みなさん、こんにちは。
遊亀公園の桜もただいま満開です。
この春から新生活が始まった方も多いのではないでしょうか。
動物園でも、この春の3/6に名古屋市東山動物園からユキヒョウのミュウが仲間入りしました。
到着直後のミュウは、人目のつかない隅っこにかくれてしまい、外へ出られるようになるには時間がかかるかな?と
心配していたのですが、予想に反して、到着3日目の朝には堂々とした姿を見せてくれ、一安心しました。
ユキヒョウは、ヒマラヤなどの標高の高い極寒の環境に適応した動物です。
長くて多くてふわふわした体毛、寒い地域の動物特有の小さな耳、
不安定な足場を歩くため太くて短めの足と、バランスをとるための長く太いしっぽ。
ユキヒョウに限らず、さまざまな環境に適応するために進化をとげた動物たちを見るにつけ、生命の神秘を感じずにはいられません。
ここ甲府でも、多くの大人、こどもたちが美しいユキヒョウや動物たちをみて、
野生動物に関心を持ってくれたらうれしいことですね。
そのためにもミュウに健康に過ごしてもらえるよう、配慮していきたいと思います。
なお、甲府盆地は高温になりやすいので、室内にエアコンを設置しました。
これからの季節、ミュウが自由に屋内外を行き来できるようにしますので、
見られないことが増えると予想されますが、ご了承ください。
出会いがあれば別れもあります。
4/11にはワオキツネザルのカイが長野県の須坂市動物園に旅立ちました。
カイは2015年に生まれ、来園者からの応募で「甲斐(カイ)」という素敵な名前ももらいました。
やんちゃだけど、弟妹と遊んであげたりやさしいお兄さんでした。
これからは自分の家族を作って、元気に過ごしてね
さてさて、毎年この時期はマゼランペンギンの恋の季節でもあります。
当園ではオス3羽、メス2羽のペンギンを飼育しているのですが、
毎年この時期になるとメスをめぐるオス同士の戦いが繰り広げられます。
以下、つばさのリングの色で個体識別をしています。
安定のペアは、「赤緑ちゃん」と、「黄黒くん」のペア。
もう1羽のメス、「青ちゃん」をめぐり、「むらさき君」と「赤君」はライバル関係にあります。
昨年までは、「青ちゃん」と「むらさき君」が安定したペアだったのですが、今年の3月のある朝、
「赤くん」が「青ちゃん」とカップルで個室に入っています。(↓写真:右の部屋)
「お今年は赤くん頑張ったのね」と見ていると、
しばらくその様子を見ていた「むらさき君」が、「青ちゃん」を奪い返しにやって来ました。
「おまん、ちょっと出てこう(お前、表へ出ろ)」
「青ちゃんは、渡しませんからね」・・・と言ったかどうか。
隣のラブラブカップルが見守るなか、地上戦から水中に場所を移し、2羽のバトルが繰り広げられます。
結果・・・・、「むらさき君」が「青ちゃん」奪還に成功し、2羽で別の部屋に入ります。
しかしなんと、「青ちゃん」が「むらさき君」の部屋を出て、「赤くん」の元へ・・・
どっちつかずの罪なメス。青ちゃん。
その後もバトルを繰り返し、最終的に例年通り、「むらさき君」がペアの相手となりました。
なんとか今年こそ、お嫁さんを探しますので、「赤君」、もう少し待っていてね。
なお、2組のペアはただいま、卵をあたためています。
そんなドラマがあったことを片隅に思い浮かべつつ、観察いただければと思います。