冷蔵庫問題とりあえず解決。
「もういい」とか「ストレス溜めないために待つことにする」とかいろいろ言ってみましたが、この真夏に冷蔵庫が死んで6日めに限界。5人家族がこのアメリカで冷蔵庫なしの生活って信じられます?
普段1週間に一度しか買い物しないんですよ。日本みたいに歩いていけるところにコンビニなんてないんですよ。なのに毎日往復20km近く、1500円もするドライアイスを買いに行く生活を想像してくださいな。ひどいでしょう?
氷がないから、おちおち火傷もできない!!自慢じゃないけどしょっちゅう、しょっちゅう火傷している私はこれだけでも気が気じゃないんです。
やっぱりもう我慢できない、再度闘うぞ!おーっ!・・・って、長い手紙を書いて(打って)、さあ、送信する前にネイティブの友達に見てもらおう…と持っていったら、
「ぼくが電話してあげようか」って。そう言ってくれちゃいました。
そりゃもう甘えるしかないでしょう。
というわけで、経過をぐだぐだと説明し、冷蔵庫の速やかな修理または交換を要求した私(とフーの合作)の手紙を手に、K(ああ、またKだ)が、まず販売元に電話をかけてくれました。
「カスタマーサービスのことで話があるんだけど、責任者にまわしてくれる?」
ほー!いきなりこう言うわけですか。勉強になります~。
さて、数分待たされたあと、責任者が出てきました。お互いに名乗り、いざ本題へ。
「ハイ、ジョン。ぼくは、K.S.と言います。友人の、英語の不自由な日本人家族の代わりにこの電話をかけています。さて、お宅から買った○○の冷蔵庫なんだけど、先週の火曜日に壊れて水曜日に連絡したところ、その翌日一度見に来たきりで、来るはずの連絡もなくずっと放っておかれている。もう週末も過ぎたし、これってどういうこと?この真夏に5人家族が冷蔵庫なしで暮らしているわけだけど、まさかこういうのがお宅の会社の客の取り扱いとして普通なわけじゃないでしょう?」
うっわー、いきなりこう来ますか!思わずメモ取り。
もちろん言ってることはシビアでもそこはアメリカ人、顔からは笑みを絶やさず、口調も穏やかです。だから怖いよねえ。
敵もさるもの。スピーカーフォンじゃなかったのでよくはわかりませんが、何やら笑い声なんか聞こえてる。
「はっはっはー、そんなわけないでしょう。」
みたいな感じ。うむ、手強いです。
Kは、こんなやり方で放置されているようではとても今後の修理も信用できないので、新品と交換するように、と要求。
「キミ、Costcoで買い物したことある?こんなことが起きたらCostcoだったらすぐに返品できるよね?ジョン」
「ねえ、1600ドル超の冷蔵庫って安物かな、ジョン?違うでしょう?トップノッチだよね?それを売りつけておいて半年で壊れるって問題ない?」
「ストア保証を付けていない?ジョン、普通新品の冷蔵庫が1年やそこらで壊れるなんて思わないから付けないよねえ?そのへんはどう?」
合間合間に相手の名前を入れてプレッシャーをかけるのが王道ですが、しかし、相手も手強いのであります。お互いに「わっはっは」と笑いながら内容はどんどんエスカレート。手に汗握る展開です。
「困ったねえ、そういう態度では、今後お宅の店で何も買う気がしなくなっちゃうよ、ジョン、わっはっは」
「これ以上上のステップへ行く前にキミの裁量で何とかできるんじゃないかと思ったんだけど残念だね。」
「ボク、今かなり怒ってるんだよ、ジョン、はっはっは!わかる?こんなに話が通じないとは思わなかったよ。ひどいもんだねー。これが君たちのサービスなのか、ジョン」
「相手の言葉が不自由なのを良いことに真夏に5人家族を1週間も冷蔵庫のない環境に置くなんて、しかもトップノッチの冷蔵庫だよ、これって格好のテレビネタになるかもね。」
げげーっ!そこまで脅すか!しかし、結局、相手に「自分にできることは何もない」←おきまりのセリフ
と言われて、もうこの人との話はココまで。上司の電話番号を聞くことになりました。すると、上司も同じ支店の人間だと言うじゃないですか。
