里海邸|大洗海岸。東京都心より90分、大海原が広がる静かな別邸へ

「素朴を上質に」海の別邸は、隠遁時間。~波と光色。湯と縁側。陶と食。磯と木の食卓。|里海邸 金波楼本邸 公式ブログ

軽井沢で赤

2013年08月31日 | 宿の話題・主人の旅記録

夏の終わり頃、家族で軽井沢に行きました。
夜は涼しく、長袖が必要で、心地よく過ごせます。

仕事柄、いつも保養となる心地よさをぼんやりと考えておりますので、
軽井沢は心地よさについて確認できる場所が多く、勉強になります。


ペイネ美術館として知られる、アントニン・レーモンドの夏の家。
昭和中期の我が宿も、ベンガラ色のような赤い木造の時代がありました。
自然の中にある赤い建物は好みです。
赤い色は、決して落ち着きを誘う色ではないと思うのですが、
不思議と惹かれます。



森の中、川沿いにあるハルニレテラス。モノトーンなウッドデッキと木造店舗が、木々の色を引き立てます。
赤いチェアと暖簾が、商業空間としての活気を感じさせてくれるような気がしました。
チェアには色気を感じます。



石の教会・内村鑑三記念堂
無教会、非建築というコンセプト。
非建築とは、自然に寄り添った建築のことらしいです。
洞窟のような空間の中で夫婦として生きてゆく約束をするのですね。



軽井沢ニューアートミュージアム
素敵な建物です。

草間弥生さんの作品を鑑賞。

赤い水玉のテーブルは、ある意味、昆虫の鎧とか、毒キノコ(笑)

おー
鉄壁のガードに警戒してしまいます。

水玉は、「耳なし芳一」の身体に書いたお経のような役目らしく、
外敵から身を守るためのお札のようなものらしい。
創作者にとっては究極の安心感。
見る者にとっては、寄るな触るなと言わんばかりの危険のサイン。

動物の世界はこれが普通なのですよね。
安らぎとは何か考えさせられます。

草間さんの自著本も買ってしまいました。

 

 

◆・・・◎・・・◇・・・◆・・・◇・・・◎・・・◆・・・◇・・・◎

大洗海岸 オーシャンフロントの海辺別邸

里海邸 金波楼本邸 http://www.satoumitei.jp/


上海と蘇州へ

2012年06月30日 | 宿の話題・主人の旅記録

ご報告が遅れましたが、先週、上海の24社の旅行会社に茨城の観光をPRするために商談会に行ってきました。春秋航空で約3,4時間で茨城空港から上海に着いてしまいます。上海での旅行会社によると現状では団体の安いツアーが求められておりますが、VIP旅行の商品を取り扱う旅行会社もありました。春秋航空が一日一便ですので、おのずと旅客のボリュームは限られてしまうものの、ひとまず上海から茨城への旅企画が年内に始まるようです。

 

春秋航空の旅客機のデザインは爽やかな印象。

 

春秋航空は英語で、SPRING AIRLINES と呼び、なぜか「秋」はないのですね。

 

24の上海エージェントとの観光商談会の様子。NHKでも紹介されておりました。

 

路地裏の日常。

 

看板をよく読むと、スターバックスコーヒーでした。

 

 

ビルのデザインはかなり個性的。

 


上海、豫園の様子です。

いろいろお茶を試す茶屋がありました。

 

 

 

 

 

 

蘇州です。世界遺産 留園へ

 

 

寒山寺です。蒸し暑かったですが。。。笑

 

 

 

いつ倒壊してもおかしくないと噂が絶えない「虎丘斜塔」

15度ぐらい傾いています。

 

上海雑技団を見に行きました。ハラハラしました。

有名な上海の夜景。かなりの富裕層が住んでいるらしいです。
ビル群の照明は観光客のために国が電気代を支払って点灯しているそうです。 

 

 

 


