京都の闇に魅せられて(新館)

金地院の紅葉と亀さがし @ 京都妖怪探訪(865)

 

 

 

 どうも、こんにちは。

 シリーズ前回からすっかり間が空き、はじめるのがだいぶ遅くなってしまいましたが、今年の秋(?)も、『霊場魔所の紅葉』シリーズをやります。

 今年(2023・令和5年)の第1回目は、東山の禅寺・南禅寺塔頭寺院のひとつ、「金地院(こんちいん)」を訪れます。

 金地院とは、南禅寺のスバに建ち、江戸時代初期に政治や外交で辣腕をふるったという僧・・・いわゆる「黒衣の宰相」という奴・・・、以心崇伝(いしんすうでん)という人物の住坊だったという古刹です。

 その古刹が、今回何故『京都妖怪探訪』シリーズでとりあげられるかと言いますと。

 「竹書房怪談文庫」シリーズの一冊、『京都怪談・猿の聲』に掲載されている、舘松妙『金地院の亀』という怪談を読んだからです。

 その怪談『金地院の亀』にうよりますと、何と金地院に庭にある弁天池には、人の言葉を解する亀が居たということらしいです。

 南禅寺とその周辺は、京都の紅葉名所のひとつでもあります。

 そこで今年秋の『霊場魔所の紅葉』シリーズを兼ねて、金地院の弁天池に本当に人語を理解する亀が居るかどうか、もし弁天池の亀を見つけたら話しかけてみたい。

 考えれば考えるほど、そうしたくてたまらなくなり、金地院を訪れることにしたのです。

 

 

 

 まずはいつものとおり交通アクセスから。

 今回はまず京都市営地下鉄「蹴上」駅から、琵琶湖インクライン下のトンネルを抜けて進みます。

 

 

 

 

 

途中の道にも紅葉が。

 

 

 

 

 

 

 

 目指す金地院の山門が見えてきます。

 

 

 

 

 

 拝観料を払って中へ入りますが、入り口付近から見事な紅葉が。

 

 

 

 

 

 

 境内を進むと、すぐに弁天池という池が見えます。

 

 

 

 

 

 

 この池に浮かぶ島の祠に、弁財天を祀ってあるので「弁天池」と呼ばれているそうです。

 早速ここで亀を探してみます。

 怪談『金地院の亀』では、婚約者とこの古刹を訪れたWさんという女性が、弁天池の亀になにげなく話しかけたところ、その亀がWさんの言葉に反応し、話す内容を理解していることがわかります。

 Wさんは、やはり何気なしに「おいで」と口にすると、亀は本当にWさんの方に向かってきました。するとWさんは(自分の方から話しかけ、呼び出しておきながら)、恐怖を感じたという話です。

 

 

 私はしばしの間、亀を探し回りましたが・・・見つかりません。

 

 

 仕方がない、今のところ亀さんは居ないのだろう。

 また境内や庭園を一回りしたら、姿を見せてくれるかもしれない。

 っと、期待を抱きながら境内を回ることにします。

 

 

 

 

 

 

 ところどころに紅葉を見ながら境内を巡り。

 

 

 

 

 

 

 紅葉の先に鳥居が見えます。

 日本の伝統は神仏習合ですから、この先に何らかの神様が祀ってあるのだろうと進みますと、その先には「東照宮」、つまり徳川家康を神として祀っている社が。

 

 

 

 

 

 

 徳川家康のブレーンに一人として活躍したという禅僧・以心崇伝の寺ですから、その主君である徳川家康を神として祀る場所があるということでしょう。

 以心崇伝は徳川家康のブレーンとして、政治や外交、宗教統制などで活躍したと伝えられていますが。

 何とあの「方広寺の鐘」騒動で。徳川が豊臣家を滅ぼす口実とした歴史的なイチャモン事件ですが。その際に「国家安康」「君臣豊楽」の文言に文句を付けろと入れ知恵したのが、この以心崇伝だともされているそうですから、神仏に仕える聖職者らしからぬ相当に黒い人物だったそうです。

 同時代の沢庵という僧からは「天魔外道」とまで酷評されたという話もうなずけます。

 もっとも近年の研究では、このエピソードを否定する説もさるそうですが。

 老獪で権謀術数に長けた政治家や権力者を、よく「妖怪」に喩えることも多いようです(例:別名‘昭和の妖怪’岸信介)。

 その意味では、ここは「以心崇伝という妖怪の寺」であり、先述した「人語を解する亀」の怪談が無くても、『京都妖怪探訪』シリーズでとりあげるにふさわしい・・・と言えるかも?

 

 

 

 東照宮を越えると。

 

 

 

 

 

 有名な「鶴亀の庭」へ。

 

 

 

 

 

 

 

 あの小堀遠州が創ったという枯山水名庭園のひとつとされています。

 庭園の白砂部分は海洋を表し、その中に「鶴島」と「亀島」とがあるそうです。

 

 

 これが「鶴島」かな?

 

 

 

 

 

 多分こちらが「亀島」でしょうか。

 

 

 

 

 

 おや?

 また「亀」が。

 今回は「亀」と妙に縁がある?

 

 

 

 っと、境内を一周して、弁天池のところまで戻ってきました。

 

 

 

 

 

 今度こそはと思って、再び亀を探し始めますが・・・。

 しかしながらここでようやく私は気が付きました。

 時期はもう11月の終わり頃。真冬の直前とも言うべき時期です。

 亀ならばもう冬眠に入っているであろう時期です。

 いつものことながら、私もぬけている・・・。

 とはいえ、「亀」と「紅葉」という2つの目的のうち、ひとつは果たせたので、今回はこれでよしとすることにします。

 亀が冬眠から覚めた時期にでも再訪して、また話しかけて見るかな、と考えながら、この古刹を後にしました。

 

 

 

 

 

 今回はここまで。

 また次回。

 

 

 

 

 

※ところで2023年の目標で、「(本シリーズでの)新規スポットの記事を最低でも20以上、出来れば30以上書く」としましたが、前回と今回とで16カ所目。

 目標まであと4本(4カ所)です。

 

 

 

 

 

*金地院へのアクセスはこちら(※『京都観光Navi』より)。

 

 

 

 

*『京都妖怪探訪』シリーズ

https://kyotoyokai.jp/

 

 

 

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