キシリ徹の!おんぼろファクトリー操業記

キシリ徹の
架空CMソングの作詞・作曲・制作の経緯、小さなハプニングやイカしたグッズ
についての裏話を書きます!

マニアフェスタオンライン、キシリ徹がやること

2020-09-19 17:00:00 | 日記
9/26、27(土日)に行われる「マニアフェスタオンライン」にキシリ徹も出展します!
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今までで一番デカイ級数ですみません。いきなり大声を出して威嚇するような真似をしてすみません。無駄にクリスマスカラーですみません。

いきなりでかい顔が現れてすみません。キシリ徹のやなせ京ノ介です。
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マニアフェスタオンラインに、『架空CMソング制作マニア』として出展します。

キシリ徹が主にやることは、(級数がかなり大きくなります 気をつけてください)
エレキギター・生ドラム・ベース3ピースバンド編成のスタジオライブです!!

サポートベースに数年ぶりに再会した大野くんを迎えて、いつもと違う感じでお送りします。
やなせとタニケンが、本物のドラムやベースを交えてやるライブは、前にやってたバンド以来なので、振り返ってみると2016年11月ぶりです。

ずっと録音をしたり、対面のマニアフェスタでもおもちゃドラムとアコギの阿漕な編成でやっていましたのでね〜オンラインだから出来ることってこういうことだろう?ほうら明るくなつたろう? like a 明治時代の成金という事で、思い切ってやることにしました。

明治時代の成金あるある:歴史の先生が「燃やしてるお札は今の価値にすると〜円なんだよね」って言うときちょっと得意気で気持ちよさそう。
それに「へ〜!!もったいない!!」ってリアクションしちゃう生徒も生徒だ!!!あいつらは毎年この部分でドヤる為に歴史の教師やってる!!!!今の価値にすると〜円なんだよねの為に勉強して大学入って、今の価値にすると〜円なんだよねの為に教育実習やって採用試験頑張ってる!!!
なら言わしてやれドヤらせてやれ生徒もリアクションしてやれ!!!と思う気持ちがある!!!!!!あのくだりにそこまでの熱意があるならな!

という訳で、初のスタジオライブ、フラットに見守って頂けると幸いです!

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更に、初日26日の12:00〜行われるオープニングにも出演させて頂きます!!!

級数大きくなる警告しなかったけどみんなの耳大丈夫かな。マイ・ブラッディ・ヴァレンタインが再結成したとき、爆音バンドってこと知らないでフェスでスピーカーの前に立ってて病院に運ばれたお客さんみたいになってないかな。
初日のオープニングでは曲を歌わせて頂く予定です!!ここでしかやらない新曲、やるかも知れません!!!
その後の「マニアフェスタ オンラインを巡ってみた」にもご一緒させていただきます!
豪華マニアの皆さんとマニアの世界の魅力を覗き見します!
気の利いたことは喋れなかったとしても、世界中を包み込む超笑顔でお送りします!!!!!!!!!
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その他、マルシェルに実はTシャツ・ポストカード・帽子を出品していました。
これらの販売も平行してやっています。
買ったらステッカーも付いてくるよ、神か!?

よろしくお願いします!

〈架空CMソング制作秘話〉「ラセラ八戸OPO銀行」&「ラセラ八戸OPO銀行カードローングラッセ」ができるまで(第15回)

2020-09-18 17:00:00 | 架空CMソング制作秘話
こんにちは!!!!


キシリ徹のタニケンです!


制作秘話第15回は、「ラセラ八戸OPO銀行」「ラセラ八戸OPO銀行カードローングラッセ 」です!!!!




