アモーレ・カンターレ・マンジャーレ

自称イタリア人のオヤジが、好きなサッカーやらグルメやら、何でも不定期に気まぐれに書き綴るサイトです。

スズキ会長「おい、この円安、大丈夫か」発言が経済界に波紋

2013-05-31 05:23:47 | つれづれ
スズキといえば、ちょっとニッチなイメージのあるメーカーって感じだろうか。欧米ではもともと二輪のメーカーのイメージが強いが、軽自動車やコンパクトカーの市場ではしっかりした地位にあると言えそうだ。


 そのスズキの鈴木会長と言えば、「30分の会見で3回は記者を沸かせる」というオサム節で知られるが、今回の円安に対する発言は経済界に一石を投じた形だ。
 その発言は、5月9日に開かれた3月期決算発表会。居並ぶ経済部記者を前にして、鈴木会長は声を強めた。「おい、大丈夫かと言いたいくらいの円安ですね──」というもの。

 詳しくは、こちらの記事をご覧になっていただきたいが、個人的には拍手を送りたいような発言である。というか、大手メディアがアベノミクスをなぜ絶賛しているのか、少なくとも小生にはわからないのだ。
 予め断っておくが、小生特定の政治的な立場から言っているのではない。

 まず円安はなぜいいのか? と問われれば、日本の産業構造が輸出型だからと答える人が多い。だが、経済全体で見れば、日本は輸出型の構造ではない。
 輸出型の企業の行動が目立つだけだ。だから、わかりやすいことに、今後は電気も値上がりし、食糧の原材料も値上がりする。

 一方で通貨が安くなれば、株価は下がるのがセオリーなのに、どうして株価は上がるのか。それは、外国の投資家が投機目的で日本の株を買っているからだ。
 円安で史上最高益を上げたなんていう記事が躍っているが、本業で儲けているわけではなく、よって給料はなかなか・・・と。


 鈴木会長のこの発言が象徴的だ。「この3年間なり5年間の傾向の中で、現地生産を増やすということで設備投資を、タイとかインドネシアでやりましたが、にわかに円安になったから“戻せ、返せ”といっても(編集部注・安倍政権が製造業に国内回帰を呼びかけていること)、そんな簡単に戻るわけではありません。ということと同時に長期的に見れば、現地生産の方向は間違っていないと思っています」そりゃあ、他社も本音は同じだろ。

 たとえばiPhoneの生産拠点は、アメリカ本土ではないものが多いわけだし、メルセデスベンツだって、ドイツで生産されているばかりではない。
 もはや、日本もそういう構造になっているのだ。にもかかわらず、あいも変わらず円安に頼った政策・・・っていいの? という一石を投じたものと考えられそうだ。

 83歳というお歳にして、この先見性とバランス感覚・・・そこにも拍手を送りたい。あ・・・ついでに、スズキの小型車を紹介しているお姉さんにも拍手を送りたい(爆)←って、まじめに書いておいて結局そこかよ(汗)
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