京都の闇に魅せられて(新館)

京都妖怪探訪(179):千本えんま堂・その6





 もう桜は散ってしまったのですが(笑)、今回も京都の霊場魔所の桜について。
 今回は、本シリーズで何度か(第42回第164回などで)とりあげた「千本えんま堂」の桜をとりあげます。
 千本えんま堂境内の庭には、現在でも「普賢象桜」という桜が咲きます。
 この桜は、かつて船岡山の刑場の麓に植えられたという桜であり、花冠のまま落ちるというこの桜の散り際が、まるで切り落とされた罪人の首の姿に似ていると考えられました。
 京都所司代は、この花を罪人に見せて仏心を起こさせた、とも伝えられています。
 応永15年(1409年)に参詣した後小松天皇や足利義満がこの花に感服したという話が有名ですが、多くの貴人がこの花を見るためにえんま堂を訪れたという記録もあるそうです。
 毎年4月後半頃に見頃を迎えるという少し遅咲きの桜です。
 毎年4月の第3土曜日にはこのえんま堂にて、「普賢象桜の夕べ」という行事が行われ、茶会や奉納舞台が行われるそうです。
 残念ながら今年は仕事の都合で、この「普賢象桜の夕べ」に参加することは出来ませんでしたが、別の日に訪れてこの桜と精霊堂の3体の仏像とをじかに目にし、さらにお茶までいただくことができました。


 アクセス方法などは過去記事で書きましたので、ここでは省きます。

 駐車場にもなっている境内の一角。
 訪れたのは4月の終わり頃で、京都市内でもほとんどの桜は既に散っていましたが、ここはご覧の通りまだ咲き誇っていました。










 境内の庭の中に入ります。












 何故、この桜に「普賢象桜」という名がついたのか。
 庵主さんのお話によれば、花の中から日本の細い青葉が突き出ていて、それが像の牙みたいに見えるからだそうです。
 像といえば、普賢菩薩が乗っている動物。そこから「普賢象桜」と呼ばれるようになったそうです。
 ただ私が訪れた時には、ほとんどの花には象牙のような葉は見られませんでした。
 今年の桜は、咲いてから散るのも早かったようですから……もしかして本当の見頃を逃してしまったか?
 そう考えると少し残念ではありますが、それでもこの一風変わった桜を楽しむことはできました。

 第41回などでもとりあげました、紫式部供養塔辺りにも咲き誇っています。






 さらに奥へ。












 「わらべちゃん」とも呼ばれる童観音(わらべかんのん)です。





 第41回でもとりあげました、平成17年に庵主さんが子供の息災・災難避けを願って建てられた比較的新しい仏様です。
 この「わらべちゃん」も桜に囲まれているようです。


 なおこの後、境内庭にある精霊堂で庵主さんからお茶をごちそうしていただきました。
 さらに、精霊(しょうろう)堂で祀られている3体の仏像を間近で見せていただきました。
 ただ今回は、記事がそこそこの長さになりましたので、ここで一旦記事を区切ります。
 次回、この続きで精霊堂と3体の像の様子をお届けします。
 




*千本えんま堂の公式HP
http://yenmado.jp/



*京都妖怪探訪まとめページ
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm




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