【着想】
北海道銀行のCMなどにインスパイアされ、銀行の曲を作ろうとしましたが、銀行の名称を決めるのにかなり苦戦しました。


最初はいかにも地方銀行らしく「地名+銀行」の方向性も考えました。


我々は基本的に実在の地名を使わない(和歌山パイナップル農業実業団を除く)ようにしているため、架空の地名を考えてみましたが、どうにもしっくりこない。


そこで三菱東京UFJ銀行(現在は三菱UFJ銀行)のように、合併の後に名前が長くなってしまったメガバンク的な方向性で名称を考えることにしました。


これもかなり苦戦したため、いつもの如くワードバスケットを使って頭文字を決めて案を出し合っていたのですが、
「ら」のカードが出た時に、私の口から自然と「ラセラ八戸〜〜〜銀行」という言葉が溢れました。


 冷静に考えれば「ラセラ」って言葉を実際の銀行名に使われるわけないし、「八戸」って実在の地名入っているし(後にからくりナイスキャッチ!で八戸市とは無関係であることが明かされますが)、
無茶苦茶な案でしたが、私もやなせも何故かしっくりきて「これしかないな…」と思ってしまいました。


ちなみに、「ラセラ」という言葉が出てきたのは、当時よく聴いていたBerryz工房の「ギャグ100回分愛してください」の「ラッセララッセラッセ」の部分からの影響かと思われます。



その後、パソコンのキーボードを「ら・せ・ら」の順で押すと「o・p・o」と入力されることから、ラセラ八戸OPO銀行で決定しました。語感もバッチリです。


ついで、やなせから「カードローンの曲も作りたい」と言われたので、すぐに「グラッセ 」と答え、即決しました。


外国語でなんとなく明るいイメージ言葉をもじったものがいいと思いながら考えました。
料理のグラッセ ではなく、嬉しいという意味の「glad」と「ラセラ」を混ぜて「グラッセ 」と名付けました。

言葉を掛け合わせたりもじったりした結果、既存の言葉になるっていう命名の仕方はわりと好きなのかも知れない。

【楽曲解説】
当時、「十勝おはぎ サザエ」のCMで流れている手風琴の「とみちゃんのうた」のような曲を作りたいと考えていました。


そこで、ラセラ八戸銀行については
「無闇・無意味に、明るくて、具体的なことを一切言わない曲」といった方向性で作曲を進めることにしました。

メジャーコード主体で明るく、広く、青天井な、開放的な響きになるようにコードとメロディを探って行きました。

やなせが歌うと、メロディアスになりすぎて目指す方向と乖離してしまい、メロディがなかなか定まりませんでした。


「タニケンが歌えよ」と言われたので


「あなたのラセラと私のラセラを揃えて夢を叶えてラセラセラ」


と適当な歌詞をつけて歌ったところ、やなせが、その桁外れの意味のなさに、笑いすぎて四つん這いになりながら「続きも歌って!」と言うので、その後の展開も、ほぼ思いつき一発で歌い上げました。

こうして見事なまでに「無闇に無意味に明るくて、具体的なことを一切言わない曲」が出来上がったのです。


カードローングラッセについては、消費者金融のプロミスのCMなどをみて作曲の参考にしました。


このころよく、マイナー調でCMソングを作るのは難しいと話していたのですが、作曲数が増えてきていたため、曲調に幅を持たせるためにあえてマイナー調での作曲に挑んでいます。


やなせ曰く「太陽にほえろの曲などをたくさん聴いて、刑事ドラマっぽい感じに仕上げた」そうです。イントロとかめちゃくちゃそれっぽいですよね。歌い方は若干和田アキ子入ってます。


作曲するにあたって、カードローンのCMをたくさん観ましたが、
手続きや審査の簡略さや迅速さを謳うものが多く、
また、冒頭で何かを問いかけてくるパターンも多いという印象でした。
そういった点を踏まえて歌詞と曲展開を考えて行きました。


結果的には、冒頭での「お金ありますか?」という問いかけの後は、手続きの迅速さ、フリーダイヤル、サービス名を謳っていく無駄のない歌詞と展開が仕上がりました。


まぁ「なんだかんだ借りれます」とか「フリーダイヤル0120札束燃やして暖をとれ」とか無茶苦茶なこと言ってますが…また燃やしてるし…。


改めて考えると、必要な情報を無駄なく伝えていて、且つ曲の展開に盛り上がりがあるという点で、
我々が憧れの一つとしている「クラシアン」のCMソングに少し近づくことのできた作品なのでは?とも思います。


ラセラセラ八戸OPO銀行と、カードローングラッセ、ボーカルが違ってなんとなくポケモン感もあるので、是非二曲併せて聴いてみてください!


