東京五輪の男子4×100mリレー決勝は、日本のお家芸とも言えるバトンパスがつながらないという結果に終わりました。
この「4×100m」は、ニュースのアナウンサーも「よんかけるひゃくめーとる」と言っています。でも、「4かける100」って、「4が100(個分)」であると、日本語では読み取れるのではないでしょうか。
なぜなら、算数で掛け算九九をならうときに、日本語で教わっているからです。そのときに
掛け算の前の数は「かけられる数(被乗数)」、後ろの数は「かける数(乗数)」と習うからです。
では、英語ではどうでしょう。以前、イギリスの小学校の低学年の教室を訪れたときに、日本の九九にあたる「times table」を練習している場面に遭遇しました。英語では、乗数は前で、被乗数は後ろなのです。
なるほど、その教室で子どもたちは、「2times table」を
one times two is two (1×2)
two times two is four(2×2)
three times two is six(3×2)
・・・と、唱えていました。
「2×3」は、
日本語では「2の3つ分」。
英語的には「3の2つ分」を表すことになります。
つまり、「4×100mリレー」は「four times one hundred relay」。英語的表記なのだと考えられます。
よく、「2年生の掛け算の文章問題で、乗数と被乗数を逆にした式を書いたら間違いとされた」という話題がネットに乗ります。
「掛け算は交換法則が成り立つのだから、どっちでもいい」という意見も一理あるとは思います。ただ、日本の小学校にて日本語で掛け算を習っていることが前提ですが、その後、掛け算での「いくつ分」という考えが、割り算に引き継がれていき、「包含除」や「等分除」を理解していきます。そのときに、算数を日本語で論理的に活用して理解するためには、日本式の掛け算の式の順序は小学校段階ではとても大切だと思います。
中学校に進学して、数学を学習するようになると、乗数×被乗数の順になるのはご存知のとおりです。以前は英語を学ぶのも中学校からでした。ですから、数学は英語式に学ぶと考えるのも一考かもしれません。
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