「ジョン、キミはマネージャーじゃなかったの?ボクはマネージャーと話したい、と言ったはずだけど。え?何?カスタマーマネージャー?ストアマネージャーは別にいる?・・・・・そう、じゃあストアマネージャーと代わってください。彼の名前は?ジョン?キミと同じ名前?参ったなあ。OK」
待たされることまたもや数分、新しいジョンと話が始まりました。
「ハイジョン…カスタマーマネージャーのジョンから話を聞いてるといいけど、聞いてない?はあ…実は(以下繰り返し)」
結局押し問答の末、全く同じ結論。
全部で7人のマネージャーと同じ会話を繰り返しました。
これが店の作戦なんですね。たらい回しにして同じ話を何度も何度も繰り返させる→相手の戦意喪失
Kはねばり強く頑張ってくれたのですが、ここでいよいよ相手を変えて修理担当の悪名高きM社へ電話。すると、あっけなく、営業時間終了のアナウンス。時間切れとなりました。
Kは、明日の朝一番で会社から電話すると言ってくれました。でもこの会社、営業時間内にかけても平気で電話口で40分も待たせるんです。
「構わないよ、スピーカーフォンにしておいて仕事するから」
本当にありがとうございます。持つべきものは友人です~~~~~(涙)もう足を向けて寝られません。
それにしても、さすがアメリカの会社、カスタマーの苦情なんかにはびくともしないんですね。彼があれだけの英語力(当然か?)でまくし立ててもダメなら私がつたない英語で「困リマース。早ク、ナントカシテクダサーイ」なんていくら叫んだって相手にされないわけである、と思い知りました。。
そして翌朝、言葉通りKから電話。3者通話でM社のカスタマーサービスとつながり、翌日には修理に来てくれることになりました。やればできるんじゃん。でもやっぱり、
「明日の朝7時から夕方5時の間に」
という、オマエの勤務時間を訊いてるんじゃない!状態は変わらず。Kも横から「もう少し時間を狭められないのか」と言ってくれましたが、相手はまるでロボットのように「これしかできません。到着30分前に電話します。」を繰り返すのみ。
もう何も期待していない私はあっさりと、何でも良いからじゃあ明日来てくれ、と答えました。
そして翌日はどこにも出かけられず缶詰になっていましたが、昼前に電話。
「今から5分くらいで着く。」
30分前に電話するんじゃなかったのかいっ!?もう文句を言う気力も失せてますが、ホントに最低な会社ですわ。
とりあえず、それから1時間ほどの修理の末、冷蔵庫は元通りになりました。半年くらいはもつんでしょうね。でもその後どうなるのか、また壊れたら泣き寝入りなのかなあ。
今までいろんなトラブルに果敢に対処してきたつもりの私ですが、アメリカ人が英語でガーッとまくし立てる苦情を初めて身近で聞いて、ちょっとこの国でずっとやっていく自信が揺らぎ始めています。あれだけ話せてもうまくいかないんだなあ…としみじみ。
あれを聞いていたら、一生あのレベルの英語に到達できないはずの私の未来は暗いぞー、と思ってしまったのでした。
今回は冷蔵庫。でも次は家かもしれません。もしかしたら事件や事故かも。ああ、生きていくのってやっぱり厳しい!
オマケ画像
先日、事故でハイウェイの出口が封鎖されました。対向車線を走っていた私たちはラッキーだったけど、大渋滞が続く反対車線では、みんな車を降りておしゃべりしたり、車の上にぬいぐるみを並べて自分も日光浴したり。
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ウマは暑かっただろうなあ、と思いました。いや~、生きていくのは大変だね
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「ああ大変だ、大変だ。」 「ほんと、あたしたちってたいへんよねー。」
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・・・私は日本でしか生きていけない!