【その他】
デザインについて

両作とも、やなせがデザインしてます。
素材となる写真は、目黒、恵比寿あたりを散歩している時に撮りました。
白背景を探してわざわざ目黒のガード下みたいなところで撮影しました。


撮影当時、私は確か28歳ですが、やたらといい跳躍してますね。
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からくりナイスキャッチ!にTwitterで話題の「ラセラ配りおじさん」登場!


からくりナイスキャッチ!第15回、16回にラセラ八戸OPO銀行 頭取 安曇公康さんがゲストとしていらっしゃいました。
番組内ではラセラ八戸OPO銀行について以下のように紹介がされました。


ラセラ八戸OPO銀行は、2008年のリーマンショックを機に、
「日本経済の方舟を作り上げる」という理念を基に、3つの銀行が合併して設立されました。

世界的な恐慌の最中、すべての経済組織のみならず文化的組織の発展に貢献し、現在では国内有数のメガバンクとして成長を遂げました。

 常に時代に適合する金融の在り方を提示し続ける姿勢から、金融界のパイオニア的存在として世界経済に名を轟かせています。
中でもカードローンであるグラッセはその斬新なシステムで顧客の半数以上の方が利用しています。


ラセラ八戸OPO銀行創立の経緯などを語っていただいた他、事前にTwitterで「#ラセラください」で募集した、視聴者の日常のラセラを安雲さんに批評していただきました。

中には、ラセラセラセラと判定される投稿も現れ、大いに白熱したため、2週に渡り安雲さんに登場していただきました。


現在でも安雲さん個人のTwitterアカウントでは「#ラセラやるからラセラくれ」でラセラを募集していて、
応募者から100名に100万ラセラをプレゼントする企画を継続的に行っていますので、みなさんも応募してはいかがでしょうか。100万ラセラが何の役に立つのかは不明ですが。

https://twitter.com/AGM_Kimmy_RSR

今回は以上です!
また読んでくれよな!!!!!!

<実在CMソング研究>『明和地所 クリオマンションシリーズ』のCMソングもすごい(第2回)

2020-09-17 17:00:00 | 実在CMソング研究
”CMソング作家の赤ちゃん” キシリ徹のやなせ京ノ介が、好きな実在のCMソングについて語るコーナー・第2回です。

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『CMソングの”秒数”のマジック 〜想像より長いか?短いか?〜』

今回取り上げるのは『明和地所 クリオマンションシリーズ』のCMソングです。

CLIO CM(ショッピング編・想いをかなえ)
 

現在も年末になるとヘビーローテーションされるので、ご存知の方も多いと思います。

ロケ地は毎回フランスで、セーヌ川やパリの街並み等が映されています。

 このCMを知った高校生当時、北海道の片田舎に住み、日本から出たことのない僕にとって、もはや浮世離れした”洗練されたオシャレな都市生活”的映像が、強烈なインパクトを残しました。

 冷静になってみると、日本にこんな街並みは中々ないでしょうから、日本のCMとしては絵空事レベルの”洗練”感です。
少し前に話題になった「マンションポエム」も、この映像につけると浮くでしょう。

 この”絵空事レベルの洗練”感を違和感なく成立させているのは、幻想的なCMソングの効果が大きいと思います。

 主だったリズム楽器はなく、弦楽器主体の和音と、パーカッションが時々入る曲の上で、
女性ボーカルが、ポツリポツリと歌詞を口ずさむ。
歌詞も英語である上に、深めのリバーブとディレイがかかっていて、”日本のCMソングっぽさ”からはやや逸脱したトータルバランスになっています。

