アメリカには、5000行程度の預金取扱金融機関が存在するらしい(Forbes記事)。
日本は約560行程度である(預金保険機構の公式サイト)。
アメリカのGDPは日本の4倍ちょっとなので、経済規模から言えば日本はそれほど多すぎるわけではなさそうだ。(investopediaの記事)
それでは日本の地方銀行は過当競争に陥らず適切に経営されていて経営効率も良いかというとそうではない。
アメリカの地銀(今では成長の末にメガバンクなみの規模だが)であるウェルズファーゴとUSバンコープの公表財務諸表をみると、日本の地銀よりも
・資本効率(ROEでみる)が良く
・総収益に対する純利益の比率が良く
・従業員1人あたりの給与も1.5倍程ある
ということが分かる。
そしてこれらアメリカの成功している地銀と日本の地銀を比較したとき、どちらもインターネットバンキングや業務のデジタル化、店舗の集約といった施策もあげているなかで、明確な違いはブランドの統一をしながらの合併による一元的な規模の拡大ではないかと考えられた。
合併は本当に力を持つのか、一つ一つの合併で気をつけたことは各銀行の公式サイトでも詳細は分からない。
しかし結果として現在、ウェルズファーゴは約26万6千人の従業員に対して約7300店舗、つまり36人に対して1店舗であり、日本で地銀最大の横浜銀行が約4600人の従業員に対して638店舗、つまり7人に対して1店舗であるのと比べて大幅に店舗数が少ないので、
合併により「重複する店舗」という無駄を省き、効率的なオペレーションを実現しただろうことが想像できる。
結果として、地銀に勤める従業員も地銀の株主も利益を得ているので、これは見事な施策といえる。
日本の地方銀行が、今後効率的なオペレーションを実現していくことを願いたい。
アメリカと日本の地方銀行について分析したレポート
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