旅する骨董屋 喜八

チベット圏を中心にアンティークや古民芸・装飾品を旅をしながら売買する喜八の、世界の様々な物や人その文化を巡る旅のブログ。

流動的なチベット事情あれこれ

2019年12月23日 | 日記


チベットの話題ずら。

チベットへの行き方や情報を
聞かれる事が度々あります。

骨董市に出てる時とか、特に。

その場では、
知ってる限りはお伝えするのですが、
現地の状況があまりにも変わるので、
あんま参考になりまへんよ、という感じにしか言えないのです。

----

はじめに言うと、
東チベットをはじめとした
チベット本土の現地情報は、
すごーく流動的です。

状況がコロコロ変わりやす。

また、今さらですが、
チベットと一言で言えど、
チベット自治区内と
俗にいう、
東チベットでは
行き方も許可証云々も
全く違います。

まぁ、ネットでその辺の情報は出ているとは思います。

超ザックリ言うと、
東チベットに入るのは入域許可証が必要ないし、
気ままに移動ができる。

チベット自治区内は、事前準備と手間と費用がかかる上、
街から街への移動など、
その場の思いつきの自分一人の移動は、基本、できない。
ラサ市内とか街内での行動とかは、
諸説あるが、
基本、自由行動できる。

今は、そんな感じ。

でも、
今後はどうなるか分からない。

ひとつ言えるのが、
東チベット、特にカム地方、
どんどん変わっていってます。
近代化してます。

立ち入り禁止地区も増えたし、
以前はなかった特定の町へ入る時にパスポートチェックゲートがあったり、
おしゃれなカフェが出来たり、
空港までできちゃったり、
んー
変わっていってるんだね。

東チベットのカム地方に住んでいる
僕のチベット人の友達は、
「今は、毎月単位で街が変わってるわ」
と言うほど。


そうなの、
流動的、なんです。

すごいスピードで変化していってる。

そりゃ、すごいですよ。

日本人が想像する何倍ものスピード感がある。

ハイウェイが通ったり、
トンネルが開通したり、
東チベットの某街に、カフェだかバーだかをオープンする予定の友達に見せてもらった
新規開発地区の図面ってなると、
そりゃー、
近代化の何者でもなく、
そこが僻地とか、秘められた場所とかは、
もー、言えないってほどなのです。

以前は、成都から二日かかった東チベットの中心地カンゼも、
今では、直通で13時間位かしら、で行けるし、
僕はまだ使った事はないが、
今年の春頃だったかな、カンゼ郊外に空港が本格的オープンして、
成都から二時間もかからん位で行けるらしい。

ふーむ

で、
もちろん、
人の流れも流動的。

僕の古い物に関する業界で言うと、
全く動かない業者も居る一方、
あっちの街に居た業者が
今日は、こっちで、
こっちに居たはずが、
もう居ない、とか当たり前の世界。

全体的な流れのよーなもの、
時期とか季節とか、
催事時期、はあるものの、
けっこう、流動的。

ネパールとかのチベット圏は、
ゆる〜い、感じで、
それなりに閉店、開店、移転、
人間関係とかはある(これが複雑)ものの、
あんま、いつ行っても大して変わらんから落ち着くわいって感じだが、
チベット本土や中国圏となると、
すごーい変わる。

古い物の業界に限らず、
人の移動や動き、職場を変えたりなど、が、
良くも悪くも、
はやい。

今の中国を反映してるのかどうなのか。

ともあれ、
どんどん変わっていくので、
行き方とか状況を聞かれても、
正確には答えられないのです。

数ヶ月前は、こうだった、
でも、変わってるかもしれないから、
現地に行って確認してくだされ、としか言えないのです。

現地の友人に今の状況を聞くという方法もあるんですが、
明日には変わるかもしれないし、
聞いてた情報と実際が違うのも、チベット圏のお約束。

僕が行く時の場合なら、
自分の事だけだから状況が変わっていても
全く気にしないんだけどね。

まぁ、リアルタイムの詳細情報を最重要視(※)しなければ、
時間に多少余裕があって、旅行に少し慣れていれば、
インフラも整備されているし、
治安も悪くはないので、
旅行する上での問題としては、大した事はないとは思うのです。

(※)入域禁止地域へ潜入を試みたいと思う事を含め。


ザンスカールやラダックを含めた、
インド領内チベット文化圏であれば
本土のような猛スピードでは全体像は変わってなく、
(もちろん、中心部のカフェ乱立とかの変化はあれど)
古いチベット仏教寺院の素の姿とかを見たいのであれば、
むしろ本土より適してるのでは、と思ったりするのです。


そんな感じ。



※写真は本文とは無関係です。
インド領チベット文化圏ザンスカールでの写真です。




コメント    この記事についてブログを書く
« 「輪廻の少年」というテレビ放送 | トップ | 心地よい大便のすすめ »

コメントを投稿