目黒をめぐる

2011年06月28日 | 宿の話題・主人の旅記録
先日、宿の家具を検討するのに目黒にちょっと行きました。
いやちょっとではないですね。丸2日間掛かりました。

そして日本のデザインホテルの先駆け、目黒のCLASKAに宿泊。


カルチャーセンター的なアプローチ。

ホテルに目黒の日常が流れているような印象で、
どこか都市暮らしの匂いのあるホテル。


こちらは、CLASKA内にある、日本の良いものを厳選しているという雑貨屋さん。


CLASKAで自転車を借りました。
宿泊者には無料です。

これがとても便利!
お陰で遠くの家具屋にも行くことができました。

東京の街を自転車で走るのは、本当に久しぶり。



客室はかなり個性的でした。この部屋は船室でした。


CLASKAの「ダイニング & カフェ kiokuh
お酒をほとんど飲めない私ですが、
徒歩や自転車で一日動き回ったので、非常に喉が渇いてビールが美味しい。


こちらは、焼き茄子とすだちのスパゲッティ 伊産カラスミ。
あと、鮮魚のイタリア風南蛮漬けを注文して、ビールとともに頂きました。


目黒をめぐるときには、またこの宿へ


夜、学芸大学駅周辺を自転車でのんびり走ったことが、記憶に残りました。

子供の頃の、東京の懐かしい風景を思い出します。

震災後二ヶ月の石巻

2011年05月12日 | 宿の話題・主人の旅記録

松島の翌日、東日本大震災の最大被災地である石巻市を訪れました。

今回、復旧ボランティア活動をするわけでもない自分が被災地を見るのは幾分ためらいもありました。
また、県内の多くの方から、ショックを受けるので、見ない方が良いかもしれないとも言われました。

しかし自分の住んでいる環境も海岸であり、大洗は海辺の町ですので、将来を見据えて
東日本大震災の被災現場から何か学びとるものがあればと思い、行くことにしました。



沿岸からやや離れた石巻街道の様子です。
ここも津波を被っていた様子で、休業しているお店もありましたが、
元気に営業されている商店の姿をあちこちで見ることができました。

時々、ボランティアの方々の集団も歩いておりました。
まちのあちこちに「がんばろう!石巻」の言葉が掲げられていました。




昼食のために立ち寄ったコンビニエンスストア。開店のお知らせが貼ってありました。
こちらのコンビニには飲食スペースがありますが、満席でしたので車の中で食事をしました。


復旧復興にかける強い思いがひしひしと伝わってきます。


コンビニの店内もいたって通常時と変わらず、品揃えも申し分なかったです。


被害の大きい沿岸部、石巻市門脇町の様子です。












現場で出会ったご年配の住民の方に伺いました。
門脇町はどこから手をつけたらいいのか分からないほど被災状況が大変厳しく、この風景を見ての通り、震災直後から今日まで復旧活動はほとんど進んでいないとのことです。
津波は屋根を超える想像を超えた大きさで、家ごと流され、現場の多くの住宅は建物の基礎コンクリートしか残っていません。
津波の破壊力を改めて実感しました。


復興は進んでいなくても
復興への情熱を、
強く感じる場所がありました。


門脇町の中を車で走っていると、津波に破壊された町の風景の中にひとつだけ、堂々たる存在感のある看板が立っており、思わず車を止めてしまいます。
「がんばろう!石巻」の大きな文字、鯉のぼり。


さらに、「復興するぞ!」と、頼もしく力強い言葉。



偶然、この看板や地面の文字を描いた男性とお話することができました。

この場所に住んでいたという水道工事業を営んでいるご主人で、この日は花を買ってきてプランターに植えておられました。復興はいまだに開始されていない状況ですが、いま自分にできることからはじめたいということで、この看板等をつくりはじめたそうです。
道行く人がこの看板の前で止まり、心動かされ、写真を撮っています。


皆の励みになることをしなくてはならない。
生きるからには人が頑張るしかないんです。

希望を失ってはいない、必ず復興する、そのようなお話を語って下さいました。

津波のときは、外にいて、松の木につかまって一晩をしのいだそうです。奥様は建物の2階の奥の部屋に逃げて、建物は津波の直撃を受けたのですが、幸運にもその部屋だけが被害が及ばず命が助かったそうです。




