シャマランを探せ!
『ブラックウォーター・トランジット』という映画は当初ブルース・ウィリスとサミュエル・L・ジャクソンが出演すると噂されていたのに、どうなっちゃったのでしょうか?この2人といえばシャマラン監督の『アンブレイカブル』で共演。かつての映画仲間にエールを送るつもりでマーク・ウォールバーグに歌わせたのか・・・唐突だったし、あまり意味もなさそうだけど、とにかくドゥービー・ブラザーズの「ブラックウォーター」が聴けたことに満足。
シャマラン映画を公開初日に観るなんてことは、ある意味、マゾヒスティックな行為だと思う。『シックスセンス』でどんでん返しの面白さを堪能した人は、その後の監督作品に過大な期待をかけ、何度となく裏切られても彼の奇跡を信じているのだ。しかも今回は前夜祭である。夜中であるにも関わらず、「今度こそは楽しませてくれよ」と顔に書いてあるファンが集まっていたようです。
最近のシャマラン作品の特徴は見えざるモノに対する恐怖。それが宇宙人であったり、怪物であったりするわけだが、今作ではソレが最後までわからない。いや、わからないというより、創作するのを断念したようにも思えるほど丸投げっぷりだ。一応は植物が原因なのだろうと推測はできるものの、メディアや多くの人はテロリズムであると確信していたりするのです。これは9.11以降の一般的なアメリカ人の感情そのものを描いているのかもしれないし、人々の死に方が自殺ということから、厭世的で自虐的な深層心理の表れなのかもしれません。
また、環境破壊をテーマにしてると思わせたり、疑心暗鬼や人間不信といった醜い心を描いているようにもとれるのですが、単に観客を怖がらせたいというのが監督の本音なのでしょう(たしかにグロさは良かった)。それでも『サイン』や『レディ・イン・ザ・ウォーター』よりは、正体不明のまま終わらせることで“科学で説明のつかないことが起こりうる”と、ある種の警鐘を鳴らしていることは評価できる(のかもしれない)。と、ひいき目で見たところで、科学で説明できないものはシャマランにも説明できるはずがありません・・・
今年は『クローバーフィールド』や『ミスト』といった良作があるために、同じ見えざるモノの恐怖というテーマでは太刀打ちできません。マーク・ウォールバーグは良かったけど、妻役のズーイー・デシャネルが何を考えてるのかさっぱりわからない。だいたい、ジョーイって浮気相手が何のためにいるのか不明のままなのです。まぁ、シャマランが声だけでも出演したかっただけの設定なんだろうけど・・・
★★★・・
音楽は良かった♪
『ブラックウォーター・トランジット』という映画は当初ブルース・ウィリスとサミュエル・L・ジャクソンが出演すると噂されていたのに、どうなっちゃったのでしょうか?この2人といえばシャマラン監督の『アンブレイカブル』で共演。かつての映画仲間にエールを送るつもりでマーク・ウォールバーグに歌わせたのか・・・唐突だったし、あまり意味もなさそうだけど、とにかくドゥービー・ブラザーズの「ブラックウォーター」が聴けたことに満足。
シャマラン映画を公開初日に観るなんてことは、ある意味、マゾヒスティックな行為だと思う。『シックスセンス』でどんでん返しの面白さを堪能した人は、その後の監督作品に過大な期待をかけ、何度となく裏切られても彼の奇跡を信じているのだ。しかも今回は前夜祭である。夜中であるにも関わらず、「今度こそは楽しませてくれよ」と顔に書いてあるファンが集まっていたようです。
最近のシャマラン作品の特徴は見えざるモノに対する恐怖。それが宇宙人であったり、怪物であったりするわけだが、今作ではソレが最後までわからない。いや、わからないというより、創作するのを断念したようにも思えるほど丸投げっぷりだ。一応は植物が原因なのだろうと推測はできるものの、メディアや多くの人はテロリズムであると確信していたりするのです。これは9.11以降の一般的なアメリカ人の感情そのものを描いているのかもしれないし、人々の死に方が自殺ということから、厭世的で自虐的な深層心理の表れなのかもしれません。
また、環境破壊をテーマにしてると思わせたり、疑心暗鬼や人間不信といった醜い心を描いているようにもとれるのですが、単に観客を怖がらせたいというのが監督の本音なのでしょう(たしかにグロさは良かった)。それでも『サイン』や『レディ・イン・ザ・ウォーター』よりは、正体不明のまま終わらせることで“科学で説明のつかないことが起こりうる”と、ある種の警鐘を鳴らしていることは評価できる(のかもしれない)。と、ひいき目で見たところで、科学で説明できないものはシャマランにも説明できるはずがありません・・・
今年は『クローバーフィールド』や『ミスト』といった良作があるために、同じ見えざるモノの恐怖というテーマでは太刀打ちできません。マーク・ウォールバーグは良かったけど、妻役のズーイー・デシャネルが何を考えてるのかさっぱりわからない。だいたい、ジョーイって浮気相手が何のためにいるのか不明のままなのです。まぁ、シャマランが声だけでも出演したかっただけの設定なんだろうけど・・・
★★★・・
音楽は良かった♪
カンフーパンダみたあとにみます~~
はしごですわ~~~
なんだったのでしょうね?
