後日呼ばれた診察で結果を聞くこととなった。
「脂肪腫だと思いますね〜。」
一箇所につき40分以上も頑張ったMRI画像は意外と荒いもので、もっと鮮明に見えると思っていたのでちょっと肩透かし…。
荒いからか、元々そうゆうものなのか先生も「思います」意外の表現をされない。
まぁ、脂肪腫なら悪さはしないのだろう。
一応、悪性の何やらではないことがわかり、ほっとした途端、次に湧き上がった感情は「じゃぁ、切りたくない!」だった。
診察を受ける前は脂肪腫だろうがなんだろうが、こんな不安を掻き立てるものは切ってしまおう!と思っていたのに、思っていたのに…。
やはり怖い。
ほっといても大丈夫なら、切る必要ないんじゃないか?
海で水着になることもなし、温泉もコロナで行くことはないし、何のために切る必要が?
診察前とは全く別人の思考である。
すっかり切るのが嫌になってしまった私は、悪性ではないのを念押しして、病院を帰宅したのだ。
帰宅していっくんに「病院、どうだった?」と聞かれた。
いっくんも彼なりに私の腫れぼったい腕を心配してくれているのだ。
「うん、良性だったから。もうこの腫れと共に棺桶に入るわ!」私が言うとこいちゃんが呆れたような顔で「そうゆうの、墓場まで持っていくってやつ?」と言った。
何とでも言ってください、どうせ弱虫の怖がりです。
ただ、診断をちゃんともらったことで、子供たちはもう何も言わなかった。
とりあえず心配事は一つ消えた。
実家の母にはやはり呆れられてしまったが、大切に墓場まで持っていきますとも。
大人になっても怖がりは治らないのです…。