マイクという名の由来を知ってるか?・・・・実は父さんがカラオケ好きだったんだよ・・・
インドネシアの国旗を逆さまにすればポーランドになりますが、日本の国旗を逆さまにしても何も起こりません・・・星条旗を逆さまに掲げて“救難信号”を意味するんだよ、というウンチクから始まり、旧約聖書やコーランについてまで博識ぶりを発揮する宇宙人トミー・リー・ジョーンズ。彼が演ずるハンク・ディアフィールドは軍人一家の長。陸軍出身、軍警察を経験と、刑事シャーリーズ・セロンも舌を巻くほど洞察力も鋭い男なのです。
空軍で墜落死した彼の長男デヴィッドの名もやはり“ダビデとゴリアテ”からつけられたのだろう。原題となっている“エラの谷”にて勝ち目のない怪物ゴリアテに戦う許可を与えた王の話をセロンの息子デヴィッドにベッドで聞かせるところは印象に残ります。軍人である父親に憧れて兵士となった次男マイクに対する父親と母親(スーザン・サランドン)の考え方が違うところも興味深いところ。“親子の愛”というよくあるテーマに思わせておいて、戦地に若者を送る罪についてのメッセージを残すのはさすがポール・ハギスと唸るばかり。しかも子どもに言わせるなんて憎い憎い・・・
基本的には、息子マイクが行方不明となり、やがて焼死体となって発見され、女性刑事の協力も得て独自の捜査をする、というミステリーの形をとるプロット。厳粛な退役軍人という主人公であるため、兵士を英雄としてとらえているのですが、『戦火の勇気』だとか『英雄の条件』などといったアメリカ万歳映画ではなく、むしろ『地獄の黙示録』のように狂気にかられ人間性を失っていくものだという、戦争の現実に打ちのめされる内容になっています。
また、イラク戦争が間違っているなどというメッセージより、もっと恒久的な何か、全ての戦争に対して訴えかけているように感じました。小さな子どもに言わせている点、逆さまの国旗、エンディングに“子供たちに捧ぐ”と書かれていたためかもしれません。
意外と面白いのが、トミー・リーが素早くベッドメイキングをするシーンが何度もあったところ。息子の凄惨な遺体と対面する表情よりも印象に残りました。そして、シャーリーズ・セロンの化粧がスッピンから徐々に濃くなって、美しさも変化するところが・・・それに管轄違いでグダグダしてる中で「正しいことをする」と意志の強さを見せるところで惚れ直してしまいました(相手にされないけど・・・)
★★★★★
インドネシアの国旗を逆さまにすればポーランドになりますが、日本の国旗を逆さまにしても何も起こりません・・・星条旗を逆さまに掲げて“救難信号”を意味するんだよ、というウンチクから始まり、旧約聖書やコーランについてまで博識ぶりを発揮する宇宙人トミー・リー・ジョーンズ。彼が演ずるハンク・ディアフィールドは軍人一家の長。陸軍出身、軍警察を経験と、刑事シャーリーズ・セロンも舌を巻くほど洞察力も鋭い男なのです。
空軍で墜落死した彼の長男デヴィッドの名もやはり“ダビデとゴリアテ”からつけられたのだろう。原題となっている“エラの谷”にて勝ち目のない怪物ゴリアテに戦う許可を与えた王の話をセロンの息子デヴィッドにベッドで聞かせるところは印象に残ります。軍人である父親に憧れて兵士となった次男マイクに対する父親と母親(スーザン・サランドン)の考え方が違うところも興味深いところ。“親子の愛”というよくあるテーマに思わせておいて、戦地に若者を送る罪についてのメッセージを残すのはさすがポール・ハギスと唸るばかり。しかも子どもに言わせるなんて憎い憎い・・・
基本的には、息子マイクが行方不明となり、やがて焼死体となって発見され、女性刑事の協力も得て独自の捜査をする、というミステリーの形をとるプロット。厳粛な退役軍人という主人公であるため、兵士を英雄としてとらえているのですが、『戦火の勇気』だとか『英雄の条件』などといったアメリカ万歳映画ではなく、むしろ『地獄の黙示録』のように狂気にかられ人間性を失っていくものだという、戦争の現実に打ちのめされる内容になっています。
また、イラク戦争が間違っているなどというメッセージより、もっと恒久的な何か、全ての戦争に対して訴えかけているように感じました。小さな子どもに言わせている点、逆さまの国旗、エンディングに“子供たちに捧ぐ”と書かれていたためかもしれません。
意外と面白いのが、トミー・リーが素早くベッドメイキングをするシーンが何度もあったところ。息子の凄惨な遺体と対面する表情よりも印象に残りました。そして、シャーリーズ・セロンの化粧がスッピンから徐々に濃くなって、美しさも変化するところが・・・それに管轄違いでグダグダしてる中で「正しいことをする」と意志の強さを見せるところで惚れ直してしまいました(相手にされないけど・・・)
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最近ともやが観たトミー・リーの作品と言えば「チアリーダー VS テキサスコップ」とか「スペース・カウボーイ」とか、缶コーヒーのCMもそうだけど、割とコミカル系が多かったんですね。
だからそのイメージが拭えなかったらどうしようかと思っていましたが、杞憂に終わる圧倒的な演技力。
やるときはやってくれますね~、トミー・リー!