男性が掲げた鯉のぼり。
石巻の空に、力強く泳いでいます。

この場所に立つと、元気な石巻の風景が目に浮かびます。




心をひとつに復興へ。松島の宿で起きていること。

2011年05月09日 | 宿の話題・主人の旅記録


宮城県 奥松島にある「松島佐勘 松庵」に伺いました。

秋保温泉の名旅館「伝承千年の宿 佐勘」で、うちのOkamiが修業していた時代の同期で現在も親しくさせていただいている横山さんが、現在「松庵」の女将を務められております。今回の震災における松島海岸の被害は比較的少なく、松庵さんも営業再開されたとのお話を伺っておりましたが、周囲の仙台沿岸地や石巻は甚大な被害状況が連日報道されていましたので、広く分布する松島海岸における具体的な状況が見えにくく心配でした。

ところが先日、松庵さんが2つのTV番組で紹介され、横山さんをはじめスタッフの皆様が元気にお仕事をされている様子を拝見し、少し安心しましたので、応援の気持ちで宿泊してきました。

実際に行くと、松島の美しい風景が見えた時はとても感動的でした。

松島海岸のお土産屋通りは元気に営業しており、多くの観光客が歩いていました。
松島の水族館は観光客が来ていると報道されていたのは知っていましたが、やはりこの目で見ると、松島は回復しており大丈夫であると確信しました。


現在、松庵さんでは、通常のお客様のほかに、災害復興支援の皆様にもご宿泊頂いておられます。

復興支援の皆様は、毎日、夜明け前から深夜までの大変な作業が続いていると宿の方々から伺いましたが、それでも宿の中では朗らかな表情でゆったり過ごされているご様子でした。きっと、復興支援の皆様も、この松島の美しい風景を眺めればやる気もメキメキと沸いてくるでしょうし、この宿の方々の心のこもったもてなしを受けて、頑張っているのだと思います。

寛ぎに来られた一般のお客様も、復興支援のお仕事の方々も、
宿の静謐で清々しい空気をお互いに共有している感じです。

一般のお客様は、大好きな宿への支援の気持ちはもちろん、
復興支援の方々に朗らかにエールを送っている様子でした。これも支え合いですね。


宿の方々も復興支援の方々と同じく、日々、夜明け前から深夜まで頑張っており、復興支援の方々と心をひとつにしています。


復興支援の方々も、宿の方々も、
お体にはくれぐれもご自愛下さい。

特に睡眠はしっかり取って下さいね。


静かな奥松島に
復興を願う人々が集い
お互いに支え合っている

そんな宿の一日を体験しました。


皆様、松島にお越しの際は是非、おすすめします。
今なら、人が生きるための絆を感じとることができます。
きっと晴れ晴れとした気持ちになれますよ。

女将の横山さんは、スタッフに「お日様のような存在」と慕われる魅力的な女性です。



写真は松庵さんの凛とした宿世界です。


















松島の美しい風景を、食事処にて。朝食とともに



松島佐勘 松庵
http://www.shoan-umine.com/





P.S.

松島に行く前に、Okamiの修業先の秋保温泉の「伝承千年の宿 佐勘」にご挨拶に伺いました。
当時、Okamiが佐勘さんに宿泊したとき、宿の魅力に惹かれてそのまま修業を決心した思い出の宿です。

そのときの女将である佐藤潤様(当時は、全国おかみの会会長という雲の上の存在でした)の元で宿のもてなしを学び、佐藤潤様のリーダーとしてのカリスマ性にOkamiは大きな影響を受けております。宮城県はOkamiにとって第二のふるさとのようです。

雨降る美しき屋久島へ― 白谷雲水峡

2009年07月12日 | 宿の話題・主人の旅記録

送陽邸に行くことがメインの旅でしたが、そこは世界遺産の屋久島。

自然にどっぷり触れてみたくなります。

しかし日頃運動不足の私です。9時間も歩く縄文杉ルートなどはとても恐ろしく、5時間で帰って来れるという白谷雲水峡に行ってきました。

白谷雲水峡の登山口近傍。

旅仲間の吉田氏と、パーソナルエコツアーの青木氏。

今回はじめて個人ガイドをお願いしましたが、これがとても良かった。

体力を考慮した登山ペース配分、退屈させないよう知的好奇心をくすぐる解説、時々立ち止まって、自然に身を置く時間を用意していること、屋久島の魅力がしみじみ伝わってきます。

