小馬太郎兵衛@タコのイカ踊りぃっ!!

ブログの老後をユラユラ楽しむ悦楽ブログって言ったけどさ、もう一発くらい狙ってもいいのかな。やってもいいかな?

さらば後楽園の山下書店

2012-01-29 21:36:44 | Weblog
後楽園ホールや東京ドームのイベントの行き帰りと言えば、立ち寄るか否かは別として、ここでした。

山下書店東京ドーム店、約半世紀の歴史に幕(朝日新聞) - goo ニュース
プロ野球巨人の本拠・東京ドーム、ボクシングの聖地・後楽園ホール、場外馬券売り場のウインズ後楽園などが集まる東京ドームシティ(東京都文京区)。この地で、多くのスポーツ書籍を販売してきた書店が29日、約半世紀といわれる歴史に終止符を打つ。

 「山下書店東京ドーム店」。東京ドームそばの黄色いビルの2階。店に入ると、左側の本棚には「格闘技」のコーナー。ボクシングやプロレスなどの本が並ぶ。続いて「野球」の棚。球史やプロ、アマ、大リーグ選手のエッセー、練習方法、食事メニューなどのアドバイス書。「競馬」の棚も充実している。
(続きは朝日新聞デジタルへ)


当ブログをご覧の方で、この書店を御存じない方は多分いらっしゃらないのではないかと。野球を扱って競馬も扱ってプロレスもたまに扱う当ブログの読者様におかれましても、東京ドームや後楽園ホール、ウインズ後楽園に、水道橋駅西口から足を向ければ、まず一度は立ち寄ることになるであろう場所の一つが山下書店。
特に競馬やプロレスが隆盛を極めた90年代は、平日でも後楽園ホールで連日どこかしらの団体のプロレス興行が行われていたし、当時はインターネットはまだ黎明期でごく一部の人たちのものであり、情報としての紙媒体は凋落の傾向が見えていたとはいえまだまだ元気活発だった頃。お客さんに困ることはなかっただろう。
店内はプロ野球やアイドルの写真集などもそうだが、競馬やプロレスの類書の在庫も都内でも双璧の一つ。プロレスか競馬の書籍を探そうと思えば、ここでなければ神保町の書泉ブックマートへ行けば大抵の品物は揃えられた時代。
場外馬券売場に隣接している書店であるから、いかにも胡散臭そうな競馬の出目本が1冊20000円だか30000円だかで置いてあったっけなw
当然、競馬の書物の在庫もかなりのもので、競馬ブックが10年ほど前に発行していた、中央競馬の1レースごとの成績を1冊にまとめた「レーシングファイル」を扱っている店でもあったから、仕入れに行くのにはかなり重宝した。
重量もそれなりにある本だったから、持って帰るのもそれなりには苦労した(^^;)
ドームで巨人戦があるといえば、店頭は巨人にまつわる雑誌や書籍で埋められ、コンサートが開かれればそのアーティスト関連の書籍を並べるから、周辺のイベントに足を向けるわけではなくても、そばを通っただけで、ドームや後楽園ホールではどんなイベントが行われるのかが、雰囲気だけでもビシビシ伝わってくる場所だった。
後楽園ホールでプロレスを見るときなどは、指定席券さえ持っていれば別に水道橋駅で待ち合わせる必要などさらさらないから、少し早めに水道橋に行ってホールの前で待ち合わせ。時間が余れば山下書店を冷やかすのがお決まりのムービング。もちろん、これが当日券狙いであったり立ち見で階段に並ばなければいけないというのであれば話は別w
2000年代序盤までは、なんとかプロレスも競馬も持ちこたえていたのだが…。

90年代から言われる出版不況というだけではなく、山下書店が最大の売りにしていた野球、プロレス(格闘技)、競馬の3つのコンテンツのうち、プロレスと競馬の凋落がとどまることを知らない状況であること、それに昨年3月の大震災で、競馬再開までに1ヶ月、ドームに野球が帰ってくるまでにはそれ以上の時間を要したのも、大きなダメージに繋がったことは想像に難くない。
しばらく前に、久々に山下書店に足を向けたら、プロレスも競馬も驚くほどスペースが狭まっていて、これも人気凋落の証拠なのだと身体で感じることしばし。
競馬の如きは、90年代に隆盛を極めた競馬雑誌などで名を売ったライターが、自らの居場所を求めてテリトリーを囲うのに精一杯。
プロレスも同じく新規参入など夢のまた夢のまた夢。プロレス雑誌自体が一つしか存在しないという、きわめて不自然なカテゴリになってしまった。90年代、いわゆる「プロレス村」とは一線を画した、舌鋒鋭く試合に切り込む、「活字プロレス」という楽しみ方をファンに提供して隆盛を誇った週刊プロレスが、今や業界唯一のクラスマガジンとして、プロレス団体の提灯記事広報係を務めるまでになろうとは。

まあ、言ってしまえば、「ここでしか手に入らないものがあるから行く」というようなことがなくなってしまったんでねえ…。レーシングファイルなんて、売られていたら今でも定期的に買うんだけどなあ…。
足を向ける必要がなくなってしまったということは、即ちその分野の書籍を手にする必要がない、もしくは一般書店でも事足りるからこそ、足を向けなくなったのだろう。

山下書店。
今まで、どうもありがとうございました。
今日は夜に後楽園ホールで新日本の興行があったから、最終日はそれなりに盛り上がったのかな…。


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