>科学で説明できないものはシャマランにも説明できるはずがありません・・・
あはは、上手い!まったくそのとおりですよ。
>「今度こそは楽しませてくれよ」
顔どころか、「頼むよ、シャラマン」と口に出していたお隣さんでした(^^)
なんだかんだいって、シャマランのは観ちゃう
ラストがなぁ、、、、、
シャマラン今回は随分控えめにしちゃいましたね~、
前回いろいろ言われたからか(笑)
ご無沙汰してます。
TBさせてもらいました。
最近の流行ですかね、オチがハッキリしない作品って。
でもさすがに観客を引きつける力はすごいものがありました。
初のR指定作品で想像させる残酷シーンが満載だった気がします。それにしてもいろいろな死に方を考えたものです。
>『クローバーフィールド』や『ミスト』といった良作があるために、同じ見えざるモノの恐怖というテーマでは太刀打ちできません。
本当にそう思います。前2つの出来が良すぎましたね。それに比べるとこの作品はラストを含め今イチ物足りませんでした。
それとジョーイの必要性が全くなかったと思うのは同感です。まあシャマランらしいと言えばらしいですが・・・。
今回ばかりは怒りの感想を書いてしまいました(汗)
なるほどね、確かにあの役は全然要らないですからね
(笑
たいむさんのところに
kossyさんが書かれていた『風の谷のナウシカ』、
ぼくもちらっと頭をかすめました。
そうか、シャマランは今度は
「声」だったんですね。
気づきませんでした。
一番驚いたのは、一人暮らしのおばちゃんでした。
最後までだれなくて結構良かったと思います。
『カンフーパンダ』とハシゴするのは『ドラゴン・キングダム』のほうがいいのかな・・・まぁ、系統のちがう『ハプニング』のほうがいいっか。
>たいむ様
“「頼むよ、シャラマン」と口に出していたお隣さん”・・・う~む、同じ考えの人が全国で何万人いることでしょうか。
どんでん返しを排除した潔さは評価できるけど、肩すかしを食らったファンも相当に多いはずですよね。
怖さだけを追求する姿勢。しばらくはこの路線になるのかなぁ・・・
>mig様
高評価ですね~ちょっと驚きました(汗)
ラジー賞をとったからといって、酷評だらけだったからといって、信念を貫きとおしてほしかったとも思いました。
なんだかんだと言っても結局観てしまう。これもシャマランの魅力の一つだと思いますよん♪
>かめ様
お久しぶりでございます。
オチがはっきりしない映画が多いのは観客それぞれが色んな想像をするのに必要だとは思うけど、この手の映画が増えても困りますよね~
要は自殺なんだけど、いろんな方法がありましたよね~拘束衣を着せて動けなくすれば助かりそうな気もしたのですが・・・
>dai様
『クローバーフィールド』と『ミスト』。ほんとにこの2作が良かっただけに・・・
オチにしても、カタストロフィとか無常観とか、もっと取るべき方法があったと思うけど、一昔前の恐怖映画のオチに戻ってしまったというか・・・
せめて生まれてくる子がジョーイの子だったとか思わせてくれれば・・・
>えふ様
お怒りの気持ちもわかります。
途中の悲惨な死に方が作り物っぽいなどと感じてしまったら、ほんとうにつまらないですよね。
銃をぶっぱなす引きこもりオヤジがいなかったら、老婆がいなかったら・・・俺も1点だったかも~(笑)
実は途中までシャマランを探していなかったのです。それで、見落としていたら痛いな~と焦っていたんですが、エンドクレジットにはしっかりと・・・(笑)
全体的に低予算ぽい雰囲気が心地よかったけど、一応名のある監督なんだし・・・
>えい様
植物が原因で地球に異変が起こるという点では『風の谷のナウシカ』と似ていますよね。ハリウッド大作なら、このおかげで虫の生態系も変化し、温暖化で水位も上がって・・・と、悲惨な状況もパワーアップするんでしょうけど。
監督がインタビューで「声だけ出演してるよ」なんて言ってるもんだから・・・もっと謎にしておいてほしかったり・・・
>ryoku様
ピンチを切り抜けてまたピンチ!