この星の星条旗は悩んでいる。 珈琲でも飲んで時光するか・・・
そういや『ノーカントリー』を観たばかり。もちろん『告発のとき』のほうが素晴らしい演技。製作期間が短かった割には、俳優の持つ本能がこの演技を引き出したんでしょうね~
俺も必ず缶コーヒーのCMを思い出してしまうんですけど、いい意味で裏切られることが多いです。
>祐。様
精神を病んでいるのは帰還兵だけじゃなく、アメリカそのもの。その象徴である星条旗も病んでいるんですよね。
「国民のために戦ってきたのに」などというセリフもありましたけど、虚しく響いてきました。重い映画ではあるけど、ほんとに救難信号を出しているアメリカを感じられましたね~良かった。
ずいぶんと昔から、いろんな映画でも評論でもずっとアメリカの危機って言われているのに、何も変わらないどころか手の施しようもない状態になっていて、分かっていても観ている方は虚しいですね。
『ノーカントリー』に続いてトミーがこれに出ているっていうのも何か象徴的。あっちでは出番が少なかったから、こちらでの演技は光りました。やっぱり何か起きるのを見ているだけじゃなくて、それに立ち向かっていった方が男はカッコいいじゃないですか(笑
>恒久的な何か、全ての戦争に対して訴えかけているように感じました。
私は、さらに全ての現状社会に訴えかけてる感じがして、ものすごく身につまされました~。
この映画、タイトルが悪いと言われてますが、マイク水野なら、どう付けてたやろなぁ~?
Sサランドンの演じたお母さん達はベトナムで恋人を失ってイラクで息子を失って、アメリカンドリームは完全に終わってしまったのでしょうかね。
日本の国旗を逆さまにしなければならない状況にならなければいいんですけどね・・・未来はさっぱりわかりません。
アメリカの危機的状況ってのはやっぱり内から解決しなければならないんでしょうね。これだけ悩める国だということを内部告発しているだけで安心できるのですが、トップがそれに気づいてないのが痛いところ。
トミーリーはこんな役が似合いますよね。俺的アカデミー賞男優賞は彼にしたかったです~
>aq99様
そっか~、現状社会にも訴えてるんですね。
アメリカだけじゃなく、どこの国でも陥りそうなことなのかもしれません。
マイク水野なら・・・「エラの嘆き」とか・・・
>エージ様
ベトナム帰還兵の心理状態。トミーリーの主人公はそれを乗り越えていたというのも象徴的でしたよね。
病めるアメリカ。恋人や子供を失うことがほんとに痛いほど伝わってきました。もうちょっと欲を言うなら、軍人一家じゃなく、兵士になるしか道がない貧しい黒人たちをも描いてほしかったです。
捕虜への虐待が日常茶飯事、子供も車で跳ね飛ばすわ…言葉もありません。
昨年、アフガンの捕虜死亡事件を扱ったNHK BS1ドキュメンタリーを見たのですが、結局罪に問われたのは下っ端ばかり、上部の将校は対照的に昇進したというのだから、やりきれません。
罪に問われるのが下っ端の兵士ばかりだなんて、軍事独裁国家のやりくちと同じですよね。
このドラマでは軍人一家の息子が中心だったのですが、もっと根深いところに、貧困のため兵士になるしか道が残されてない黒人たちがあるはず。彼の戦友の黒人はもっとも疑わしい人物だったのに、実はもっとも冷静だったなどという皮肉も描かれていました。
BS1のドキュメンタリーも見てみたいです!
言いたくないですが、暑いです・・・。
>日本の国旗を逆さまにしても何も起こりません
さ、さすが、目の付けところが違いますね~。
逆さにしても何も変わらないって、考えようによっては怖いですね・・・。
すでに逆さになっているのかも・・・。
派手な戦闘シーンより、ずっと力強いメッセージのこめられた印象が強い映画でした。