老いの坂道(パピー)

楽しい心で歳を取り、働きたいけど休み、喋りたいけど黙る。
そんな気持ちで送る趣味を中心に日々の一端を書き留めています。

神社仏閣の小さな旅〚6〛:上寺山 餘慶寺

2021-02-27 | 神社仏閣の旅

やっと年が改まった。

2021年神社仏閣小さな旅は岡山県瀬戸市の「上寺山 餘慶寺」から開始です。

「餘慶寺」堂宇群。左から鐘楼・地蔵堂・本堂(観音堂)・三重塔・薬師堂

*       *      *

岡山市の東隣、岡山県瀬戸内市邑久町北島1187.

JR赤穂線「西大寺駅」から東へおよそ2Km、標高約60mの小高い丘の上にあります。

(この日は電車に乗るのがイヤだったから車で行きました)

 

とにかく広い大きなお寺です。駐車場も綺麗に整備されていました。

   ☆上寺山 餘慶寺☆

   ご本尊:千手観音菩薩(東向き観音)

   宗 旨:天台宗

 上寺山餘慶寺は天平勝宝元(749)年に報恩大師によって開山され以来1270年

以上の法統継承が続いています。

 餘慶寺は日待山日輪寺と称し、備前四十八ケ寺のひとつとして栄えた。平安時代には

慈覚大師が再興し本覚寺と改め、その後近衛天皇の勅願所となり上寺山餘慶寺と改め、

国家の安泰と五穀豊穣を祈願した。戦国時代に入り赤松氏、浦上氏、宇喜多氏の信仰

を得て、さらに池田藩主の尊崇と保護を得ておおいに栄えた。

 山内には観音堂、薬師堂、三重塔、地蔵堂、鐘楼、八角堂(開山堂)、日吉社、

愛宕社などの伽藍が軒を連ねる。

 本堂は観音堂で、祀られている千手観音菩薩は古くより「東向き観音」と名高く

多くの霊験をあらわしてきた。

 かっては七院十三坊といわれた塔頭は、恵亮院、本乗院、吉祥院、定光院、明王院、

圓乗院の六院が現存しています。

これらの塔頭の多さは中国地方でもあまり他に例を見ない。さらに山内は豊原北島神社

とも隣接し、平安時代より発展した神仏習合の姿を遺存しています。

 

❖それでは先ずは「本堂」から拝観しましょう。

ちょっと失礼して近寄ってみましょうか

この本堂(観音堂)は「国指定重要文化財」となっています。

 棟札によると永禄13年(1570)に建立、正徳4年(1714)に再建されたもので、

正面の向唐破風などは江戸後期に付け加えられたものです。大棟が短く隅棟が長い

特殊な構造になっているが、それぞれの棟線が美しく、寺院本堂としてはまれにみる

姿になっています。

 正面の須弥壇には慈覚大師御作と伝えられる秘仏千手観世音菩薩、さらに

御前仏には観音聖地普陀山より勧請した御像をお祀りし、両脇には右に

天台大師、左に伝教大師をお祀りしているとの事。

ほとんどのお寺でもそうですがご本尊などの仏像は拝観できません。

33年に一度「御開帳」と言いて特別拝観が許される時もあるようです。

餘慶寺の観音菩薩像のレプリカと言うのか本堂右前に「東向観音さん」が

お立ちです。

この像は平成14年に中国観音霊場会と普陀山との友好交流十周年を記念して

勧請した千手観音像です。「千手」といわれるだけあって「手」が沢山

あるますね。多くの人々を一度に救うことが出来る「手」だそうですよ。

この「東向き観音」には多くの霊験が伝えられています。

中でも岡山藩主・池田綱政公にまつわる言い伝えが有名です。

 綱政公が江戸滞在中に重病にかかったおり、夢枕に千手観音が

現れ「吾は国元、備前の東向きの観音なり、病苦を逃れんとするならば

悩む心を改め、あつく吾を祈れよ」と告げた。そこで備前の国中を探した

ところ、上寺山に東向きの観音様があることが分かり祈願すると、たちまち

病気が治ったという。外陣には綱政公直筆の扁額が掲げられています。

❖本堂の左手にあるのが「地蔵堂」です。

昔の十王堂を平成元年に再建し、本尊に地蔵菩薩を祀ることから「地蔵堂」と

改名したそうです。

 あわせて祀られる十王は地蔵菩薩の化身といわれ、人の死後には、忌日に

それぞれの王が裁きをし、亡者をみちびくとされています。

 生前に嘘をついた者の舌を引き抜くということで有名な閻魔大王は

三十五日の王です。(議員さんがお亡くなりになったら大忙しでようネ)