 この異質さと不思議な壮大さに、当時は
「クラシックやオペラの曲の一部を使っているのかな?」と思っていました。
聞けば聞くほど興味を惹かれて、年末に垂れ流されたら垂れ流さた分だけ見ていました。

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 想像していたよりかなり短かった

 この曲は正式名称を『アパルトマン』と言います。

 つい数年前まで、93年に発売されたコンピレーションアルバムの中にしか収録されておらず、廃盤のため、愛好家の中でも入手困難な作品でした。

しかし好評を受けて、2012年頃から、公式HPで無料配布されることに。
その後、この曲のフルバージョンについて色々調べていき、驚きました。

自分の耳には超大曲に聞こえ、短くても5分ぐらい、長ければ14分ぐらいあると思っていたこの曲は、
1990年・CM用に書き下ろされたものであり、全編で50秒しかなかったのです。

 しかもアウトロの数秒は「観客の歓声のSE+謎の中国語の口上」のため、実質本編は40秒程度。
たった40秒のCMソングと映像で、あの幻想的で奥行きのある世界観ができていることに感動しました。
気持ちいいから5分ぐらい浸っていたいのに、40秒で終わるところがまたもどかしく、死ぬほど何回もリピートしました。

逆に、CMで聞いて全編30秒ぐらいと想像していた曲が、フルでは1分以上〜5分ぐらいあった!というパターンもあります。
(繰り返し引用しますが、小林亜星作曲『パッ!とさいでりあ』など)

 アルバムで全編を聞いて「CMで流れている以外の部分はこんな展開なんだ!」と知れたときは、自分だけの大陸を発見したように嬉しいです。

 キシリ徹の楽曲が、一般的なTVCMの15秒/30秒尺だけではないのは、このような「CMソングをわざわざフルバージョンで聞いたとき」の感覚・経験から来ています。
そして、一般的なCM尺からはみ出た秒数で作っていますが、CMソングとしての実用性がないわけではありません。

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CMソングとしての実用性と、"フルバージョンで良い曲!"の両立

 以前発表したキシリ徹の『麦芽の舞い』という曲、これはフルバージョン50秒尺のものです。
フォロワーの、大阪のラジオDJとらやんさんが、この曲にナレーションをつけてくれました。



2パターンとも、50秒ある曲の一部を切り取って15秒にしたものですが、CMとして成立していると思います。

 曲の展開それぞれがキャッチーなのも要因ですが、ただただキャッチーな展開を連ねただけでは、フルバージョンで聞いた時、曲として成立しません。

 各所にCMソング的なフックを入れ込みながら
各展開の役割が明確で、統一性をもたせることで、
フルで聞いても曲として成り立つ&CMの秒数で切り取って聞いても美味しい仕上がりになっていると思います。

 CMソングの秒数のキャンパスは一見狭く感じられますが、その制約と上手く踊ることができれば、思った以上に広く自由です。何曲か作るうちに分かってきたことです。

果てしない奥行きを感じる曲がコンパクトな秒数でまとめられている『アパルトマン』
その反対に、CMではコンパクトに使われている曲が、フルバージョンでは意外な展開や表情を持っている『パッ!とさいでりあ』
どちらもCMソングとして魅力的で、わざわざフルバージョンを聞いても曲として意外さがあり面白い。
CMソングならではの”秒数のマジック”があります。

 『アパルトマン』を明和地所のサイトでDLできるようになってからというもの、日常で良い風景に遭遇したときは、曲をかけてCMの女性のように黄昏れた顔をする明和地所ごっこを良くしています。
8年ぐらいやっていますが、いつまで続くのでしょうか。
ちなみに、アパルトマンの「観客の歓声のSE+謎の異国語の口上」は、キシリ徹のちりぬるをチョコレート(ラテン味)でアイデアを引用しています。分かる人いるわけない。

最後に、キシリ徹の実在ラジオCM曲
「ラジオCM尺の"40秒"を超有効活用できた!」と感じた、最近の作品を紹介して終わります。
良い展開とキャッチーさになったと思います!

