名無しの教師の日誌

ある公立中学校教師の教育私論と日記です。

文科省の考える、令和の理想の授業がこちらです

2020-04-16 16:19:04 | 教育に関する私論
私は以前、このブログで、「新学習指導要領で公立中学校の授業が崩壊するという予言」という記事を投稿しました。

詳しくはこれを読んでほしいのですが

簡単に言うと、新学習指導要領の目指す授業は、今のままでは実現困難であり、授業崩壊を引き起こすだろうという内容です。



さて、国立教育政策研究所とは、文部科学省所轄の教育に関する総合的な国立研究機関です。

ですから、ここの出すものは、我々公立学校の教師にとって、かなり強い意味を持ちます

その研究所が、理科映像指導事例集というものを公開しました。
(https://www.nier.go.jp/kaihatsu/shidousiryou/rika/r01.html)

全国学力学習状況調査によって明らかになった課題を踏まえ、新学習指導要領にもとづいた、理想的な授業例およびその解説が動画にまとまられています。



学校関係者のみならず、すべての皆さんに見ていただきたい動画です。

これが、我が国の文科省が目指す授業だからです。

全国の公立小中学校は、この授業を模範として、言い換えればこれの再現を自分の勤務校で行おうとし始めます。

もし、この「理想」の妥当性がそもそも怪しければ、市民はNOの声を上げなければならないのです。




さて、みなさん、この動画を見て、どう思いました?

一般的な公立小中学校で、このような授業は可能だと思いますか?

邪なことを書きますが……私、中学校の方の動画しか見てませんけど、これ、どこかの教育学部の附属中学校じゃないですかね?

附属中学校は、生徒の特性が、一般的な公立学校よりもそろっています。

ですから、私の指摘した懸念の影響を受けにくい環境であると思います。

そこで再現された「お手本」を示されても、ねえ……ってのが私の本音。

これの再現を、一般的な公立学校でやろうとしたら、私が以前書いた記事のとおりにならないか?と思ってしまいました。



我が国の義務教育は、どこへ向かうのでしょうか……。


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