❖さらにその左手に「鐘楼」があります。

この画像では見えないですが「上寺の晩鐘」として親しまれている餘慶寺の

梵鐘です。青銅鋳造製で総高94.8cm、口径58.5~59.0cm。竜頭は高さ11.0cmで極端に

簡略化されています。

銘文によれば、戦国時代の元亀2年(1571)に明人(当時の中国人)が

豊後国大分郡府中(現大分県大分市)の惣道場に寄進したものだそうです。

惣道場は、近年の研究で浄土真宗など一向宗門徒が集まる施設だそうです。

餘慶寺に入った経緯は九州に遠征した宇喜多秀家軍が戦利品として持ち帰り

寄進したと伝えられているようです(瀬戸内市教育委員会)。

❖本堂右手には「八角堂」が見えます。

餘慶寺を開いた報恩大師をまつるお堂です。

❖「十三仏堂」が右に続いています。

ここは亡くなられた方の供養のため十三仏に写経を納めることのできるお堂です。

薄気味わるい空間だったけど十三の仏像が並んだ厳かな堂内でした。

❖続いて餘慶寺のシンボル「三重塔」があります。

江戸末期(文化12(1815)年)に建立された総高22mの三重塔です。

特に軒裏によく見られる細かい木組みが素晴らしいです。当時の大工さんが

どうやってこの一本一本の木組みを創造し造作したのか思いを巡らすことが

好きで神社仏閣巡りを楽しんでいます。

この日のお昼はこの塔を眺めながら来る途中

のコンビニで買った簡単な昼食頂きました。

❖さて続いて「薬師堂」です。

この薬師堂、古くは山のふもとにあったお堂だそうです。

享保19年(1734)の再建棟札が現存します。上寺山の他の建物に比べて

簡素な印象を受けるお堂です。

薬師如来を祀るため、正面の扁額には「醫(医)王窟」とあります。

見えるかな・・右から読むんですよ(笑)。

古くから眼病など病気平癒の信仰をあつめ江戸時代には「朝観音、夕薬師」と

言われたほど信仰されたそうです。堂内には

・木造 薬師如来坐像(明治34年 国指定重要文化財)

・木造 聖観音立像(大正6年 国指定重要文化財)

・木造 十一面観音立像(昭和54年 県指定重要文化財)

等が収蔵されています。(拝観できません・・・)

この薬師堂、お賽銭もはずみ特に入念に参拝してきました。

❖山内のお堂を参拝し納経所へ向かう途中、こんな可愛いお地蔵さんが

おさいせんをおねだりしていました。

❖豊原北島神社です。神仏習合の姿をここに残していました。

なんだかお寺の山内での神社、少々違和感を覚えたのは信心が足りないのかな・・・

❖最後に納経所で御朱印を頂きました。

おやおや1月21日の参拝のようですね。何が忙しいのかひと月以上の遅れブログでした。

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□ 遅配ブログをご覧頂きありがとうございました。今回は「お寺」だったので

  次回は神社ですね、ゴメンなさい、どこの神社にしような・・・

□株式相場が乱高下してますね、これもブログ遅配に影響あり・・・

□終活がなかなか捗りません、古い日記の焼却処分に困難きわめてます。 

 みなさんこの件はどうされるのでしょうか?「資源ゴミ」はマズいよね。

 残すには心苦しい(笑)、やっぱり焼却か・・・

 では、では、またネ。。。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
パピーさんへ (わか)
2021-03-01 08:21:17
パピーさんおはようございます!
ちょっとだけお久しぶりです。
お寺の写真を見るだけでも心が落ち着きますね。
薬師如来って眼病などの平癒だったんですね。
パピーさんは目はどうですか?
私も酷使しているのでケアしないとなあと感じています。

漢検1級1回目試験は撃沈でした。。懲りずに頑張ります!
返信する
わかちゃんへ (パピー)
2021-03-02 22:49:46
ボクがブログさぼっていたのでお久だったね。
「薬師如来」さんは病気平癒の仏さんですよ。
ここの薬師さんはたまたま眼病ということだけど。
ボクは乱視と近眼でした。でも年を重ねると近眼
が治って老眼になりました(笑)。
読書は「目」が疲れるからネ。時々休んで遠くを
見なさいなんてよく言われますネ。
1級沈没!!!やったネ。。準1合格から三か月くらい
でしょう、そりゃ無理だ(笑) わかちゃんには時間
は充分にあるのだから焦らずゆっくり確実に勉強
して3年後の合格を目指しましょう!!!!
わかちゃんの最近の読書傾向が少し変わってきた
ように思ってブログ見せてもらってます。
ボクは今森下典子さんの「日日是好日」を読んで
ます。「お茶」のお話で10年くらい前までは
時々お茶会にも行ってたのを思い出しながら
楽しんでいますよ。森下さん初読みだけど作家
らしくない文章がステキです。
返信する

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