名無しの教師の日誌

ある公立中学校教師の教育私論と日記です。

いじめ撲滅の特効薬は、道徳教育ではなく習熟度別授業展開である

2020-01-05 15:18:43 | 教育に関する私論
先日より、

「授業を習熟度別にした方が良い。」
「そうしないと、公立中学校の授業は崩壊するだろう。」


という主旨の記事を投稿したり、過去記事を紹介したりしました。

今日は、授業といじめの相関について話をします。



子どもはなぜいじめをするのでしょうか?

それには様々な理由や背景がある、としか言ってしまえばそれまでなのですが

その一つとして

「学校がつまらないからいじめをする」

というのがあると思います。

つまり

学校がつまらない
→その不満を上手に解消できない
→何か「楽しみ」はないだろうか?
→「みんなとちょっと違うあいつ」をからかってやろう
→授業はみんな何言ってるかわからないからつまらないけど、その合間のからかいはとても楽しい!
→そのからかい、みんなで一緒にやると、もっと楽しくなるぞ!


こうしていじめが発生する、というロジックです。



で、道徳の授業とかで良く説諭されるのが

「気に入らないことがあっても、それを理由に他人をいじめるのは良くないよね」的なことです。

そのような道徳の授業が無意味だとは言いませんけれども、そう言われても、やるヤツはやるわけですよ。

そうでは無くて、そもそも学校がつまらない要因を取り除くべし、というのがこの記事の主張です。


では、生徒にとって学校を楽しいものにするには、どうしたらよいでしょうか?

行事の充実?部活の活性化?

いいえ、私はやはり授業だと思いますよ。

だって、授業は生徒にとって強制参加であり、一日の中での拘束時間が圧倒的に長いのですから。

全ての生徒にとって授業が楽しいor有意義なものに近づけることが、いじめに対する特効薬になると考えます。

そのためにはどうするべきか?

繰り返しになりますが、授業は習熟度別にすべきだと思います。



「授業について行けない子のために、部活動を盛んにし、救済してあげなければならない」

良く聞く言葉ですが、私は間違いだと思います。

そもそも、授業について行けない子が出ていることが問題で、それを改善せねばならぬのです。

そこを改善せずに、別な何かでどうにかしようというのはおかしな話だと思います。

交通事故が起こった場合、いかに合理的に対応するべきか?を考える前に、そもそも安全運転について考えるべきなのと同じです。

昨今、部活動の持続可能性についての議論が活発になっています。

しかし、今の私は部活動なんてさっさと切り捨てて

「どうすれば良い習熟度別授業展開を実現できるか?」

を議論すべきだ
と思っています。


公立小中学校の授業を習熟度別にするべきかどうか?というアンケートです。

是非ご参加下さい。

アンケートはこちらから。


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