「心が体を動かす」という一言を聞いて、私はハッとした。そして、氣がついた。
そうだ。心だ。
私はこんな大事なものを忘れていた。
植芝先生も、相手の心を導いてから体を送るので、相手に抵抗する氣を起こさせないのだ。
私たちの場合は、相手の心を導かず、体のみを無理に動かそうとするから、抵抗されるのである。
では、いかに相手の心を導くか。私はこの問題を考えているうちに、心身統一こそ、合気道の根本であることを悟った。
相手の心を導くには、まず自分の心もコントロールできなければならない。
自分の心もコントロールできずに、真に人の心をコントロールするなどできるわけがないからだ。
合気道とは、「天地の氣に合するの道」でなければならない。
だが、天地の氣に合するには、まず天地より与えられた、心と体を統一させなければならない。
心と体がバラバラでは、どうして天地と一体となれるか。
心身統一を土台にして、初めて真の合気道となるのである。
植芝先生の鮮やかな技の秘密も、これでわかった。
私は、心身統一の理によって、合気道のすべての技を再点検し、相手の氣を導くことを会得した。
これを会得してから、本当の意味で、力を用いず、大きな人も楽々と投げることができるようになった。
(植芝先生=植芝盛平翁先生 合気道開祖)
出典元 「氣の威力」より引用
藤平 光一著 講談社
上の言葉は、心身統一合気道会 宗主 藤平 光一(とうへい こういち)先生がその著書で述べられている事です。
また、
「体が心を動かす。」のではなく、「心が体を動かす。」のだ。
とも述べられております。
苅田道場のみなさんには、必ず意識していただきたい言葉です。
この事が完全に会得できてこそ、体力差が一切関係ない、真の合気道になるのでしょう。
私も、ついつい力が入ってしまうので、今一度、自分に言い聞かせるつもりで、ここに掲載いたしました。
私の技が強引な時は、ぜひ、みなさんも「心が動いてませんヨ!」とご遠慮なく、指摘してくださいね!
今週から、また、がんばりましょう!
(*注意・2006年7月1日に、この当時の「合気道 苅田道場」を離れ、”合気道真風会”として再スタートをしました。)
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