朝食を食べて、皆で集まり、いよいよ最後のオリエンテーションが始まった。
朝の歌を歌ってから、発表が始まる。
これは任意で子供たちが集まり、歌やダンス、スピーチなど、思い思いの発表を行うものである。
こいちゃんの組が呼ばれ、何をするのか見ていたら、両脇のうち一人がブリッジをして、もう一人がその下をくぐった。
ブリッジしている子の傍に松葉杖のこいちゃんが近寄ると、皆の不安げな声が漏れる。
私もどうやってくぐるのか見ていたら、ブリッジしている子を松葉杖で飛び越えたのだった。
歓声と拍手があがった。
子供たちだけで考える力をいっぱい使って、頑張ったようである。
外人の子供と勘違いするほどネイティブの発音をする小学1年生のスピーチや、一生懸命ホテルの番組表の裏に自分で考えて書いた英文を読む子など、感心し通しであった。
ひょうきんな顔で笑わせてくれたり、本当に気さくに接してくれた。
こいちゃんがいっくんにひっぱられてこけたときには怪我の治療もしてくれた。
沢山紙飛行機を折ってもらったのだ。
今回のキャンプも沢山の思い出と、課題を残して終了した…。
これからも頑張っていかなければ!
こいちゃんは翌日、足のレントゲンをとりに病院に行った。
ギブスを付け替えることを許されていなかったこいちゃんの足はドロドロ…。
汚れた包帯にはMike先生のサインが。
「頑張ってあるいた、あなたはチャンピオンだ」と別れ際に言われて照れていたこいちゃん。
幸い経過は順調で、手術も必要なく、このまま行けばサポータに変更してもらえることになるらしい。
皆のおかげで、最後まで弱音を吐かず、笑顔で全てのカリキュラムに参加できたこいちゃん。
友達のありがたさや、不屈の精神で立ち向かうことの素晴らしさを感じてくれれば、と願うのであった。