ご冥福をお祈りします。
2009年12月に出た「エレクトリック・ギターのしらべ 第三集クラッシック名曲選」の著者である。
全30曲のクラッシックの名曲をエレキギターでのソロギターアレンジとして演奏した楽譜集である。
音色は、ナチュラルなクリーントーン、ヘビーなディストーションサウンドと幅広くソロギターとして、ギター1本で演奏されている。
掲載されているインタビューの中で、音楽についてこう語っている。
76年から77年くらいからロックバンドが流行らなくなり、花形はセッション系にうつった。(スティーリー・ダンもTOTOもセッション系)。バンドよりもセッション系ギタリストに憧れる時代だったと。最初は、演歌でも歌謡曲でもなんでもした。
CHEMISTRY、SCOOP ON SOMEBODY 、長渕剛、河村隆一、渡辺美里、石井竜也、SMAP等の作品に関わられた。
末原名人が書かれた楽譜集とCD
以下、掲載曲と曲の紹介として書かれたイメージギタリストとアレンジに対するコピーである。
アレンジを考え、各曲へのコピーやコメントを考える作業は楽しかっただろうと思う。
1.バロック〜古典派の曲
●無伴奏チェロ組曲プレリュード
(J.S.バッハ)/ギター好きのチェリスト
チェロの独奏曲をしっとりと聴かせるアルペジオ・アレンジに
●メヌエット(J.S.バッハ)/クラッシック好きのテレキャス弾き
「ラバーズ・コンチェルト」としてもヒット。3拍子と4拍子を行き来するアレンジに
●エリーゼのために(ベートーベン)/ウィーンのエレキ弾き
憧れのピアノ曲No.1。原曲の雰囲気をそのままエレキで!
●悲愴(ベートーベン)/ゲイリームーア
ビリー・ジョエルでも知られる超キャチーなメロディ
●歓喜の歌(ベートーベン)/ジョン・メイヤー
今や年末の風物詩"第九"をカッティングで弾き倒す
●運命(ベートーベン)/寺内タケシ(の孫?)
エレキで「運命」といえば寺内タケシ!?超メジャー級有名曲をロックに弾く
●月光(ベートーベン)/ジョン・レノン
ジョン・レノンも、参考にしたマイナーとメジャーの美しいゆらめき
●トッカータとフーガ(J.S.バッハ)/リッチーブラックモア
あまりに壮大なオルガン曲をバリバリのロック・アレンジに
2.ロマン派の曲
●子守歌(ブラームス)/アンディサマーズ(ポリス)
優しいメロディを弾きながら、寝付くまで"見つめていたい"
●モルダウ(スメタナ)/ジョージ・ハリスン
大河をイメージしながらシンプルかつ美しい演奏を
●ユモレスク(ドヴォルザーク)/カントリー好きのピアニスト
胃腸にも良さそうな柔らかいメロディをカントリー・テイストにアレンジ
●アヴェ・マリア(シューベルト)/教会のテレキャス弾き
数ある"アヴェ・マリア"からシューベルトの作品を
西海岸系の爽やかなフレーバーに
●ノクターン(ショパン)/ウェス・モンゴメリー
映画のメイン・テーマとしてもお馴染み。ジャジィなオクターブ奏法でしっとりと。
●花のワルツ(チャイコフスキー)/ジェフ・ベック
バレエ『くるみ割り人形』から生まれた人気曲をジェフ・ベック風にアレンジ
●ハンガリー舞曲(ブラームス)/イングウェイ・マルムスティーン
ソーセージのCMでも人気の情熱的なメロディをロックなスウィープ・ピックで!
●剣士の入場(フチーク)/レス・ポール
サーカスのシーンでは欠かせない楽しい旋律。クロマチックな運指がクセモノ?
●クシコス・ポスト(ネッケ)/俊足ギタリスト(?)
演奏も思わず走りがち!?聴くだけで興奮するリレーの定番曲
●新世界より(ドヴォルザーク)/ジミー・ペイジ
緊迫のイントロから怒涛のメイン・パートへ!ボリュームによる歪みのコントロールもポイント
3.印象派〜近代の曲
●タイスの瞑想曲(マスネ)/エイモス・ギャレット
多くのCMでも人気の甘美なメロディ。簡単アレンジでビギナーにもお薦め!
●威風堂々(エルガー)/ブライアン・メイ
力強いメロディをブライアン・メイ風なトーンで。主旋律が低音弦から高音弦へ移るのをはっきり!
●美しく青きドナウ(ヨハン・シュトラウス)/チェット・アトキンス
"ワルツ王"の代表曲をなんと4拍子のカントリーに大改造!
●ハバネラ(ビゼー)/ジミー・ペイジ
何とも言えない不可思議で情熱的なメロディ。ペダルノートを活かしたジミー・ペイジ風アレンジに
●麻色の髪の乙女(ドビュッシー)/ジェフ・ベック
同名のフォークソングも有名な近代の巨人、ドビュッシーの代表的ピアノ曲
●ツァラトゥストラはかく語りき
(リヒャルト・シュトラウス)/ジミ・ヘンドリックス
『2001年:宇宙の旅』で知られる壮大な楽曲。ウッドストックのジミヘンをイメージして
4.民謡&伝統歌
●口笛吹きと犬(プライアー)/エレキ好きのダックスフンド
子犬とじゃれ合うような楽しいメロディ。余裕を持ってなごやかな雰囲気に
●夢見る人(フォスター)/夢見るカントリー・ギタリスト
美しい主旋律を滑らかに聴かせる正解な半音チョーキングがポイント
●エンターテイナー(スコット・ジョップリン)/初期ジェフ・ベック
電話の待ち受け音楽としてもお馴染み?映画『スティング』の主題歌
●コロブチカ(ロシア民謡)/ゲーム好きのエレキ弾き
なんといっても"テトリス"のBGMとして大人気!弾けば各種ブロックが目に浮かぶ?
●星条旗(アメリカ国歌)/ブライアン・メイ
ロック・ファンにはお馴染みのアメリカ国歌。ちょっとブリティッシュ(?)に料理
●諸人こぞりて(toraditiomal)/エイモス・ギャレット
定番のクリスマス・キャロルをベンドを多用したアメリカなアレンジで