<完>

<架空CMソングとアニメ制作秘話>「エルボースライダー」ができるまで(第14回)

2020-09-11 17:00:00 | 架空CMソング制作秘話
こんにちは!!!!!!!!!!!

キシリ徹のタニケンです!!!!!!!!!!


制作秘話14回は、先日発表されたばかりの「エルボースライダー」です!!!!!!
肘につけて遊ぶ新世代ディスクバトル玩具と、それを題材にしたアニメのOPを作りました。



【着想】
エルボースライダーに関して言えば、純然たる思いつきなので、着想として語るべきことはほとんどありません…。


やなせから「ハンドスピナー的なアメリカ発祥の、子供たちの間で大流行している玩具の名前ちょうだい」と言われて、
安易に「エルボースライダー」と答えたら、何故か採用になってしまい、アニメまで作ることになりました。


曲およびアニメを作るにあたって、当たり前ですが「エルボースライダーって何?」という問題にぶち当たりました。


エルボースライダーという名前に関しては、ハンドスピナーをもじって付けましたが、玩具としての展開はハイパーヨーヨーに近いイメージです。コロコロコミックで漫画が連載してたり、指定店で技の認定を受けれたりする感じです。


とは言っても、私自身はハイパーヨーヨーに熱中したことがないし、ついでにいうとコロコロじゃなくてボンボン読者だったので、
友達の家で遊んだハイパーヨーヨーやベイブレード、親が間違えて買ってきたコロコロの記憶を総動員させながら、口からでまかせで発言したものを繋ぎ合わせて設定を紡いでいきました。


以下、エルボースライダーおよびアニメの登場人物などの設定を紹介します。


【用語解説】

・エルボースライダー
肘につけた機器(ランウェイ)からディスクを射出して遊ぶ、新世代ディスクバトル玩具。
アメリカ発祥の玩具だが、日本玩具メーカーがOEM販売を始めたことをきっかけに少年達の間で大流行。全国でその技を競う大会が催されている。
「ショルダーキャッチアップ」や「ヒポポタマスルーティン」など多彩なトリックを全て習得し、4大大会で勝ち抜いた者に与えられる「エルボーマイスター」の称号が、多くの少年達を駆り立て、全国各地で熱烈なディスクバトルが繰り広げられている。


登場人物
・風切 時越斗 (かぜきり じぇっと)

本作の主人公。世界一のエルボーマイスターになる為、ディスクバトルに明け暮れる11歳。
エルボースキルは「JET Revolution」。本来無駄とされる"摩擦"を利用した熱血ファイトが特徴。あまりの熱血っぷりに、トラブルを引き起こすことも。


・李怕 (りー ぱー)

超巨大企業『天和コンツェルン』の御曹司。
摩擦抵抗を極限まで減らした、スマートな闘いが信条。
性格もバトルスタイルも正反対の時越斗に対し、初めは見下した態度をとるが、第9話「炎と氷?激突の刹那!」でのバトルを経て、親友且つライバルとして認め合う。


エルボートリック
・ショルダーキャッチアップ (トリック Lv.1)

 射出したディスクを、ランウェイを装着していない方の腕の肘〜肩の間でコンタクトし、そのまま首の後ろを通るように両肩にパッシングルートを確保し、ランウェイ後部からランディングする。
Lv.1の中でも最も初歩的なトリックではあるが、高レベルのトリックでは、ショルダーキャッチアップを応用するものが多く、ディスクバトルにおける汎用性も高い。
「ショルキャチを笑う者、ショルキャチに泣く」などの通説もあり、トップランカーであってもこのトリックの鍛錬は欠かすことができないと言われている。


・ヒポポタマスルーティン (トリック Lv.2)

