京都の闇に魅せられて(新館)

道明寺天満宮と梅花 @ 京都妖怪探訪(824)

 

 

 どうも、こんにちは。

 梅の花の季節に贈る『霊場魔所の梅』シリーズの第5回目。

 今回は、大阪府藤井寺市の古社・道明寺天満宮を訪れました。

 この古社も、天満宮と名の付く他の神社と同じく、菅原道真の霊を祀っています。

 ここにあった土師寺(現・道明寺)には菅原道真の叔母・覚寿尼(かくじゅに)が住み、生前の道真もたびたび訪れています。藤原氏の陰謀にはめられて太宰府へと流される際にも、覚寿尼と会い、別れを惜しんで自像を刻み、後年(天暦元年)にその残された木像を祀ったのが天満宮の始まりと伝えられています。その時に土師寺も道明寺と改称されました。

 明治の神仏分離令により、道明寺と道明寺天満宮は分けられたようですが、元々は一緒だったものと思われます。

 そしてここ道明寺天満宮もやはり、他の多くの天満宮と同じく、菅原道真の象徴でもある梅の木があります。

 京都からは離れますが、今年の目標に「マンネリ化防止の為、今まで本シリーズで紹介したことのない場所を20以上紹介する」していることもありますので、藤井寺市まで足を伸ばしてみました。

 

 

 まずはいつものとおりアクセスから。

 近鉄電車・南大阪線「道明寺」駅から。

 

 

 

 

 この付近ではかつて、かの「大坂夏の陣」における、「道明寺の戦い」が行われた古戦場でもあったそうです。

 古戦場に付きもの(?)の幽霊話や落ち武者伝説などがあればこれも本シリーズの題材になりますが・・・今回は主目的ではないので、先を急ぎます・・・っと、その前に昼時なので腹ごしらえからです。

 

 

 駅前の中華屋さんで日替わり定食を。

 

 

 

 

 

 ごちそうさんです。

 駅前から続く商店街の道を歩き続けます。

 

 

 

 

 地元に根ざした、昭和の古き良き商店街という感じです。

 地元の力ある神社仏閣の門前に商店が集まり、町ができるという、典型的な日本の古い町の発展をしてきたのでしょう。

 ただ哀しいかな、昨今の全国的な商店街衰退の風潮もあってか、シャッターが降りたままの店もちょくちょく見られます。

 

 

 

 商店街を抜けると、道明寺天満宮の敷地が見えてきます。

 

 

 

 

 埴輪を造る窯の跡・・・というより、窯を再現したものでしょうか。

 

 

 

 

 シリーズ第820回でも触れましたが、道真の菅原氏は元々、土師(はじ)氏。

 垂仁天応の時代、中興の祖・野見宿祢命(のみすくねのみこと)が、それまでの殉死の習慣を廃し、生きた人間の代わりに埴輪を副葬品とすることを提案し、その功績により「土師(はじ)」の姓を授かったと伝えられています。

 この地は土師氏の勢力下だったようで、後に「菅原氏」となる「土師氏」は、この地で埴輪を造る仕事をしていたのでしょう。

 この付近には幾つもの古墳も残されていますが、おそらく埴輪制作者の土師氏が居たことも関連しているのでしょう。

 なお後に道明寺となる寺も元は土師寺、道明寺天満宮となる神社も元は土師社だったそうです。

 道真の叔母・覚寿尼が土師寺に居たのもこの関係、この地は土師氏(菅原氏)に非常に縁の深い土地だったのです。

 

 

 

 「夏水井(げすいのい)」。

 

 

 

 道真40歳の時に五部の大乗経を記した時に使われた井戸と伝えられています。

 ところで「五部の大乗経」といえば・・・。

 思い出すのが、道真と同じく同じく歴史・伝説に残る大怨霊と化した崇徳上皇。確か、崇徳上皇が自ら魔道に身を落とし、「日本の大魔縁」ともいわれる大怨霊と化した直接の、最後のきっかけも「五部の大乗経」でした。

 自ら記した五部の大乗経の受け取りを拒否されて、それまでつもりに積もった恨み辛みや絶望を爆発させ、その経典をも海に沈めて魔道に捧げたというエピソードは有名です。

 いや、五部の大乗経を記した人が皆、怨霊になるというわけでは決してないでしょうが・・・「五部の大乗経」というワードを見て、思わずこんな話を連想してしまいました。

 

 

 

 道明寺天満宮の正門です。

 

 

 

 

 

 門の脇にも窯跡の碑が建っています。

 

 

 

 

 梅の花は、天満宮を、菅原道真を象徴するもののひとつですが、境内参道にも梅の花が。

 

 

 

 

 

 

 

 手水舎。

 

 

 

 

 

 

 二の鳥居とそれを守る狛犬の間を通り抜けて。

 

 

 

 

 

 

 さざれ石と。

 

 

 

 

 やはり天満宮と菅原道真を象徴するもうひとつ、牛も。

 

 

 

 

 

 

 「心の中でおなでください」がいかにもこの時期らしいですね。

 

 

 勿論、梅の花も。

 

 

 

 

 

 

 

 

 本殿へと礼拝。

 

 

 

 

 

 祭神は、菅原氏(土師氏)の祖神・天穂日命(あめのほひのみこと)と、菅原道真の霊と、そして道真がこの地で別れを告げた叔母・覚寿尼の3人です。

 

 

 本殿には北野天満宮でも見たことあるような面白いものも。

 

 

 

 

 

 境内では盆梅展のようなものも開催されていて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 現在は境内社のひとつとなっている「元宮・土師(はじ)社」。

 

 

 

 「元宮」という言葉が示すように、この「土師社」が、土師氏を祀る古社こそがこの天満宮の前身でした。

 この土師社にも礼拝します。

 

 

 

 

 中にはこんな襖絵も。

 

 

 

 

 

 

 この場所にも梅の光景が。

 

 

 

 

 

 なおこの古社には梅苑もあり、梅の時期に一般公開されていました。

 

 

 

 

 次回はここの梅苑を巡ります。

 

 

 

 本今回はここまで。

 また次回。

 

 

 

 

 

*道明寺天満宮へのアクセスはこちら

 

 

*道明寺天満宮のHP

http://domyojitenmangu.com/

 

 

 

 

 

*『京都妖怪探訪』シリーズ

https://kyotoyokai.jp/

 

 

 

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