先日、目白駅で視覚障害者の方がホームから転落して人身事故に発展したことを受けたわけではないのでしょうが、JR東日本は、山手線全駅のホームドアの設置を前倒しすることに決定したようです。
山手線ホームドア「設置早めたい」=全29駅の整備計画―JR東社長(時事通信) - goo ニュース
他媒体報道によれば、このほかに今後整備されるホームドアは、全国の14事業者で、のべ285の駅で整備することが検討されている。
国土交通省による、全国の鉄道事業者によるホームドア設置計画はこちらから。
※↑pdfファイルですのでご注意ください。
これによると、新たに建設される新幹線以外は、既存の路線で、他路線への相互乗り入れを実施していないか、相互乗り入れをしていても、その路線へ使用される車種が統一されている路線についてのみ計画がなされているといった状況。
この計画の中で、東京メトロ日比谷線と相互乗り入れを実施している東急東横線も全駅でホームドア設置の検討がなされているというけれど、東横線は20メートル車4ドア、日比谷線は18メートル車3ドアで、縮小傾向にあるという日比谷線との相互乗り入れはどうなるのか、或いは日比谷線との相互乗り入れは廃止も視野に入れて検討されているのか…というところも気になる要素。
このところ急増している人身事故などの輸送障害を減らす手段として有効視されているホームドアも、設置がなかなか進まない理由は、上記の各事業者の大きな財政負担もさることながら、車種が統一されないために、ホームドアと車両のドアを合致させることが出来ないのが大きな理由。
同じ路線でも、3ドア車と4ドア車が混在している路線、或いは地下鉄と相互乗り入れを行っている関係上、車両の長さ自体が違う路線では、いくらホームドアを設置しようとしても不可能なのである。
では通勤列車に関しては車種を統一できても、同じ路線に特急列車が走っている場合はどうするのか。
身近な例を挙げれば総武快速線。
通勤列車に関してはE217系に車種統一は出来ているけれど、成田エクスプレスはどうするか、特急列車はどうするか。しかも特急列車は房総方面に行く列車だけでも車種が2つあるし、中央本線から乗り入れてくるあずさ号だってある。臨時列車だってある。
例えば京成電鉄や都営浅草線。
一見、通勤列車に関しては全部18メートル車3ドアに統一できているけれど、実はドアの位置は乗り入れ各事業者によって微妙に異なっているので、ホームドアの設置はなかなか難しい。これにスカイライナー(都営浅草線には入らないが)が入ればなおのこと。
なもんで、もちろん資金面でも各事業者を圧迫するのもさることながら、車種の多様性もあいまって、逆にホームドア設置が現実的ではない路線の方が大半であり、それを各鉄道会社に押し付けるマスコミの風潮は、おいらはいかがなものかと思っている。
山手線でさえ、単純にホームドアを設置すればよいかと思えばさにあらず、ホームドア設置のために、編成中に2両連結していた6ドア車を、新造した4ドア車に差し替えるという手間が発生しているのである。6ドア車は他路線に転用する当ても無く廃車されるので、建設費だけではなく、車両の新造、差し替え、廃車という幾重もの手間隙がかかってのホームドア設置であるということを、読者の皆様にはよ~く御理解いただきたいと存じます。
それに、山手線のホームドアは、異常時は京浜東北線と線路を共用することを予め想定されているので、6ドア車から差し替えられた4ドア車のうち、10号車に関しては、他の車両と違って、京浜東北線10両編成とドア位置を合わせるために、わざとドアが編成内側に寄った車両を新造しているという手間隙のかかりようなのである。
ホームドア設置への道筋は、マスコミやニュースショーの自称コメンテーターが、「早く設置して欲しい」と簡単に言い捨てられるほど、単純に出来るものではありません。
山手線ホームドア「設置早めたい」=全29駅の整備計画―JR東社長(時事通信) - goo ニュース
JR東日本の清野智社長は8日の定例会見で、設置を進める山手線ホームドアについて「可能な限り全体計画を早め、工事を進めたい」と述べ、2017年度内としていた整備計画を前倒しする考えを示した。線路への転落事故が減らないためだが、明確な時期や優先する駅は示さなかった。