ハラハラさせられる展開は見事でしたよね。
銃おやじといい、老婆といい、人間だって怖いことを描いていたのは良かったと思いました~
こいつはキーになるに違いない。って。違ったけど。
宇宙人とかじゃなくてよかった。
ぶはぁ~(笑)
思わず笑ってしまいました・・・
たしかにあの妻は目が虚ろだったし、ジョーイのことを隠すのが下手すぎ!
彼女が宇宙人じゃないかと考えた人、結構いるのかもしれませんね~
>科学で説明できないものはシャマランにも説明できるはずがありません・・・
なるほど!
もう自分でも理解不能になって最後は説明ナシだったんですね。
納得がいきました!
でも、そんな説明できないものをよく作ったものだと
変に感心しちゃいました。
わはは。。。(^▽^
それは、ずばり私の事ですわ~。
裏切られっぱなしですが。
私的には、ここ何作かに毎回出てくる宇宙人や
怪物に辟易していたので、今回は、まあまあ良かったです。
実は、昨夜、kossyさんの記事を読むまでは
シャマランさんが何処に出ているのか
分からなかったんですよ。
今回は出てなかったのかと思いました。
そっか。。。そんな出演方法が。。。
それが一番のハプニングです。
それでも期待せずにはいられない新作を鑑賞しました。
まずまず面白かったです。
”見えいない脅威”を上手く描いていたと思いますし、
ディザスター・ムービーとして確立していましたね。
裏切り続けられている映画ファンはどれだけ多いことか!俺も同じです・・・
タルコフスキーの映画はよく知らないのですが、あの草原のシーンはなかなか出来ているな~と感じてしまいました。
やっぱり配給宣伝する側にも問題アリなのかなぁ・・
>swallow tail様
いわゆるハリウッドSF大作ならば、疑問が残りながらも説明はなされているんですよね。これだけ丸投げぶりを発揮する映画なんてのはインディーズ映画に他ならない・・・と、新人監督の映画だと思いこんで観ていれば腹も立たないんです。
それにしても、アドバイスを与えてくれる科学者の友達なんてのもいないんでしょうねぇ・・・シャマランくん。
>くう様
裏切られても裏切られても・・・いやはや、ほんとにそう感じている人が多いんですよね(笑)
この作品ではラジー賞をとることもないでしょうけど、常連となったらファンも離れていっちゃいそうですねぇ。
映画を観る前に「今回は声だけの出演」と聞いていたのですが、やっぱりどこかに出ているような気がしてならない。探しちゃいました(汗)
>BROOK様
そうですよね~
どうしても“どんでん返し”を期待しちゃうと面白さがないんですけど、見えない脅威だけを楽しむことができれば合格点。
ただ、俺的には「植物が原因だ」と決めつけるのが早すぎだったと思いましたけど・・・
子供らと一緒に逃げてて、どうなるかな~と思ってたら、ハイレーティングになってしまうくらいエグイことしよったと思ってます。
前作がどん底に近かったから、私はちょっと甘い目。
ズーイーもかわいかったし。
私は車のミラー越しに・・・って、あの映画も鏡越しだったなぁ(笑)
相変わらず、すごくうまいと思いました。
オチは見た人任せってのが丸投げで潔かったかも(笑)
どうせならR18に?(笑)
グロさが忘れた頃にやってくるような、驚きのタイミングなんてのも見事でしたよね。
前作がひどかっただけに「見えざる恐怖」演出がすっごく良かった。やっぱり駄目なのは脚本ですかね~
>しんちゃん様
シャマランを探すという楽しみ方があるために、眠くなるような展開でも凝視してしまいますよね。前作は出すぎだったから眠くなった・・(笑)
丸投げの程度も問題なのかなぁ。
一応植物が犯人ってのがすぐわかるようになってたし。難しいところですよね。
ぼくも監督の出たがりには辟易してましたが、あれくらいならOKです。
ただ必要ないとの声が多い「電話の向こうの男」ですが、あれはシャマランのいつもの「主人公の家庭は崩壊しているところからスタート」の必要最小限の表現では?
