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講義場で人がいっぱい。並んで座っている裕子と聡美。
「私 宮尾登美子さんの『クレオパトラ』ずいぶん前だけど読んだわ」
「お髭の教授さん 楽しみね」
講義場の前の方でガイドが拍手する。お辞儀しながら髭姿の教授が皆の前に出てくる。 拍手があふれる。
スライドが映る。暗闇の中で写真が写っている。教授の声で
「いよいよ クレオパトラの写真です」
石像の写真が写っている。
「『クレオパトラの鼻がもう二センチ低かったら歴史は変わっていただろう』は有名なセリフでしたが ただの小太りのおばさんだったそうですよ」
「えっ」
「えー!?」
女性のざわざわの声。
「(小声で)あのざわつきはクレオパトラがおばさんだったら私たちもクレオパトラになれるの?ってこと?」
「(小声で)でも私たちはおばさんじゃないわ クレオパトラになれるかもしれないけど」
「聡美さん よく言う」
「裕子さんだってそう思ってるくせに」 舌を出す裕子。
また教授は語る。
「美人ではないおばさんが何故あれほど有名になったのか それは機転の利く知恵とユーモアが男性に仕事をやる意欲を起こさせる力を持っていたのではないかと思うのです やはり女性は美人だけではダメ 伊丹十三監督の『あげまん』のような女性が男には必要なんです」
深く考えずに拍手する裕子。
喫茶店でコーヒーを飲んでいる裕子と聡美。
「講義 おもしろかったわ」
だがいつも冷静な聡美は
「あんまり おばさんおばさんて呼ばれるとね」
聡美と喋っていた裕子が急に立ち上がってお辞儀した。聡美もその方を見つめた。
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