
北欧の国家といえば、高福祉高負担の国々というイメージがある。よって、収入に対する課税も高いというイメージだが、その分・・・と。
では翻ってわが国ではどうなんだろう・・・と考えさせられてしまう記事が目に留まった。まずはこちらをご覧いただこう。
駐日デンマーク大使館のツイートが日本社会への警鐘となっているという表題がついているが、まずは純粋にデータから見よう。
トップ写真のこれは、ひとり親家庭の貧困率の各国のデータだ。ひとり親というから、こちらは母子家庭だけでなく、父子家庭も含まれるはず。
これによればデンマークでの貧困率は5%を切っている。で・・・我が国は、ぶっちぎりのトップ・・・もうこれは目を覆うばかり。
さて、ここからは私見も交えて評価していこう。まず皆さんは、こちらのデータを見てどういう意識になっただろうか。
伝統的な価値観からいえば、ひとり親になること自体が問題だ。安易に離婚なんぞするからだ・・・なんて向きもあろう。
だが、ひとり親になるのは離婚だけではないわけだし、ここで伝統的な価値観について議論したくもない。
こちらに興味深いデータがある。ひとり親世帯で、親が就労していない場合と就労している場合の貧困率についてのデータだ。
これを見ると親が就労していない世帯の貧困率はOECDの平均と比べてもそんなに差はないが、就労していてもその数値がほとんど変わらないのが日本の特徴だということだ。
このわずかな文書ですべては語れないが、いろいろな事実が推定される。まず推定されるのが、日本においては父子家庭よりも母子家庭が多いはずで、母の就労で十分な収入が得られないということ。男女の賃金格差の議論は何十年続くのだろう。
小生は父子家庭と母子家庭の割合を知らないが、一方で父子家庭も含めて、就労していてもほとんど貧困率が変わらないということは、父が働いてもダメという・・・
というのは、ふたり親家庭でも父だけが働いている家なんてのはたくさんあるはず。これから推定されるのは、ひとり親の場合は父の収入も減るということ。
現に父がひとり親の場合、十分働けないため収入が減るということはよく取り沙汰されている。場合によっては、仕事を変わらざるをえないとかも聞く。
つまり、「定時までの時間の勤務では・・・」という現実がここに横たわる。誤解を避けずにいえば「あいつは定時までの勤務だからロクな仕事はできない」とか「夜の付き合いもできねえようじゃ・・・だから子持ちの女は」みたいな価値観。
これは働いている人はもちろん、企業にも依然として本音の価値観としてはあろうかと。
ときに、ちょっと前の記事で、日本がどんどん貧しくなっているということを紹介した。こちらの東京新聞の記事写真も上げておく。働いても貧困というのは、世界的に見ても稀な国という。やはり私見でいえば「日本人の賃金は安い」のだ。
ではどうして、働いても貧しいのか・・・ここからは皆さんの判断にゆだねよう。「企業の人事政策」「働き方」「生産性」「社会福祉」「税金の使い道」等々。
本当にこの国がいつまであるのか・・・心配な小生である。
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