カワちゃんの写真日記

田舎の暮らしやら風景やら。

飢餓海峡

2021-07-10 10:11:20 | 日記

  ここは岩内町の外れに位置する雷電海岸。雷電山の稜線が海岸近くで断崖絶壁となって迫っている。

 この地はかって雷電温泉郷として賑わっていたが、数件有ったホテルや旅館も今は全て廃業してしまった。

 目前に広がる日本海。背後に迫る断崖。作家の水上勉は講演旅行の折に訪れたこの地で、この寂寥として険しい風景に触れ小説「飢餓海峡」の構想を得たとされる。

 物語は、実際にあった昭和29年の台風15号による岩内町大火と青函連絡船洞爺丸遭難事故を巧みに組み合わせ、時代を終戦直後に設定し書かれた。

 小説冒頭に登場する朝日温泉。一時期、秘湯ブームで話題になったことがあったが、こちらも今は営業していない。

 飢餓海峡 予告篇

 映画「飢餓海峡」は昭和39年から40年にかけて公開されたそうだ。当時、小学1年か2年だった自分には当然記憶が無いが、当初は大幅にカットされて上映されたようだ。これは、当時の邦画が二本立ての興業が主流であって、この映画が3時間を超える長尺であったためだろうか。

 初公開から10年余りが経った頃、街角で偶然この映画のポスターを目にすることになる。「読んでから見るか、見てから読むか」という有名なキャッチコピーがあったが、今思えば原作を先に読んでいたから観る気になったのだろう。そうでなければ、きっと素通りしていた筈だ。

 この映画は昭和の名優と言われる方々が出演されていて、邦画の秀作の中の一作だと思うし、自分の中で記憶に残る映画の一つである。

 


残土

2021-07-07 11:41:52 | 日記

 我が家の玄関先から見える300メートル先ほどにある雑木林。あの辺りは元々耕作地だった。だから、昔はその先にある民家も見えていたのだが、今や雑木林に遮られ見る事は出来ない。しかし、正直言ってその事はあまり気にしていなかったんだが、昨年辺りから雑木林の間に高い土手のようなものが見え始めてさすがに気になりだした。あれは何だろう?最初は、近くにある尻別川が増水時、あの辺りの堤防を削り取ってしまうことが度々あったので堤防の補強工事かと思った。だが、堤防にしては高さが有り過ぎじゃないか。近いんだから直接確かめに行けばいいようなものだが、あの辺りは雑木林が拡がって熊が身を隠すには絶好の場所で、山から向かいの山に渡るルートになっているのは間違いないと思うとなかなか足が重い。でも、日中交通量がそれなりにあれば大丈夫だろうということで、警戒しつつ行ってみた。

 行ってみると、これは所謂残土置き場というやつだな。しかし、一体この大量の残土はどの工事で発生したものだろうか。真っ先に頭に浮かんだのが北海道新幹線札幌延伸のトンネル工事。何せ、ルートの8割がトンネルだというのだから、最早地下鉄といってもいいくらいだ。この工事で発生する残土は莫大な量だろう。それを何カ所にも分散して処分するのはあり得る話だ。

 しかし、周りの人に聞いてもこの場所が何であるかを知る人は殆どいない。環境破壊や災害の恐れがある場所を住民が知らないというのは如何なものだろうか。今回の熱海市の土石流災害にしても、自分が住む場所の近くに残土で盛り土された場所があるのをどれ程の人が知っていたのか。知っていれば心構えも違ったろう。盛り土が無かったとしても土石流は発生してたかもしれないが、被害はもっと小さかったのではないだろうか。

 


蒲公英

2021-07-02 10:54:17 | 日記

 蒲公英がたんぽぽと読むと知ったのは高校生の頃だ。「若草」という生徒会誌があって創作も投稿できたんだけど、蒲公英という名前で詩を投稿している先輩がいた。最初見た時、何と読むのか解らなくて、蒲は蒲鉾のかまだし愛知県蒲郡市のがまだから、「かま?こうえい・・がまこうえい?いや、かまきみひでかも知れない」などと今思えば笑っちゃうような想像をしていた。それから暫くして、何かの本で蒲公英=たんぽぽと知り、初めて詩のイメージとペンネームが一致して妙に納得したものだ。ちなみに「蒲公英」は中国語で、「ホーコーエイ」と読むらしい。

 我が家の畑の脇にも蒲公英が咲いている。いや、厳密に言えばこれは蒲公英ではなく西洋タンポポと言うべきか。元々は外来種だが、今は帰化種という呼び方をされているらしい。あらら、いつの間にか日本国籍取得しちゃってたんだねぇ。

 しかし、この可憐な花を咲かせるタンポポも畑にとっては雑草でしかない。いつも、春先に刈り取ってしまうのだけど、一ヶ月ほどすれば細い茎が伸びてきてまた花を咲かせる。いやはや、可憐な姿とは裏腹に何度倒しても立ち上がってくるターミネータのような植物である。

 我が家の庭にも色々な花が咲いている。まぁ、母親が植えたものだが。花の名前には全く疎くて、判っているのは数種類しかない。もう少し花の名前も覚えておくことにしようかな。