 ローポジションからディスクを射出し、低空を滑空させた後、ターゲットの手前で大きく浮きあがらせるトリック。
トリック名は、ディスクの動きが水中から餌を求めて陸へ上がってくるカバを想起させることに由来している。
アニメ第14話「バカンス!合宿!バトル!」では、このトリックを放って水中からディスクを浮き上がらせる描写があったが、現実では不可能である。この回の放送後、各地で川や海でディスクを紛失する少年たちが溢れた。


【楽曲解説】
 ここからは、キシリ徹のやなせ京ノ介が書きます。


の曲については、当初からSteely Dan・Donald Fagenオマージュの方向で作りました。

Steely Danは、アメリカの職人的ポップバンドで、ジャズなどで使われる複雑な和音を奇想天外に組み立てポップに構築するスムースな音楽性と、
「一流セッションミュージシャンを大勢集めて録音し、その音源を1小節ずつ選り抜いて使う」等の変態的なまでのこだわりで知られています。

例えるなら、「高級食材・伊勢海老をたくさん集めて、一匹2ミリずつぐらい使って残りは廃棄して料理を作る」みたいな贅沢さです。

キシリ徹は2人だけで演奏しているので、そんなことは出来ません。
そういう贅沢をする料理人の話を小耳に挟みながら、ガード下でおばんざいを作っています。

Donald FagenはそのSteely Danの中心的人物で、頑固で皮肉屋のお爺さんです。

スティーリー・ダンを知ったのは、兄弟時代のキリンジが"和製スティーリー・ダン"と呼ばれていたことからでした。
そもそも高校生の頃、兄弟時代のキリンジを聞いて「うまく言えないけど、オシャレで聞いたことない、不思議でねじれた感じ」を覚え、中毒のように繰り返しリピートしていました。



後に、その感覚が、テンションを乗せた独特なコード進行の作曲や、
プロデューサーで、筋金入りのスティーリー・ダンマニア・冨田ラボ(冨田恵一)氏のアレンジによるもの、と知り「いつかこういうのやってみたい」と思い続けてきました。


この曲を制作するにあたり、Steely Dan・Donald Fagenのアルバムを改めて聞き直しました。
Steely DanのAjaなどの名盤はもちろん素晴らしいのですが、近年の作品も凄いです。
特に、2012年のFagenのソロ作品『Sunken Condos』は、当時60代半ばのFagen翁の、みずみずしい感性と、熟練したソングライティングの融合が素晴らしい名盤と改めて思いました。


それらを聞きながら、Steely Danアレンジの特徴を考え続け構築していきました。

そして、Steely Dan・Donald Fagen風アレンジについて考えれば考えるほど、初期キリンジ×冨田恵一のスティーリー・ダン風アレンジの素晴らしさに、改めて感動しました。


 冨田恵一氏は2014年に、Donald Fagenの名盤『The Nightfly』を一冊まるまる題材にした、音楽鑑賞・アレンジ構築法の解説本『ナイトフライ 録音芸術の作法と鑑賞法』を出版されています。


 以前からスティーリー・ダンのアレンジ、冨田恵一アレンジに興味を抱いていた自分は発売と同時に購入しましたが、24歳当時この本に書いてあることの意味があまり掴めず脱落してしまいました。
今回スティーリー・ダン風アレンジを考えるにあたって、改めてこの本を手に取り参考にさせていただきましたが、
まがりなりにも、キシリ徹で40数曲発表した現在の自分には、割とこの本の意味がわかるようになっており、主観的な成長を感じかなり嬉しかったです。


そんな訳で、作曲〜アレンジまで、自分なりにスティーリー・ダン風を指向して作ってみたこの曲、
終わってみると「初めてやってみた割には結構できた」という部分と、
「出来上がってみるとキシリ徹味が強くてそんなにスティーリー・ダンではない」という2つの感想が主です!
細部に粗もありますが、こういう着地に現在の自分たちらしさがあり気に入っています。