この一言ですな。
我慢強いはずの国民性を受け継がなかった、生粋の日本人の私、こんな対応に出られたら、銃をぶっぱなして短気起こしちゃいそうです(爆)
で・・・冷蔵庫、直ったままかな?
「たらいまわし作戦」帝国の常套手段ですよ!ほんとに、ほんっと~~~にムカつきます!!在外邦人としての力のなさを思い知ってしまう嫌な瞬間ですが、お互い負けないで闘っていきましょうね!!
>>冷蔵庫は元通りになりました。
って……そんな1時間の修理で直っちゃったの?
どんな修理だったのか気になります。
ガスを入れたのかなぁ(ボンベ持ってきてませんでした?)
パッキンを交換したのだろうか?
いずれにせよ、1時間の修理で終わっちゃったって事は
不安の要素 特大 でありますなぁ………
逆に「1時間で直るんなら、最初に来たニイチャンは何だったんだい?」
と言いたくなるような展開……
しかも「そこまで交渉できないとアメリカでは生きていけないのか」と
今回ばかりは驚愕でした<あぁ日本でしか生きていけないのね
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日本製品が世界中で売れるのは、品質・価格の他に
「日本式のカスタマーサービス」ってのもあるのかも
以前 車が故障したときのブログ でも、比較的早く
修理でしたものねぇ……
「文化の違い」とかそんなレベルを超えて、人としてなんだか悲しい…。
こういう社会で生きていくには、よほどタフでなければ身も心も持ちませんね。
とんでもなく素敵なエピソードがあると思えば、こんなエピソードもあったりして、アメリカっていったい…。
訴訟王国のアメリカで、顧客に対してこんな態度で何も問題ないんですか?
それにしてもTAMAさん、大変でしたね。
多くの日本人は泣き寝入りでしょうね・・・(´Å`)
今までも、イロイロな長~い戦いが・・・
やはり、粘り強く、笑顔でチクチクと言うというのが基本? そこの域に達するまでが大変そうだけど。
私だったら、全身から怒りのオーラが出まくりのような気が・・まだまだ未熟者です。
文章考えるのも、相手の早口の英語に対応するのも大変そう。
当然の権利のクレーム言うだけでゲッソリですね(悲
お友達、う~ん!心強い!!
冷蔵庫、長持ちする事を願っています。
あ~!クッキー君とHopeチャン、う~ん癒されます(笑
「構わないよ、スピーカー~」のセリフ、素晴しい!!日本人にこういう素敵な人は、なかなか居ませんね。やはり困ったときは近くの友人ですね。
ハイウェイの出口の封鎖にしても、みなさんのんびりしているというか臨機応変と言うか機転が利くというか、そういうところは素晴しいですね。
私、常々、アメリカ人って本当に忍耐強い、気が長い、って思ってます。本当にみんな怒らないんでびっくりしちゃいます。この辺りが特殊なのかなあ?テレビで見ていた「アメリカ」とあまりにも違うんで戸惑いますよ。
まあ、いちいち怒っていたら自分のみが持たないというのも大いにありますが(笑)。
でも自分が働く方の立場だとするとこれは楽だと思いません?
今回アメリカ人の戦い方の一端を見たような気がして勉強になりましたよー。全く、感情的になった方が負けですね。
それにしてもあの「たらい回し作戦」は帝国から受け継がれた伝統なのかしらん?日本でもよくあったけれど、日本の場合は社会に「それはけしからん」という共通認識がありますもんね。こちらではもう「こういうもの」って思うしかないんでしょうね。
今回も前回と同じにーちゃんでした。コンプレッサー自体の交換をしたのです。とりあえずこのコンプレッサーがサ○ソ○から届くまで何も出来ないということだったんです。
でも今回のストレス自体は真黒郎の時に比べたらなんでもないに等しい出来事だったんですよ。あの時はこの何百倍も大変でした。