こんにちは くーちゃんです
上野の東京都美術館で開催中のマティス展を観に行って来ました
今回のマティス展は日本では20年ぶりの大規模回顧展で
若き日のフォービズム(野獣派)探求と色鮮やかな色彩空間への挑戦
晩年の切り絵紙とロザリオ礼拝堂の大作まで
マティスのたどった色彩への道(the Path to Color)を
絵画・彫刻・ドローイング・版画切り絵を通じて
マティスの人生と共に巡ることができます
最初に入ったフォービズムに向かっての展示室で
最も印象的だった絵画はマティスさんの自画像です
若き日のマティスは自分の道を模索している途中だった
1898年に師モローが世を去り
「自分の中にある探求への迷いと自身への問いかけ」を
自身の自画像に描き出しているように見えました
絵画を通じて常に自分自身と向き合ってきたからこそ
その後「遠くから見てもマティスの作品に違いない」という
独創的な世界と色彩の魔法を描くことができたのでしょう
私にとってマティスといえば色彩の美しさと
誰が見ても明快で力強い筆づかいと
いくつもの空間が一つの絵画に描き出される
=パラレルワールド&異次元への旅なのですが
写真撮影可だったニースからヴァンスへの展示室では
上の写真の「マグノリアのある静物」を含めて
マティスの色彩の魔法にかかるオリジナリティの絵画が満載でした
マティスは若い頃から多数の作品を描いている天才的な画家でしたが
マティスの独自性を打ち出した色彩と空間への道を表現し始めたのは
50歳を過ぎてからだったようで驚きました
世界大戦の中拠点を変えながら創作活動を続けていたマティスの作品を見ていたら
「どこにいても外の世界で何が起きていても
何歳からでも独自の個性と世界を表現することができるよ」
というガイダンスを受け取りました
「自分のお部屋に飾るとしたらどの絵にする?」と聞かれたら
「緑色の大理石のテーブルと静物」がいいな〜と思いました
この作品は見ているだけで落ち着きを取り戻す
「心の穏やかさ」とつながるようなポータル(扉)だからです