名無しの教師の日誌

ある公立中学校教師の教育私論と日記です。

結局、部活動はどのように変えていけば良いのか その5

2018-01-08 16:18:18 | 部活動問題
前回の記事では、部分委託などという折衷案は絶対にやるべきでは無い、という主張をしました。

引き続きまして、部活動について語ります。

もう第5回ですか。

ここまでお付き合い下さっている方、ありがとうございます。



【プラン4:部活動を外部に完全委託し、多忙化解消を図る】

すなわち、「部活動は教師の仕事では無い」と明確に定めることです。

というか、現在も部活動は教師の本来業務では(法的には)ありません。

部活動を完全委託すると言うことは

「教師よ、部活なんてやる暇あるなら、教科指導や生徒指導、家庭との連絡などにもっと力と時間を注ぎたまえ」

という風潮が醸成されるということとイコールかも知れません。



これを実現するには、2つの手立てがあると考えます。

その1:部活動を学校から完全に切り離し、地域のクラブとしてしまう。
その2:学校内に、部活動指導を専門とした新たな部署を設立し、部活動指導はその部署の業務とする。




いずれにせよ、問題なのは

「誰がやるの?」
「その人件費どうするの?」


です。

逆に言えば、コストの問題さえクリアできれば、こっちの方が良いに決まっているのでは無いですか?

その種目の専門家に指導してもらった方が、良いに決まっています。

以前の記事でも書きましたが、ボランティアはだめです。

やるなら、ちゃんとした人をちゃんとした賃金で雇用しなければなりません。

でも、これはもう政治の話ですね。

税金を上げて、税金で運営するのか

それとも、部活動費を家庭から徴収し、その金額で運営するのか……

これはもはや、1教師が、「こうした方がいい」と意見する範疇を超えています。



コストの部分を棚にあげた話をします。

もしも、外部委託ができるのであれば

私は

その2:学校内に、部活動指導を専門とした新たな部署を設立し、部活動指導はその部署の業務とする。

の方がいいと思います。

加えて、「部活動指導は、部活動指導部のコーチの仕事なので、教師はそれをおかしてはならない」と規定するのです。

すると何がいいのか。

部活動を教師の仕事から切り離しつつ、教師と部活指導コーチが情報共有などの連携を取ることができるのです。

部活動指導コーチの勤務時間は、平日は12時から19時の7時間勤務、土曜日は8時から13時までの5時間勤務、日曜日は休み(部活動は行なわない)位が妥当でしょうか。

12時から15時くらいまでは、子どもたちが授業を受けているので、コーチ室(教師がいる従来の職員室とは別の職員室です)で練習の計画を練ったり、備品管理をしたりなどなど。

15から18時くらいまでは、部活動指導。

18時から19時までは、後始末や書類整理、必要があれば教師への報告や意見具申、練習試合計画、けが人が出ていれば保護者への連絡、等々……

ま、残念ながら、現在の教育予算と、これをやるためにかかるであろうコストを考えると、夢物語のレベルですね。



続く……


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