そしてその結果としてのゴールも当然のようにいつも通り、と(笑)
あ、でもパンフのインタビューでは監督本人はあのささやかなハッピーエンド部分を塗りつぶすような大きな不幸をイメージしてらっしゃるようでしたね!
なるほど。ハッピーエンドでありながら大きな不幸があるわけですね~
監督自らが出たがりなのは、ヒッチコックもそうだし、そのこと自体を非難できないのですが、映画の二次的な楽しみだけではねぇ・・・
家庭崩壊から何とか絆を取り戻してもらいたいです。
『アンブレイカブル』『サイン』『レディー』はがっかり。
私もシャマラン監督作品に期待し、一喜一憂する一人です。
で、今作は…
あっと驚くオチはなかったし、フランスオチは二番煎じでしたが、蜂のイナイイナイ病は事実だし、題材としてはリアルで、いいゾワゾワ感でしました。
自殺はどうよ…とも思いましたが、凶暴化したり、殺し合いは定番だし、ウイルスもカブルし、ヒジュアル的効果の為にも自殺を選んだのかもしれないな…と消去法で納得しました。
環境汚染、自然破壊、二酸化炭素増加、地球温暖化、異常気象。
自然からの警告を無視・軽視してはいけません。
昔は、真夏に30度越える日なんて数えるほどだったのに、今じゃ当たり前。35度の日が何日もある。たかが、20年くらいでこんなに変化しているのだから、すぐにニューヨーク並みに40度になってしまう。耐えられません。すでに近所では、見たことがない花が咲いてるし。台風の進路も変わってバンバン来るし。花粉症も非常にしんどい。
先日、二酸化炭素削減の目標を達成するため、科学を駆使し、積極的に行った場合と、そうでない場合の達成の数値を某局で説明し、どう思いますか~などとインタビュ-をしていました。呆れました。
もしかしたら、この不況が一番、効果が高いのではないでしょうか。
人間心理やパニック状態を巧みに描いたけれど、結局、巨大たこのお化けを登場させた『ミスト』や『クローバー』より、現実的で、いいと思いました。
地域封鎖し爆破も飽きたし…。
『風の谷のナウシカ』は大大大好きな作品ですが、汚染された環境からのスタートでは遅いんですよね。
まず、『不都合な真実』『北極のナヌー』。
P.S.あ、でも、コミックの実写映画化も流行っているので、樹先生の『獣王星』は映画化してほしいですね。
最近は環境破壊をテーマにした映画が多くなっていますよね~パニック映画でもしかり。人間が犯してきた間違いを糺すような・・・
先日観た『感染列島』では新型ウィルスの恐怖を描いてましたが、結局は生物の突然変異から起こったものだと言えるし、人間が地球で生きていくことによって、自然や生物体系も変化していく・・・
えらそうなことを言ってみたくもなるけど、マクロ的なことよりも、現在の不況のほうが深刻。生活するためには環境破壊にまでは考えが及びません・・・とはいえゴミの分別とかレジ袋には神経を使ってます(笑)
『獣王星』は知りませんけど、機会があればぜひ・・・