない。
その子に何もしてはならない。
今,わたしは,
あなたが神を
恐れることがよくわかった。
あなたは,自分の子,
自分のひとり子さえ惜しまないで
わたしにささげた。』
アブラハムが目を上げて見ると,
見よ,角をやぶに引っかけている
一頭の雄羊がいた。
アブラハムは行って,
その雄羊を取り,
それを自分の子の代わりに,
全焼のいけにえとしてささげた。」
この箇所は,
新約聖書では
次のように言っています。
(ローマ9:7)
「アブラハムから
出たからといって,
すべてが子どもなのではなく,
『イサクから出る者が
あなたの子孫と呼ばれる。』
のだからです。」
(ローマ4:21)
「神には
約束されたことを成就する力が
あることを堅く信じました。」
アブラハムは,
神が代わりのいけにえを
備えてくださるか,
イサクを生き返らせてくださると
信じていました。
(ヘブル11:17-19)
「信仰によって,
アブラハムは,
試みられたとき
イサクをささげました。
彼は約束を与えられていましたが,
自分のただひとりの子を
ささげたのです。
神はアブラハムに対して,
『イサクから出る者が
あなたの子孫と呼ばれる。』
と言われたのですが,
彼は,神には人を死者の中から
よみがえらせることもできる,
と考えました。
それで彼は,
死者の中から
イサクを取り戻したのです。
これは型です。」
☆
この後,
イサク,
ヤコブ,
ヨセフの話が続きます。
イスラエルの民は,
エジプトに行きます。
2018-10-03