戦争に勝っただけ。これから革命を目指す。
ドラマチックじゃない戦争映画ともいうべきだろうか。あるいは革命とは何なのかをゲバラ目線で真摯に追ったドキュメンタリーなのだろうか。第一部でははっきりしないこともあり、人間ゲバラとしての魅力は伝わってくるけれども、映画としての面白さは無視しているかのよう。例えば、フィデル・カストロ(デミアン・ビチル)との出会いや葛藤などはあっさりしすぎだし、クライマックスまでの工程に抑揚がないなど・・・
序盤では革命軍の兵士の数人が見張りの立場を利用して村人を襲ったりするエピソードもあったりするが、緊迫感など微塵もない。おまけに58年の映像に数年後のインタビュー映像を交えてあるなど、ソダーバーグらしいといえばそれまでだが、俳優ベニチオ・デル・トロの名演やゲバラの崇高な思想が伝わってくるだけでストーリーにのめり込むことはないのです。やはり、チェ・ゲバラという人物を知っている人向けの映画なのだろうか。革命に共感する心理変化だとか、尊敬されるに至るカリスマ部分はさっぱりわからないまま。
それでも当時の状況がよくわかる親切な部分があり、わずか1.5%の人間が46%の土地を所有しているとか、20%の人間は死ぬまで職を持つことができない等、行き過ぎた資本主義経済やアメリカ帝国主義に食い物にされているキューバの国が伝わってくる。たまたま百年に一度の世界的大不況となっている現在において、似通った雰囲気が感じられるのも事実。社会派歴史ドキュメンタリーとして捉えるのもいいかもしれません。
愛のない革命なんてあり得ない!政府軍に対しても余計な殺生はせず、人間の大きさや温かみが感じられるエルネスト・チェ・ゲバラ。「祖国のために死を覚悟せよ」と兵士を指揮するものの、彼自身はアルゼンチン人なのだ。他にも「戦争に勝っただけ。これから革命を目指す」など、カッコいい台詞が多くて痺れてしまう・・・奥が深い。
他の登場人物ではカミロ(サンティアゴ・カブレラ)や後の妻となるアレイダ(カタリーナ・サンディノ・モレノ)など、魅力的な人間が多い。これも愛に溢れるゲバラという革命家がいたおかげなんだろうな。
★★★★・
ドラマチックじゃない戦争映画ともいうべきだろうか。あるいは革命とは何なのかをゲバラ目線で真摯に追ったドキュメンタリーなのだろうか。第一部でははっきりしないこともあり、人間ゲバラとしての魅力は伝わってくるけれども、映画としての面白さは無視しているかのよう。例えば、フィデル・カストロ(デミアン・ビチル)との出会いや葛藤などはあっさりしすぎだし、クライマックスまでの工程に抑揚がないなど・・・
序盤では革命軍の兵士の数人が見張りの立場を利用して村人を襲ったりするエピソードもあったりするが、緊迫感など微塵もない。おまけに58年の映像に数年後のインタビュー映像を交えてあるなど、ソダーバーグらしいといえばそれまでだが、俳優ベニチオ・デル・トロの名演やゲバラの崇高な思想が伝わってくるだけでストーリーにのめり込むことはないのです。やはり、チェ・ゲバラという人物を知っている人向けの映画なのだろうか。革命に共感する心理変化だとか、尊敬されるに至るカリスマ部分はさっぱりわからないまま。
それでも当時の状況がよくわかる親切な部分があり、わずか1.5%の人間が46%の土地を所有しているとか、20%の人間は死ぬまで職を持つことができない等、行き過ぎた資本主義経済やアメリカ帝国主義に食い物にされているキューバの国が伝わってくる。たまたま百年に一度の世界的大不況となっている現在において、似通った雰囲気が感じられるのも事実。社会派歴史ドキュメンタリーとして捉えるのもいいかもしれません。
愛のない革命なんてあり得ない!政府軍に対しても余計な殺生はせず、人間の大きさや温かみが感じられるエルネスト・チェ・ゲバラ。「祖国のために死を覚悟せよ」と兵士を指揮するものの、彼自身はアルゼンチン人なのだ。他にも「戦争に勝っただけ。これから革命を目指す」など、カッコいい台詞が多くて痺れてしまう・・・奥が深い。
他の登場人物ではカミロ(サンティアゴ・カブレラ)や後の妻となるアレイダ(カタリーナ・サンディノ・モレノ)など、魅力的な人間が多い。これも愛に溢れるゲバラという革命家がいたおかげなんだろうな。
★★★★・
kossyさんは図書券当たりましたか?(太っ腹な試写会でしたね)
最後のほうでゲバラがギブスをしていたでしょう?
ペンをギブスの隙間に入れて掻いたりしてた細かい演技がツボでした。
彼のいろんな言葉は本当に痺れるものばかりでしたよ。
響く言葉の多いゲバラが,ほんと魅力的!
デルトロ名演!
まだ完結していないので,評価は難しいですが,
二本まとめて秀作の予感を,後編の予告を観て感じました。
はぁ,来週にでも公開してほしい。。
思いの外ドキュメンタリータッチでしたね。
あまりに淡々としていて、途中眠気に襲われましたが、国連での演説など、現状を訴えるチェの言葉には聞き入ってしまいました。
非常に硬質な映画でした。
実は吾輩、「39歳 別れの手紙」も続けて
見ることが出来たのですが、
こちらも非常に硬質です。
かなり体力的にキツい!4時間半でございました…。
チェ、自腹
と、冒頭文は決まっていたのに、いい方向に変わってしまいました~すみません・・・
>ミチ様
千円分の図書券が10人に!
経験した試写会ではヒーターが1名にってのが最大でした(笑)だけど、今まで一度も当たったことがありませ~ん。
そういや青い三角巾(?)も溶け込んでいましたね~なんだかファッションのような気もしました。
>にゃむばなな様
なるほど~上司か。
でもまだ20代の青年なんだし、実際に上司になったらどうなんでしょ・・・最初からカリスマだったわけじゃないけど、徐々に信頼されていく様子がよかったですね。
ゲバラの言葉は心に残りますね~
>AKIRA様
エンタメ的な部分を排除!
これがまたユニークでしたよね。
俺もすぐに続きを観たいと感じてしまいましたけど、逆に疲れてしまうかもしれませんねぇ~
完結しないため、俺も4点にしちまいましたが、そのまま死を迎えないでほしいと願ったりして・・・
>たいむ様
国連での演説。これも素敵でしたね~
反革命とか、命を狙われていることもあるんだろうし、ちょっと心配してしまいました(汗)死ぬのはもっと後だってのに・・・
>mori2様
硬質な映画でしたよね~
ドキュメンタリー映画が苦手な人は途中退室してしまうんじゃないかと余計な心配までしてしまいました。
「39歳別れの手紙」・・・続けて観ることも一長一短ありってところでしょうか。革命の達成感と死の悲しみを同時に味わうと疲れるだろうなぁ・・・
彼は広島に来られた事があるそうで、観たいなと思ってはいるんですが…
予定にはない地域をそれこそ自腹で訪れたそうですね~彼の革命自伝も興味あるのですが、世界観や思想をもっと知りたくなりました。
とりあえず、ゲバラの人物像は調べるだけで勉強になるかと思います。