哲学日記

生きてるうちに「俺、俺のもの」が先に死ぬ

ターン・プッタタート の法施図書室

から引用させていただきます。
 
「アーナーパーナサティの完全技法と自然法」より。

意識しやすくするために呼吸を荒くすることもあります。もっと分かり易くするために音を立てて呼吸することもあります。この粗い段階では、確実に詳細に意識するためにハアハア息の音を立てても構いません。それから少しずつ自然で正常な状態、安定して音を立てないようにしていきます。…

 しかし時に意識できなくなってしまったら、つまり穏やかすぎて意識できなくなってしまったら、それだけしかできなかった初歩の時のように、息を強くして、できるようになるまで練習します。何日かかっても構いません。長い息と短い息の両方ともできるようになるまで練習します。…


呼吸が体を変調させるものだという事実を、一呼吸ごとに意識します。…

呼吸が静まったことを意識します。…呼吸が静まれば体も静まります。…

呼吸だけを意識しているということ。他のものは意識しません。…


 まとめると、初めは長い息短い息を一呼吸ごとに意識します。次は一呼吸ごとに体の変調を意識します。次は体への影響が弱まること、つまり静まることを一呼吸ごとに意識します。そのような技法をアーナーパーナサティといいます。呼吸の出入りを意識するからです。他のもの、他の状態を意識していても、呼吸の出入りを意識しています。だからこそアーナーパーナサティと呼びます。…

原則は、仏教の核心である「何も私、私の、と執着するべきではない」を一呼吸ごとに感じることです。…


正しい真実が一呼吸ごとに心にあるようにすれば、どんな技法であろうとアーナーパーナサティと呼びます。

(引用終)
 
 
 「 技法によって悟る」より。
  初めのヴィパッサナー、見解の純潔(見清浄)は、呪術など理由のない迷信から自然に関した誤解まで、環境的なもの、あるいは昔からの誤った見解を無くすことです。たとえば「この体と心は変わらない。幸福で、自分のものだ。動物だ。人間だ。神だ。梵天だ。幽霊だ。何か霊験がある神聖なものだ」と見るばかりで、それらをただの四大種、あるいは形と名、体と心と見ることができず、反対に自分と見、実体があると見、魂が体から出たり入ったりすると考えます。

(引用終)

 

 

迷信や占いやスピリチュアルな流行に、生まれつきまったくひっかからない資質の人間が、いつの時代にも少数ながらいる。
この種の恵まれた人間は、本人が望めば自然に見解の純潔(見清浄)にたどり着くことが可能だ。彼は自然に仏法の中に入る。

 

おれたちのような大多数の凡夫が、自然に見清浄に至ることは、ほとんどない。

 

同引用。

 水中にしか住んだことがない魚が誰かから陸上の話を聞いても、たぶん信じない…
情欲に溺れている人も同じで、水の中の魚のように情欲に慣れている人が、愛欲を越え世界を越える話を聞いても理解できず、理解できてもためらいがあります。低俗な感覚が本性にあり、高い感覚はまだ萌したばかりで、低い感覚と高い感覚がせめぎ合っている状態、それが躊躇いで、心の力が十分でなければ、低い感覚が勝ちます。

(引用終)


しかし、全ての人間は実は求道を断念できないので、人間は自暴自棄にならない限り、面倒で困難な道、不自然でテクニカルな方法を実践せざるを得なくなる。「私たちは小さな鼠にふさわしい方法を探す決意をしなければなりません」ということだ。
その具体的技法は「アーナーパーナサティの完全技法と自然法」に詳しく説かれている。

 

こんな煩瑣で実行困難な方法しか残されていないのかと落胆することもできるし、まだ自分にも唯一可能な道が残されていたと喜ぶこともできる。

 

 

自分と見、実体があると見、
魂が体から出たり入ったりする
この体と心は変わらない。
幸福で、自分のものだ。
動物だ。
人間だ。
幽霊だ。
何か霊験がある神聖なものだ。
神だ。
梵天だ。
梵我一如だ!

 

私はいる、

私はずっといた、

私はずっとい続ける!

この【凡夫の共同幻想】を克服し「俺、俺のもの」の死を生きることができるまで……。

 

 

サティ
「瞬間の現在(今・ここ)」に気づくこと。

ヴィパッサナー実践
「瞬間の現在」に気づき続けること

 
 
 
 
 
 
 
 

(My Favorite Songs)

 ANITA-WARD- Ring my bell---don't drop my love-7- 10 1979- TVE-


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(過去記事再録)
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