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どうも、こんにちは。
この夏に京都市内で、京都考古学資料館と京都国際マンガミュージアムと合同で開催されました、呪術関係の特別展示『考古資料とマンガで見る呪術‐魔界都市京都‐展』に行ってきました。
大ヒットした人気漫画アニメ『呪術廻戦(じゅじゅつかいせん)』の影響からか「呪術」というものが世間の注目を集めているようです。
その中で行われたこのような試みには、是非とも行かなければ、と思いました。
その際、京都考古学資料館の方の展示会に参加し、さらに展示されている呪物について、館長による解説もしていただきました。
今回はそのうち、京都国際マンガミュージアムでの展示を紹介します。
まずは交通アクセスから。
最寄りの交通機関には京都市営地下鉄「烏丸御池」駅と京都市営バス「烏丸御池」停留所があります。
そのいずれかから、烏丸御池の交差点の北西隅から烏丸通りを北上しますと、目指すマンガミュージアムが見えてきます。
中へ。
入り口から入ってすぐのところにある、中には荷物を預けるロッカーがありますが、そのロッカーひとつひとつの扉に妖怪画が、多くの絵師が描いた妖怪画が貼ってあるというものです。
このマンガミュージアムは、特にここ近年、妖怪に力を入れている・・・と言いますが、妖怪に関するイベントや展示が多いような。
これは夏という時期もあるのか、妖怪のイベントや展示が人気なのか、或いは現館長の荒俣宏先生が、日本の妖怪研究の大家でもある為か。
いずれにせよ、私のような妖怪マニアにとってありがたいことです。
展示は京都市内の遺跡で発掘された呪物と、呪術に関連した漫画作品とがありました。
漫画作品には、現在の呪術人気を創りだした有名マンガ『呪術廻線』や、高橋留美子『MAO』とか、永久保貴一『カルラ舞う』とか、荻野真『孔雀王』など、マニアなら知っていそうな有名作品も並んでいます。
その中で、オカルト漫画家として有名な永久保貴一作品でまだ読んだことなかった『密教僧・秋月慈童の秘儀・霊験修法曼荼羅』というのを夢中になって読んだのですが。密教の思想・教義や世界観、呪術や儀式についてかなり詳細な解説や表現がされているのが非常に興味深い作品でしたが、それだけに地味で説明的な部分も多く、同作家作品の『カルラ舞う』とか『生き人形』などよりはエンタメ性も低く、どちらかというとマニア向けの作品という印象を受けました。
ただ、展示されている漫画作品については、著作権などの問題もあってか、その撮影は許可されませんでしたので、ここで画像をお届けすることも、内容を細かく説明するのもはばかられますので、ここではこれ以上触れないことにします。
ただ、展示されている発掘呪物については撮影可だったので、以下にあげてみます。
木製の人形代(ひとかたしろ)。
木製、板状で、平安前期のものだそうです。
川や溝から出土することが多いことから、罪や穢れを写し取るお祓いに使用されたもとも考えられています。
現在でも神社などで授与される紙の形代の原型となったものでしょう。
斎串(いぐし)。
祭祀に使われた、一方を剣先状に尖らせた板状の木製品。
井戸や溝など水辺で出土することが多いことから、お祓いに使用された、現在の玉串につながるものと考えられています。
墨書人面土器(ぼくしょじんめんどき)。
墨で顔が描かれた土器。
長岡京遺跡の川跡から大量に出土したものだそうです。
ここに展示されていたのはひとつだけでしたが、他にもいろんな顔が描かれたものがあります。シリーズ次回で紹介しますが、もうひとつの会場である京都市考古学資料館では、幾つもの墨書人面土器があり、実に個性的で多種多様な顔や表情が見られて面白いです。
マンガミュージアムのPRキャラクター・烏丸ミユと、オリジナルマスコットキャラ・マミューによる解説板も。
なお先述しましたが、もうひとつの会場である京都考古学資料館には、より多くの発掘呪物が展示され、またそこで開催された山本館長による解説にも参加しましたので、シリーズ次回で紹介します。
なお8月には、ミュージアム館長・荒俣宏の『こども妖怪教室』という形で、荒俣氏と、京都考古学資料館・山本館長との合同での解説イベントもあって、それにも参加したかったのですが、イベントタイトルに「こども」とあるので、私みたいなおっさんは参加してはいかんよなと思って参加を見合わせました(笑)。
今回はここまで。
また次回。
*京都市考古学資料館へのアクセス及び周辺地図はこちら。
*京都市考古資料館のHP
https://www.kyoto-arc.or.jp/museum/
*京都国際マンガミュージアムへのアクセス及び周辺地図はこちら。
*京都国際マンガミュージアムのHP
*『京都妖怪探訪』シリーズ