ケイの闘病や介護録

病気の記録や家族の介護の記録など

ショートステイ利用中の発熱 10

2022年03月08日 | 兄の介護

・兄の週2回の生活介護(デイサービス)・・ヘルパーさんの送り出し付き

・週2回の居宅介護(ヘルパーさん)での自宅入浴

・月に1度の一泊二日のショートステイ

この支援の利用が安定し3人での生活も落ち着いて来ました。

月に1度は兄もショートステイを利用しているとは言え

日曜の10時に施設に家族が送り届け月曜の夕方4時にはお迎えに行きます。

たまには少し遠出もしたい気持もありましたが夫は日曜しか仕事休みが取れず

兄を送り届けてから出かけるには時間が遅くなり遠出ができない。

そこで、たまにでいいのでショートステイを2泊3日で利用出来ないかと

施設に相談しました。

すると「お宅だけを特別扱いする訳には行きませんから」との返事。

特別扱いとは?皆さん2泊3日のショートは利用できずにいるの?

贅沢な事なのか・・・と思いながら諦めました。

 

そうするうちにショートステイ利用中に事件が起きました。

いつもの様に体温を確信して連絡帳に記入し

兄を施設に10時に送り届ける。

夕方に兄の発熱を職員さんが確認したらしい。

徐々に熱が高くなり夜中の12時前に施設から電話がある。

「熱が38度あるのですがお迎えに来てもらえますか?」と

夫の仕事は朝が早いので我が家は昔から8時半には布団に入ります。

夫は3時半には起床。我が家の生活状況は施設もよくご存じです。

12時は私達にとって真夜中で、夫は熟睡中。

「兄は今、どんな状態ですか?」と確認すると

「今は寝ています」との返答。

私一人で熱が出ている兄を迎えに行って対応できるのかと不安もあり

寒い冬の深夜でしたし、叩き起こして移動させても・・・と頭の中がグルグル。

 

「今は私一人しか対応できなくて・・朝早くに迎えに行くのではダメでしょうか」と相談しました。

「朝は何時になります?」と聞かれ

「4時には起きますが・・・」と答えると

「じゃあ、6時に来てください」との事

それで、夫と二人で迎えに行くと

兄は寒い中、施設の玄関前に職員さんと二人で立っていました。

6時前に到着しましたが外で待っていたのには驚きました。

 

その日は「ご迷惑をおかけしました」と頭をさげて帰宅しましたが

次のショートステイ利用日に施設の看護師さんから

玄関先で夫と二人、すごい勢いでまくし立てられました。(^^;

「体調が悪い人はショートステイは利用できないんです」

「連絡したらすぐに迎えに来てもらわないと困るんです」

「職員が夜通しで寝ないで水分補給しないといけないんです」

「お兄さんだけを見てるわけじゃないんです」

 

怒った顔をして一方的に話し続ける看護師さんに

私は自分の気持ちを出来るだけ抑えながら

 

「もちろん、体調が悪かったら連れて行っていません」

「体調が悪くなったら途中で迎えに行かなければならない事も承知しています」

「手が掛かって大変な事も理解しています。申し訳なかったです」

「でも、ですね、夕方に発熱したのならその時に連絡が欲しかったです」

「夕方なら迎えに行けましたから」

「深夜のお迎えは不安でしたし、兄が寝ていると言われたので

 朝でも良いですかって相談したらそれで良いってお返事を頂いたんです」

そう伝えても話が堂々巡りで、夫がたまり兼ねて

「うちが悪かったです。申し訳ありませんでした。」

「申し訳ありませんでした。」「申し訳ありませんでした。」・・・

と、ペコペコペコペコ 頭を下げ続けました。

看護師さんは

「ああー そう言う事じゃないんですー」と怒り狂っていました。

 

この事件を仕事仲間に愚痴っていると、この看護師さんの事を知っていて

「こういう人で有名だから市内の病院では勤め先がないのよ」

と聞かされ納得しました。

ちなみに、お宅だけ特別扱いは出来ないと

2泊3日のショート利用を却下したのもこの方でした。

追記:コロナ禍の今では発熱、即帰宅になるのでしょうがこれは10年前の出来事ですのでゆるい対応でした。

 

次回はちょっといいお話をお伝えします。(*^_^*)


ヘルパーさんは最強 9

2022年03月07日 | 兄の介護

兄が週2回の生活介護(デイサービス)の利用にも慣れて来て

月に一度は一泊二日のショートステイを定期的に利用するようにもなりました。

ここでまた問題が発生。

 

兄の頭にかさぶたの様な(直径6センチ程度の円形状)物がついており

皮膚科受診すると脂漏性湿疹で洗髪に問題あり。

洗髪後の洗い流しが足りないとの診断。

かさぶたが取れるまでは石鹸やシャンプーは使わないでと指導を受けました。

 

生活介護(デイサービス)とショートステイでの入浴時には

介助を受けていたはずなのにと思いながら皮膚科での診断と指導を伝えました。

すると生活介護(デイサービス)の職員さんから

「頭を上手に洗えないので洗髪ブラシを持参して下さい」との事

自分の手で上手に洗えないのにブラシが使えるのか?と思いつつ持参した。

当然、頭皮の改善はみられない・・・

 