 冨田恵一氏は、以前インタビューで自らのアレンジを"シミュレーショニズム”と評していました。


その意味を「元ネタにする楽曲の細部の要素までを分析・解釈して、アレンジする楽曲に絶妙に当てはめること」と自分は捉えました。


 我々キシリ徹も、アレンジ・作曲には、多くの場合、何らかの題材やリファレンスがあり"自分たちなりのシミュレーショニズム”をやっているのだなと感じます。
そもそも"架空のCMソングを作る"ということ自体が、"CMソングに対するシミュレーショニズム"とも言えるのではないかと改めて思いました。

(我々の場合は、シミュレーショニズムに自分たちなりのフェティッシュを強く入れたり、元ネタについてざっくり特徴を捉えて引用することもあるので、純然たるシミュレーショニズムではないかもしれません。
ただ、初期キリンジも作曲に堀込兄弟お二人のフェティッシュや、現代なりの視点がふんだんに乗っていると感じますし、そこがオリジナリティを増幅させていて好きです)

 冨田さんが、2011年ごろまで、ネットラジオで、
年代別の音楽の細い分析や、編曲講座をする番組をやられており、
内容が毎回興味深く、僕はそこで"シミュレーショニズム"のヒントや、構築の考え方の入り口を学ばせて頂きました。

それらを踏まえても、初期キリンジ・冨田恵一、そしてスティーリー・ダン周辺のワークスは、我々の作曲に少なからぬ影響を与えています。
今回、現在の自分たちなりに、それを形にできて良かったです。




【アニメーション】

アニメの作画・キャラデザインは、スタッフもやってくれている、酒本ゆうみ先生が、1人で担当してくれました!



およそ半年をかけて、キャラクター・アニメーションが出来ていく様は感動的でもありましたし、自分たちは何もできず、指とじゃがりこ、そしてジャガビーを咥えて見ているだけで、大きな負担をかけてしまったなあという気持ちもありました。(改めてどうもありがとう)

結果として、今できる環境の中でかなり良いものになったと思います!
やなせ個人は終盤のスタジアムのシーンと、ヒポポタマスルーティーンで周りのモブが驚いている様が気に入っています。


酒本ゆうみ先生といえば、現在のキシリ徹のメインのロゴのデザインも担当されています。


このロゴはTシャツやステッカーにもなりました。
今、マルシェルでTシャツを買うと、ロゴステッカーもついてくるのでこのロゴフェチの方は是非。


更に、実はキシリ徹原案・作曲×酒本ゆうみ・アニメの楽曲はもう一個あります。
30曲目に公開した『高級絹どうふ 絹っこシルクちゃん』です。



こちらは、豆腐メーカー・富里食品がスポンサーの、絹豆腐を題材にした魔女っ子アニメのOP(すべて架空)という設定で作りました。

これが酒本先生の初めてのアニメ作品でした。
この時も凄いな〜と思いましたが、エルボースライダーを見ると、ここから更に進化していることが分かりますね。


シルクちゃんもTシャツを作りました。90年代みがたまらない。これもマルシェルで買うとステッカーついてきますのでよろしければ。

ちなみに、絹っ子シルクちゃんの終盤に出てくるモブキャラたちにも、ちゃんと名前と設定があります。
またの機会に、いつかイベントやブログなどで紹介できればと思います。

そして、いつかシルクちゃんかエルボースライダーの24分ぐらいのアニメが1話作れたら…(声優は友達を集めて)とも思っています。


この1分ぐらいのアニメでも酒本ゆうみ先生ひとりで半年ぐらいかかったのに、24分作ったら腕がちぎれて死んじゃうよ!!!!でもその頃には100人のアシスタントを抱えてるかもしれない、その可能性に期待して待とう。


最後に、エルボースライダー公開前の、新番組予告CMです。この原稿とか考えるのも楽しかったです。
https://twitter.com/fakecmsongs/status/1295287668331302914

<終>