こだわりの厳選された！？

　私は現在の使い方「こだわり（る）」は気持ち悪いと後から思い出したタイプ。そのため当初はいい意味を使っていたはず。ただ、文章を書くに当たり意味が通ることが重要となり、辞書を基準とすると決めたのだ。だから、朝ドラで「マギャク」と聞こえた瞬間、我が耳を疑った。うん、別に江戸言葉をとは言わないけれど、雰囲気ってあるよ？
　さて、ためしに初心に戻って辞書を見てみる。

　　１．ちょっとしたことを必要以上に気にする。気持ちがとらわれる。拘泥する。
　　２．つかえたりひっかかったりする。
　　３．難癖をつける。けちをつける。
　　（「デジタル大辞泉」より）
　１に関しては近年「妥協しないでとことん追求するような、肯定的な意味でも用いられる」とある。

　今回気になったのは「こだわりの厳選された××」という広告を見たのだ。
　つまり「妥協せずにとことん追求した厳選された」とななるの？　なお、初心に戻って「厳選」も辞書を見てみよう、同じくデジタル大辞泉さんで。

　　厳重に選択すること。厳しい基準で選び出すこと。

　と言うことである。
　ふむ、「妥協せずにとことん追求して厳しい基準で選んだ」と言いたいらしいが、くどいっ！
　でもまあ、これを作ったのはプロの広告つくりの人に違いないので、この「くどい」を狙って見させようと思ったのかもしれない。
　どっちかじゃだめなのか？
　私もくどい文章を書くがあるけれど、違うくどさだと思って、うまくなろうと決心するのだった。日々努力のみ……。