山手線は29駅あるが、ホームドアの設置には大幅な改修が必要な駅が多く、工事費は総額500億円に上る見通し。清野社長は「財務的に無理がないよう、全体をやりくりしてやる」と述べた。
ホームドアの設置工事には自治体の補助制度があるが、財政難から支出されておらず、清野社長は「補助をいただけるなら、ぜひいただきたい」と強調。他路線への設置拡大は鉄道会社だけでは難しく、国からの補助などが必要との認識を示した。
他媒体報道によれば、このほかに今後整備されるホームドアは、全国の14事業者で、のべ285の駅で整備することが検討されている。
国土交通省による、全国の鉄道事業者によるホームドア設置計画はこちらから。
※↑pdfファイルですのでご注意ください。
これによると、新たに建設される新幹線以外は、既存の路線で、他路線への相互乗り入れを実施していないか、相互乗り入れをしていても、その路線へ使用される車種が統一されている路線についてのみ計画がなされているといった状況。
この計画の中で、東京メトロ日比谷線と相互乗り入れを実施している東急東横線も全駅でホームドア設置の検討がなされているというけれど、東横線は20メートル車4ドア、日比谷線は18メートル車3ドアで、縮小傾向にあるという日比谷線との相互乗り入れはどうなるのか、或いは日比谷線との相互乗り入れは廃止も視野に入れて検討されているのか…というところも気になる要素。
このところ急増している人身事故などの輸送障害を減らす手段として有効視されているホームドアも、設置がなかなか進まない理由は、上記の各事業者の大きな財政負担もさることながら、車種が統一されないために、ホームドアと車両のドアを合致させることが出来ないのが大きな理由。
同じ路線でも、3ドア車と4ドア車が混在している路線、或いは地下鉄と相互乗り入れを行っている関係上、車両の長さ自体が違う路線では、いくらホームドアを設置しようとしても不可能なのである。
では通勤列車に関しては車種を統一できても、同じ路線に特急列車が走っている場合はどうするのか。
身近な例を挙げれば総武快速線。
通勤列車に関してはE217系に車種統一は出来ているけれど、成田エクスプレスはどうするか、特急列車はどうするか。しかも特急列車は房総方面に行く列車だけでも車種が2つあるし、中央本線から乗り入れてくるあずさ号だってある。臨時列車だってある。
例えば京成電鉄や都営浅草線。
一見、通勤列車に関しては全部18メートル車3ドアに統一できているけれど、実はドアの位置は乗り入れ各事業者によって微妙に異なっているので、ホームドアの設置はなかなか難しい。これにスカイライナー(都営浅草線には入らないが)が入ればなおのこと。
なもんで、もちろん資金面でも各事業者を圧迫するのもさることながら、車種の多様性もあいまって、逆にホームドア設置が現実的ではない路線の方が大半であり、それを各鉄道会社に押し付けるマスコミの風潮は、おいらはいかがなものかと思っている。
山手線でさえ、単純にホームドアを設置すればよいかと思えばさにあらず、ホームドア設置のために、編成中に2両連結していた6ドア車を、新造した4ドア車に差し替えるという手間が発生しているのである。6ドア車は他路線に転用する当ても無く廃車されるので、建設費だけではなく、車両の新造、差し替え、廃車という幾重もの手間隙がかかってのホームドア設置であるということを、読者の皆様にはよ~く御理解いただきたいと存じます。
それに、山手線のホームドアは、異常時は京浜東北線と線路を共用することを予め想定されているので、6ドア車から差し替えられた4ドア車のうち、10号車に関しては、他の車両と違って、京浜東北線10両編成とドア位置を合わせるために、わざとドアが編成内側に寄った車両を新造しているという手間隙のかかりようなのである。
ホームドア設置への道筋は、マスコミやニュースショーの自称コメンテーターが、「早く設置して欲しい」と簡単に言い捨てられるほど、単純に出来るものではありません。
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