こんな大きい岩を超えて山奥へ入って行きます。

二代杉。

切株の上に、また杉の木が生えています。うーん逞しい。

白谷雲水峡の登山ルートは、江戸時代に屋久杉の採取のために利用されていた細い山道が使われており、切株や切り倒されたままの杉がちらほら見られます。

屋久杉は年中豪雨にさらされた岩の島という極めて厳しい環境に鍛えられているので、年輪が細かく、屋久島の雨に対する耐性で油が強く、腐らず、極めて丈夫な木なんだそうです。

いよいよ、本格的な登山道へ

 吊り橋の下は、激流。そして家一軒ぐらいはある巨石。

屋久島は巨大な岩の塊のような島で、保水できる土壌がほとんどありません。

そのため、雨が降ると、あっちこっちから鉄砲水のように水流や滝が発生し、次々と集まって、一気に海に流れて行くそうです。

 

「ひと月に35日間、雨が降る」と言われる屋久島。

標高の高い山ばかりの島ですので、島自体が雨製造機のようなものです。

そのため大量の雨と豪流で、水力発電を行い、島全土の電力を100%作っているそうです。すごい!

苔むした森の中を歩いてゆきます。とても空気が美味しいです。

こちらは「くぐり杉」

実にワイルド。映画の世界のようです。

人間の生きる時間では考えられないような、永遠のような長い時間を生きている巨大な木々に囲まれていると、人間って自然の中で小さいなあ。と考えたりしました。

深い森の奥に現れた、幽玄な「もののけ姫の森」

宮崎駿監督が、映画「もののけ姫」の背景としてスケッチした場所ということらしく、それで白谷雲水峡はメジャーな場所になったそうです。

写真ですが、びっしり覆われた苔で、まるで絵のように見える場所です。

ここに来て良かったです。

 


雨降る美しき屋久島へ― 送陽邸

2009年07月11日 | 宿の話題・主人の旅記録

屋久島旅行の続きです。

宿泊先は「送陽邸」

送陽邸は屋久島の北西部の永田いなか浜にある一軒宿です。

街灯もなく、夜は深い闇に覆われます。

外出して懐中電灯を壊したら宿に戻れないかも。

送陽邸の外観は極めて個性的です。

屋久島の古民家を移築し、そこにオリジナルなデザインを加えています。屋根の上に積まれた石も風情があります。

お部屋のリビング。黒川温泉の空間演出をさらにワイルドにしたような印象です。民宿とはいえ部屋は非常に広いです。

お部屋の主室。

屋根を打つ雨音とモノトーンな民家空間が心落ち着きます。

波打ち際にある洞窟風呂。

海が荒れていると浴室に波が飛び込んでくるので、利用できないこともあるそうです。

洞窟風呂。

ぬるめの茶褐色なにごり湯で、温泉だそうです。

とても贅沢な時間です。

桟敷で食事。

夕食も朝食もこちらで過ごしました。

風の強い日には、施設内での食事となるようですが、やはりお客様は桟敷で食事したいという心理に配慮され、強風や雨の中でもこちらで食事となりました。お客様は日常では体験できない食事のシーンを楽しんでいました。

食事は屋久島の日常の食事という感じです。

首折れサバ、トビウオがよく獲れ、知らない名前の魚もいっぱいありました。

甘~い醤油で頂きました。あとはひたすら屋久島の焼酎!

ハンモックのあるテラスで、送陽邸のご主人と歓談。

夜もご主人に焼酎を振る舞われながら、話すこと4時間。潮風に吹かれて、どっぷりと宿経営のお話や人生の話などが延々と・・

女将さんに早く寝なさいとお叱りを受けるまで続きました(笑)

 

