特別捜査密着24時の『妄想飛行~冗談は脳内だけにしろ~』で野村さんが言っていたこと
>>「9つも歳が違うと同じ学校に通うなんてことないしさ、妄想が膨らむよね」
>>「もう少し年齢が近かったら、こんなこともあったかな~っていう俺のロマンじゃーん」
みたいに譲二さんも妄想してたかな…と思ったらこんなお話が浮かびました。
なお、妄想の中の『マスター』は先代マスターです。
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妄想飛行~譲二の場合 その8
【☆妄想中☆】
竜蔵「ジョージ。ここへ座れ!」
リュウが険しい表情で俺を睨みながらいう。
リュウは気のいいヤツだが、こういう表情をしている時は、親分風を吹かせてリーダーシップをとろうと決意した時で、そういう時には逆らわず素直に従った方がいいことは長年の経験でよくわかっていた。
俺はリュウの斜め向かいに座った。
竜蔵「ジョージ、お前、婚約者がいるんだってな」
譲二「リュウ、婚約者って言っても…」
竜蔵「まあ、聞け! 百花がクロフネに住むようになって、ジョージとは一番仲がよくなったよな?
百花が楽しそうだから、俺はまあいいかと思ってた。
ジョージは男の中の男だしな」
譲二「リュウ、みんな誤解してるんだ…」
竜蔵「だから、まず聞けって…。ところがお前には婚約者がいるという。
それを知った百花の落ち込みようは見てられねぇ。
いったいお前は百花のことをどうする気なんだ」
リュウはすごんでみせた。
わぁー。いつもは仲間だからリュウは頼りになるが、こうして敵対?するとなかなか怖い。
譲二「リュウ。明里は確かに親の決めた婚約者だけど…、俺とはなんでもないんだ」
竜蔵「婚約者なのになんでもないって、どういうことだよ」
譲二「明里には恋人がいるんだ。小学校の時の俺のダチなんだけど…」
竜蔵「え? それはホントか?」
譲二「ああ。以前は明里のことが好きだったこともあったけど…、中坊の時にふられた」
リュウはこの世で一番哀れなものを見るような目で俺を眺めた。
竜蔵「そうか…。ジョージ、それは辛かったな…。
親の決めた婚約者なのに…ふられたのか…」
譲二「お前に言われると…なんかすごく惨めな気がして来たんだけど…」
竜蔵「ジョージ…。気にするな…。
世界にはいくらでも女はいるんだ…そのうちにお前にも…」
理人「ねぇ、リュウ兄なんで泣いてるの? ジョージに泣かされたの?」
譲二「俺は泣かしてないよ…。リュウが勝手に…」
剛史「ジョージは親の決めた婚約者にふられたらしい。
その婚約者はジョージのダチに搔っ攫われたそうだ」
一護「なんだよ、ジョージ。ダッセーな…」
春樹「ジョージさん、気を落とさないでください」
譲二「いや…。だからもう明里のことは何とも思ってないって…。
みんなにそんな風に言われるとかえって落ち込むんだけど…」
みんなにはその後も色々からかわれたけど…、なんとか誤解は解けたみたいだ。
妄想飛行~譲二の場合 その9へつづく