名無しの教師の日誌

ある公立中学校教師の教育私論と日記です。

不登校に関する私見

2018-01-29 20:46:58 | 教育に関する私論
一昔前は、登校拒否と呼んでいたので、ある世代の方は、そちらのほうがしっくりくるかも知れません。

簡単に言えば

病気療養や、ケガによる入院など、やむを得ない事情が無いのにもかかわらず、長期にわたり学校を欠席すること

です。

何日以上休んだら「長期」になるのかも、ちゃんと決まっているのですが、まぁやめておきます。



不登校にも、いくつかの型がありまして

ざっくばらんには

【外的要因型】
いじめ・差別等の、子どもの外側の事象が原因となり、学校に行けなくなるパターン

【内的要因型】
子どもの悩みや不安、怠学など、内面が原因となり、学校に行けなくなるパターン

に分けることができます。

そして、内的要因型にも、発達障害が背景にあるものと、そうでないものがあります。

発達障害があるかどうかは、はっきり言って、本人はもちろん、親や教師が観察して分かるものでは無いので

もし「発達障害かも?」と思ったら、とっとと精神科医なりカウンセラーなり、その道の専門家の助言を受けた方が良いです。

今日は、内的要因型のうち、発達障害がないパターンの不登校について、私見を述べます。



このパターンの不登校は、火事と一緒です。

すなわち、予防が大事であり、発生してしまっては、どんなに上手に対応しても、復興には多くのエネルギーが必要になります。

ですから、昭和的だと言われるかも知れませんが、心を鬼にして、時には叱責して、行かせた方が良いと思います。



根拠は、私の経験で申し訳ないのですが

「とりあえず1週間休ませて、エネルギーを蓄えてもらおう」

なんて大人は思っても、それで復活する見込みは薄いと思います。

むしろ

「1週間学校に行かなくても、なんとかなった」

という前例が生まれるだけです。

はっきり言って、子どもにしてみたら、学校行かなくても、困らないんですよ。

大人で1週間仕事を休んだら、クビになりますけれども

子どもは学校を休んだところで、衣食住は親に保証される。

もちろん、長期的にはまずいことがおこるのですが、そんな数ヶ月、数年先の「困るよ」では、不登校生徒の気持ちは動きません

ですから、尻をたたいてでも学校に行かせ、暗い顔をして帰ってきたら褒める。

これが古典的ですがベストな対応だと私は思います。



ただ、気をつけなければならないのは

「内的要因型だと思って学校に行くよう言い続けていたら、実はいじめが原因だった」

というパターンです。

これは最悪ですので、初期の段階で良く見極める事が大切でしょう。



注意:これはあくまである一人の教師の意見です。もしも、本当に我が子の不登校でお悩みの方がこの記事を読んでいらっしゃる場合、様々な人の意見を参考にされることをオススメします。


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