送陽邸は、世界中から有名人がやってくるという民宿です。

地球の裏側からもリピーターがやってくるそうです。

リピートの秘訣はご主人の人柄かなと思いました。

又、来たいと思う宿でした。


雨降る美しき屋久島へ

2009年06月30日 | 宿の話題・主人の旅記録

屋久島に行きました。

飛行機を乗り継いで、およそ7時間で到着しました。

屋久島の世界遺産「西部林道」の南にある大川の滝。

心が洗われます。

梅雨時からか、迫力ある水量でした。

皆、ボーッと滝を眺めています。

雨の白谷雲水峡で、森林トレッキング。

初めて、パーソナルエコガイドさんをお願いしましたが、これが大正解。

登山のペース配分の巧さもさることながら、屋久島の奥深さに触れることができました。何も知らない自分達だけで登山していたら、ペースは乱れるし、知的好奇心を満たすことができなかったと思います。

初めて屋久島で登山される方は、個人ガイドを頼んでみて下さい。

今回頼んだガイドさんはこちら

宿泊先は、永田いなか浜の「送陽邸」

永田浜はラムサール条約に登録されている北太平洋で最もアカウミガメの産卵が多い浜辺です。

ここに2泊。風に吹かれて過ごしました。


現代の湯治 鹿教湯「みやこ旅館」

2008年11月29日 | 宿の話題・主人の旅記録

鹿教湯温泉その2です。

三水館チェックアウト後は、女将がお世話になった「みやこ旅館」を訪問しました。

みやこ旅館ホームページ

みやこ旅館は鹿教湯温泉の中心部にある旅館で、昨年大浴場エリアと客室のグレードアップ改装を行いました。高齢社会に備えて、要求水準が高まる現代の湯治場が提案するバリアフリーの設備投資です。

鹿教湯温泉は療養のための湯治場として知られ、長期滞在の宿泊者が多い温泉地です。私の住む大洗では考えられないことですが、1週間から1か月またはそれ以上の長期間滞在するお客様もおられる温泉地だそうです。

そこで、豊かな高度成長期を体験してきた高齢者の要求水準の高まりを予測し、より居住性の高い別荘風のコンフォート客室を整備されたのだと思います。

通常の客室の2倍は広いお部屋にはベッドのほか、ダイニングを設けることで従来の部屋食と異なり、足腰の弱い高齢者でも食事環境が快適になりました。またカウンターキッチンを設けることでお部屋が旅館というより住まいのような雰囲気にまとめられています。また車椅子対応のトイレのあるお部屋も設けています。

また大浴場をキレイに一新し、ピカピカになっていました。
十和田石で作られた清潔感ある大浴場には源泉掛け流しの温泉がたっぷり注ぎこまれ、温泉の香りが誘いを掛けてきます。いい匂い~。
時間がなかったので見学だけでしたが、さすが国民保養温泉地の湯だけあって、温泉の魅力は抜群です。

こちらの露天風呂は混浴露天なのですが、この度の改装で女性専用の露天風呂も設けられました。また、車椅子対応の貸切風呂も好評のようです(写真参照)

お忙しい中、ご主人と女将さんには施設をご案内いただき、また上田駅までお送り下さりありがとうございました。

次回は温かな人柄も魅力のみやこ旅館さんの素晴らしい癒しの湯に是非浸かりたいと思います。

信州・鹿教湯温泉「三水館」

2008年11月28日 | 宿の話題・主人の旅記録

信州の鹿教湯温泉へ行きました。

こちらは上田より約1時間ぐらい南にある山間の国民保養温泉地で、古くから湯治場として親しまれてきた地域です。当館の女将が住み込みで修業していた温泉地でもあります。

このたびこの地で料理が評判を呼び、旅行雑誌によく紹介されている話題の宿「三水館」に宿泊しました。

三水館ホームページ

高品質な食材にこだわりながらも、あえて穏やかな表情に仕上げた家庭風料理のオリジナリティと、移築古民家を骨格とし欧風のテイストを加えた優しい田舎の陰影空間には、静かで豊かな時間が流れてており、オーナーの宿に対する哲学を感じさせるものです。
PRが先行したなんちゃって風の露天風呂付客室の旅館が増える中、この宿の真摯な取り組みは旅慣れた旅行者を魅了しており、滞在中、10回もリピートしている関西のお客様にもお会いました。予約の取れない宿になりつつあるようです。

