『年上の彼女』と同じ時期に書いたお話です。
ここでは、年下の子との恋愛というよりも、ちょっと手出しをするのは憚られる相手がいたとして、積極的な女の子のアプローチに譲二さんはどう対処するだろう? という興味で書き始めました。
吉恋のヒロインはそんなに積極的というわけではないですからね。女の子の方から抱きついてくるようだったら、どうするの? って。
この話はまだラストが確定してない…と言うか、途中で止まってます。
だけど、upするうちに続きの話も書けるようになるといいな…という希望的観測でupしていきます。
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譲二ルート以外のどれかのルートの譲二さん。
本編のヒロインは大学を卒業して就職、クロフネを出ている。
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マスターが好き~その8
〈譲二〉
汐里ちゃんにやけどをさせてしまった。
痕が残るかと心配したがすぐに氷水で冷やしたせいか、少し赤くなっただけで済んだみたいだ。
よかった……。
だけど……。
汐里ちゃんに「痕が残ったら、マスターがお嫁に貰ってくれる?」と言われて、ひどく動揺してしまった。
小さなやけどの痕どころか…本当に彼女の人生を全て引き受けないといけないような下心を俺は汐里ちゃんに抱いているというのに…。
今だって…人目がなければすぐにでも抱きしめてしまいそうだ…。
彼女を喜ばせたくてデートに誘ったものの…、俺の気持ちを告白すべきかどうか、正直迷ってる。
汐里ちゃんを他の男に渡したくないという込み上げる感情と俺みたいなオジサンの相手なんかさせちゃダメだという理性の囁き。
そのせめぎ合いに心をみだされたまま、約束のデートの日が来た。
『マスターが好き』おわり