また、こんな事もありました。

兄の手の爪は薄くて、よく裂けたりかけたりしました。

生活介護(デイサービス)の利用日のある朝、爪がかけて

ギザギザになっているのを見つけたので裂けないようにと

連絡帳に「右手の爪がかけてギザギザになっているので

お手数ですが爪切りをお願いします」と記載したのですが

帰宅した連絡帳に「確認しましたがギザギザになっていなかったので

爪切りはしていません」

もちろん爪はギザギザのままでした・・・

 

私は介護保険サービスについては知識がありますが

障がい支援のサービスの詳細は分かりません。

この要望は過剰?不適切?だったのでしょうか

これ以上相手に望んでも仕方がありませんから

また、居宅介護(ヘルパーさん)での対応を

担当の相談支援専門員さんに相談しました。

状況を説明すると相談支援専門員さんは

「う~ん!何なんでしょう」と唸った後

「ヘルパーさんにお願いしましょう!」と

自宅での入浴介助もプランに入れて下さって

週2回ヘルパーさんの介助で入浴し爪切りもしてもらいました。

兄の頭皮はあっと言う間に綺麗になり

その後、かさぶたの様になる事はありませんでした。

爪もいつも綺麗に整っていました。ヘルパーさんは最強でした。

 

もちろん生活介護(デイサービス)やショートステイでの

入浴も続けていましたが家族としては何も期待しておらず

お湯につかるだけだと理解していました。

兄はお風呂好きでしたので殆ど毎日の入浴になりましたが喜んでいました。

特にヘルパーさんの介助で入る自宅のお風呂は大好きでした。

 


兄は美味しい人? 8

2022年03月06日 | 兄の介護

兄が週2回の生活介護を再開した頃

私が出勤前に準備を整えていても

お迎えの車が来た時、兄がまた寝てしまっていたり

着ていた上着を脱いでしまっていたり

トイレに長時間入っていたり

突然「行かない」と言ったりして

お迎えの職員さんを困らせていました。

 

そこで、居宅介護(ヘルパーさん)での送り出しの支援を

担当の相談支援専門員さんに提案しました。

送り出しの支援とは

生活介護のお迎えが来る前に

ヘルパーさんが自宅に訪問し

本人の排泄を済ませたり身支度を整えたりし

荷物の確認も行います。

また、本人が利用をためらっている場合は

上手に利用への促しをして

スムーズに外出できるように支援するサービスです。

介護保険でもこの様な支援を行い

デイサービスの利用に合わせてプランを組む事があります。

 

私の提案に相談支援専門員さんの返答は

「居宅介護は使えません」と一刀両断。

何故???

お迎えの車が来る頃の時間帯は

夫は仕事が忙しくて手が離せない。

不在になる事もあります。

私はすでに出勤して不在。二人とも兄に関われないのです。

例えば、普通の家庭で家族が家にいても

この支援は受ける事ができます。

なのに理由も言わず拒否です。

 

結果的には相談支援専門員さんの事業所を変更し担当者が替わりました。

もちろん、居宅介護の利用はでき、

生活介護のお迎えの問題はなくなり

スムーズな利用が出来るようになりました。

 

後で思った事ですが、あくまでも私の想像ですが

あの相談支援専門員さんは、家族が兄の介護に手を焼いて

入所の決断を早くすればいいと思ったのでしょう。

 

実は、兄が退院した事を報告に行った時

「お兄さん、入所しませんか?今なら空きがありますよ」と言って来ました。

そんなに簡単に入所できるのかと不思議に思っていると

「お兄さんは美味しい人ですからねぇ施設としてもありがたいのです」と

 

この相談支援専門員さんの言葉の意味、わかりますか?

兄の支援区分認定は重い、だけどその割には体も動くし理解力もある

手が掛からない割に施設の収入が多い・・・と言う事です。

 

母が急死して夫も兄も気持ちが沈んだまま

日常生活をやっとの思いで過ごしてる。

そんな時に入所の提案、しかも「美味しい人」発言。

当時、私は何に対する涙だったのか分かりませんが泣きながら

「今、夫や兄に入所の話しなんて出来ません」

「母が亡くなって悲しんでいるのに、夫も兄を施設に送り出す事なんて

おそらく2~3年は出来ないと思います」とお断りしました。

 

この相談支援専門員さんにとっては美味しい兄ですから

家族が在宅介護をさっさと諦めて

早く施設に入れればいいのにとでも考えたのでしょう。

後に兄は美味しくない人になるのですが・・・


障がい福祉・介護保険の利用開始は余裕を持って 7

2022年03月06日 | 兄の介護

兄の介護の話はまだ途中ですが

今までの記事の中で私がお伝えしたい大切な事を記載します。

 

それは障がい福祉サービス・介護保険サービスのどちらにも言える事ですが

本人・家族共に余裕がある時に利用開始をしていただく事が大切です。

 