また、無駄を潔く省いた引き算と宿の「人柄」の強調により宿の個性を分かりやすくしています。新築でありながら露天風呂はあえて部屋に設けず、ミニキッチンや床暖房設備などの快適要素はきっちりつけるなど、オーナーの考えるくつろぎのコンセプトに合わせたメリハリの利いた宿づくりの結果、同価格クラスの旅館に較べて芯がしっかりしており魅力的に見えます。

そんな魅力的な旅館を作り上げたオーナーの滝沢様には改築の経緯や宿泊業界の将来についていろいろとお話をお伺いすることができました。この宿を作るにあたっては、1万円台の宿を計画していながら、由布院の名旅館、山中温泉のかよう亭、修善寺のあさば、京都の俵屋など、平均4万円を超える本物志向の名旅館を泊まり歩いたそうです。

本物とは何か、考えさせる宿でした。
お忙しい中、ありがとうございました。

由布院と黒川―視察旅行へ

2008年09月11日 | 宿の話題・主人の旅記録

大洗町宿泊青年会で研修旅行に行きました。

九州の人気観光地、由布院と黒川温泉に宿泊し、人気旅館を5か所視察いたしました。天気に恵まれ、視察先の旅館の皆様にも快く対応していただき素晴らしい旅となったと思います。

由布院の亀の井別荘、山荘無量塔では、お忙しい中、支配人様に客室やパブリックスペースをご案内いただき、深みのある世界観に大変刺激を受けることができました。いや~凄かったです。

宿泊先の玉の湯では、桑野社長をはじめ素敵なスタッフの皆様のお陰で、清々しく過ごすことができました。気品と素朴さがブレンドされた玉の湯ならではのもてなしが素晴らしく感動的ですらあります。前回の宿泊同様に涙腺をウルッとさせる場面があり、日本人に生まれてよかった、この幸せな空気に包まれた癒しの宿でいつまでものんびりしていたいと思ったものです。

また、一度お会いしたかった会長の溝口薫平様と面談が実現し、心より感謝しております。

黒川温泉では、新明館の主人。私の慕っております後藤哲也様と再会を果たすことができとても嬉しかったです。

今回の旅では入湯手形をフル使用して宿でも風呂三昧!1泊で6箇所も温泉に入りました。夜には囲炉裏を囲んで後藤哲也様と和やかに懇談する時間がとても楽しかったです。また新明館の仲居さんはとても陽気で気の利く人で、旅を盛り上げてくれました。そんなこんなで理屈抜きに楽しいのが黒川温泉です。

バスの運転手さんもとても良い人で、九州の旅行では出会う人に恵まれ、とても良い思い出ができました。旅は人だなあと改めて実感しました。

そして最後に新明館の姉妹館である山みず木を視察し、露天風呂を楽しみました。
マネージャー様にはご親切にしていただきありがとうございました。


過密な日程でしたが、体感時間はゆっくりと感じました。
私個人としても居心地の良い宿の再確認をする上でよい機会になりました。

天城湯ヶ島温泉 あせび野に宿泊

2008年09月05日 | 宿の話題・主人の旅記録

中伊豆の人気旅館「あせび野」に宿泊してきました。

こちらの宿は、修善寺のさらに奥の湯ヶ島温泉の渓流沿いに建っています。湯ヶ島温泉は森と川に覆われた保養所がありそうな自然豊かな地域でした。

この宿の魅力は、プライベートな空間で渓流をBGMに濃厚な緑の森を眺めつつ源泉かけ流しの風呂に浸ることかと思います。

よく大浴場の素晴らしさや、ロビーの写真が取り上げられますが、客室の風呂やテラスも雰囲気が良いし、渓流沿いの湯上りデッキも素朴で素敵です。

また個室ダイニングで食事できるなど、プライベート性に配慮しています。
館内も人の気配が少ないため、自然の音が館内どこでも際立って聞こえてきます。

館内全体で自然のエネルギーを感じることができる宿でした。
サービスは旅館というよりリゾートホテルに近いです。


翌日は、修善寺の文化財旅館である「新井旅館」の広間でお昼を食べて、名旅館「あさば」をちょこっと覗いてきました。

「あさば」は空気の質が違いました。

古い旅館なのにピカピカ清潔感が非常に心地よく、重厚な建築でありながらどこかモダンな印象が格好良い。

一歩宿に入っただけで「これは本物だ」と感動すら覚えました。

高級旅館でありながら厭味な装飾性も皆無だし、シンプルな美しさが無限の深みを感じさせるあさばの風格は、日本の素晴らしさとは何かを語りかけてくるようです。

TVのない宿が増えている?

