ライバルは島耕作?何も専務の奮闘記

ファミリービジネスを担う?ボンボン育ちの何も専務・・・ライバルであったはずの島耕作はとっくに社長->会長->相談役・・・

公共事業が高コストの理由(その1)

2008年03月16日 | お仕事

先週末に行われた公共工事の完成検査。



発注者側の検査監4名に、監督員7名、それに我々請負側総勢14名が参加した一大イベントであった。



造り上げた構造物は、写真の通り巨大な新東名関連のもので、それなりに良いものができたと自負している。



しかしながら、我々請負者側が苦しめられてきたものが、これら書類の山。
実際ここに写されているファイルは71冊に集約されているが、実際に作成してきた書類は、ここにある量の優に3倍はある。



民間工事であれば、構造物に対する責任の所在は我々請負側に属しているので、必要最低限のトレーサビリティに耐えうるものであれば十分であるため、ここまでの量は要求されない。

しかしながら公共工事では、何かあれば発注者が責任を負わされるケースが殆どであるため、その責任を回避するための言い訳足りうる書類の作成が求められる。
したがって、我々請負者は、ものを造っている時間よりも、書類を作っている時間の方がよっぽど長いといった、実に馬鹿馬鹿しい時間の使い方を余儀なくされているのである。

同じものを民間発注で作る場合、材料代500万円と制作費500万円を併せて1,000万円かかったとすると、管理費が大体150万円、利益が100万円として、合計1,250万円が工事代金となる。

しかしながら、公共工事となると、材料代500万円は変わらないとして、制作費が大体20%増し(提出書類の多さ、検査手間の多さ等の要因による)の600万円、管理費が300万円(管理手間が大体倍以上)となり、この時点で民間発注の工事費を超過している。

そして、発注金額自体も大体民間工事の10%増しと言われているので、約1,375万円位となる。
・・・ということは、請負業者の利益は▲25万円。
これが、現実である。

繰り返して言わせて貰いたい。
発注者の責任を回避するための証拠固めの書類作りを請負側に背負わせる為に、公共工事が高コスト構造になっている。
この国の官僚制度は、やはりどこかおかしい

でも、何かあれば直ぐに国や自治体に責任を押し付けようとする、マスコミや国民もおかしいよな~

最新の画像もっと見る

コメントを投稿