1、申請から認定結果が出るまでに時間がかかります。

 およそ1か月~1か月半。

 サービスの利用開始は認定後になります。

 介護保険の場合、まれに結果が出るまでに緊急で利用開始する場合がありますが

 見なし介護度でプランを立てるので決定した介護度が違って

 金銭的問題が発生する恐れがありますし 

 見なしではショートステイの利用は出来ません。

 

2、サービス利用開始時は、本人に大きな不安が伴いますが

  家族に何かが起きて急に利用開始すると

  家族の気持ちの不安定さが本人に伝わり

  本人の不安はさらに大きくなり

  新しい環境に馴染みにくくなる恐れがあります。

  家族も本人に対して精神状態を推し量る余裕も失っている可能性もあります。

  なので、家族や本人の生活や精神状態が安定している時にこそ

  利用を開始する事が望ましいと思います。

 

3、余裕のある利用開始ができれば

 サービス事業所や施設等を選択する時間が取れます。

 見学をしたり話を聞いたりして

 本人に合った事業所や施設を探す事ができます。

 

4、サービスの利用では事業所や施設等に

 本人の状態を理解してもらうのに時間がかかります。

 例えば病状・体調の変化・好きな事・嫌いな事等

 それらを理解してもらえる事で適切な介護を受ける事ができ

 本人も安心して過ごせるのだと思います。

 

兄の場合、障害者支援区分の認定だけでも受けていたので

母の入院前に素早く生活介護の利用を開始する事が出来ましたが

もし申請の手続きから初めていたら手術までに間に合いませんでした。

 

兄は家族に見守られながら利用開始ができ、

母も兄が機嫌よく生活介護に通う姿を見ていたので

安心して入院できた事は幸いでした。

ただ、母の容体が急変し一度しか利用していない

ショートステイがロングでの利用になり

てんかんの発作が増えて兄も入院となった事は

ショートステイの利用に慣れていれば防げた事かもしれないと思いました。

 


母の他界から退院直後の兄 6

2022年03月05日 | 兄の介護

兄の入院中に母が他界しましたが

精神科の主治医が兄の精神的ショックを考慮し体調が回復してから

先生も同席の上、入院中に伝えようと提案して下さいました。

主治医・兄・夫・私の4人が面談室に集まり夫から兄に伝えました。

「死んだんかぁ・・写真になっちゃったんか・・」と言いながら

少し涙を流しましたが取り乱すことなく落ち着いて聞いていました。

兄に伝えたのは母が亡くなってから一ヶ月たってからだったので

その間に「母ちゃんはどうなんだ?心配だよ」と言っていましたから

兄なりにおかしいと気付いていたのかと思います。

 

その後も兄は入院中に体調や精神状態が悪化する事なく

母の四十九日を終えてから退院し家に戻りました。

仏壇の前で兄は母のいない現実を目の当たりにし

かなりショックを受けた様子でした。

三人の生活が始まり兄は日中、週2回の生活介護の利用から再開しました。

 

入院中に服薬調整をされていたようで、かなりの向精神薬が減っており

夫が「ドカンと来るぞ」と言っていました。

昔、病院を替わった時、1から薬の調整をする為に飲んでいた薬を

一気に減らしたそうですが

兄の感情の起伏がかなり激しくなって大変だったとの事。

 

そして夫が恐れていた事が起こりました。

寝ないで深夜も部屋中をウロウロする。

(眠剤を飲んでも丸三日間、一睡もしなくても目がランランとしていた)

常にイライラして怒り出す。

(この時は人相まで変わって別人の様に怖い顔をしていました)

普段はしないのに、お風呂に入ろうして時間帯をかまわず沸かしだす。

(お湯の調整が自分では出来ないので火傷の恐れがある)

通所介護にも行かないと言って着替えようともせず動かない。

(休みがちになり、行ってもコップを手で払って落としたりして不機嫌)

 

精神科の受診同行は母から私に替わっていたので

主治医に状況説明しながら徐々に薬を戻してもらいました。

完全に前の薬に戻るまで三か月はかかりました。

薬の必要性を伝える為に、カレンダーを作成し睡眠状態や

感情の起伏を色塗りして一目でわかるように工夫しました。

 

兄は若い頃からかなり強い薬を飲んでいました。

だから常にボーっとした感じです。

でもそれが兄には必要だったのです。

入院中体調が安定して来ると兄が日に日にシャキッとして

動作もキビキビ、受け答えも早くなり

まるで別人の様になって行きましたが

それは薬が少なくなっていたからだったのです。

退院時の処方箋を見て初めて知りました。

眠れないし常にイライラする。それは

介護者が困ると言う問題だけではなく

兄自身が辛い状態なのです。

 

別の機会に記事にしますが

私の母は認知症で薬の調整が整うまで

かなり怒りっぽくて大変でした。

母の主治医から「怒ると言のは、かなりのエネルギーを使うし

 本人にとっては辛い事なんですよ」

そう言われて、はっとした経験があります。

本人の為にもイライラせず穏やかに過ごせる事は大切なのです。

けして、介護者の都合だけの問題ではありません。