2008年08月26日 | 宿の話題・主人の旅記録

最近の人気旅館のひとつの傾向として、TVを客室に置かない宿というのがあります。あるいはTVを戸棚に収納して隠している宿もありますネ。

自然豊かなリゾートにおける最近の宿、例えば、星のや軽井沢、アルカナイズ、時の宿すみれ、などがお部屋にTVを置いていません。

TVがないと退屈しそう―
TVがない夜のひとときなんて考えられない―

そういう声が聞こえてきそう。

しかしTVがなければ、旅行の同行者と会話が多くなりやすいし、お風呂を何度も入ってみたり、読書をしてみたり、ゆっくりとした時間が感じられると思うのです。




邸宅化する旅館

2008年05月18日 | 宿の話題・主人の旅記録
最近オープンした宿を見ていると、客室の間取りは住宅を思わせるようなものが多くなってきたなぁと感じています。

豪華さを競って建てられた嫌味な感じの広い間取りの旅館に辟易していましたが、よく見てみると、経営者の真心を感じる居心地よさそうな宿も登場していますね。

このような邸宅風旅館はいわゆる別荘風なのですが、デザインはあっさりとしていて、自己主張しないのが気持ちよく、何度でも飽きずに利用できそうという感じがします。

これまでの旅館に較べて、部屋はリビング、寝室、露天風呂などが住宅並みの快適レベルできちんと分けられているため、宿泊単価は3万円以上と高単価です。

例えば、合歓のはな

雰囲気はなんとなく由布院玉の湯を思わせる居心地を予感させます。

箱根に登場した翠松園は、ちょっと雰囲気が違いますが、こちらもやはり邸宅風旅館ですね。ホームページを見ていると住宅展示場みたいですし・・・

これまでの高級旅館と違って、数奇屋造りの様式美に凝ったり、高級家具や調度品で魅せていくようなやり方をしていないので、従来の同価格帯の老舗旅館と較べてチープだと仰る方もおられるようですが、居心地良く現代社会で疲れた人々を癒そうという意気込みを感じる、健全で良心を感じる旅館だと思います。

但し、同じような宿は地方に今後増えていくと思われますので、立地環境を含めた本物感や独自性がないと、同質化は避けられないでしょうね。

快適性を手にした宿の今後は、地方性や日本的感性を掘り下げてゆくものと想像しています。当館もそのような方向に転身してゆきたいと思います。

日本の地方旅館はまだまだ多くの可能性を秘めており、私個人、旅行が好きな消費者の一人としてとっても楽しみです。

泊食分離の良さが実感できそうな宿

2008年04月07日 | 宿の話題・主人の旅記録
星野リゾートにより旅館再生を行ってリニューアルオープンした島根県玉造温泉の「有楽」―

全室にゆったりした露天風呂を設け、高級業態となるという話は知っていましたが、それは珍しい話題でもなく注目していなかったのですが、「一休.com」での販売内容を目にしてびっくりしました。

夕食を自分の宿でとることに固執せず、夕食を近隣の料亭旅館やレストランに委託し、飲食店への送迎サービスをしているのです。

どうやら滞在型旅館の可能性にチャレンジしているようです。

1泊目は自分の宿で夕食、2泊目は車で30分以内のところにある地元で人気のフレンチレストランへご案内という筋書きなのです。

これなら退屈しないし、地域の魅力も伝わってきそうで面白い~。2泊したくなりましたよ。


有楽の公式サイト→ 玉造温泉・華仙亭有楽

ご宿泊のお問合せは・・・


波打ち際で「ひとやすみ」| 五感を洗う海辺の別邸
里海邸 金波楼本邸
〒311-1301 茨城県東茨城郡大洗町磯浜町6883
電話|029-267-2101(受付9時~21時)
ホームページ|www.satoumitei.jp