いつもより厚めのダウンを着込み、手袋とマフラーを着用。
さくらちゃんも上着を着てリードをはめる。
どんなに寒くても散歩に行きたくてたまらない様子で、時間になったのが分かると足元を離れない。
いつもは、足を拭いてあげたあと、そのまま会社に向かう私。
怖い!
本当に元気な子だなぁ…。
と、いつもの10分ほどの散歩コースに出てしばらく歩いた頃である。
突然、ガタガタ震え始めたさくらちゃん。
尻尾を丸め、オシッコもままならない様子。
まさか、持病のヘルニア再発か?
と、腰を心配してみてみたがそうではない様子。
普通に歩けているのだが、とにかく震えていて、丸まっているではないか。
まさか、寒いのか?
「さくちゃん、抱っこしようか?」
私が問いかけると、待っていましたと言うように飛びついて尻尾を振るではないか。
よく街中で抱っこして散歩している光景を見て、何故だろう?と不思議に思った事もあるのだが、色々な諸事情があるものなのだと知った…。
腕に抱かれたさくらちゃんは少々震えつつも機嫌がいい様子で、そのまま家に到着した。
いつもは、足を拭いてあげたあと、そのまま会社に向かう私。
そしてそんな私など無視して、暖かい小屋に入っていくさくらちゃんなのだが、今日は何故かまるで固まったように同じ姿勢でこちらを見続ける。
そして微動だにしない!
怖い!
寒すぎて動けないの?
どうして?
もしかして、寒くて思うようにいかなった事を怒っているのかしら?
…私に意地悪されたんだと思ってる?
真相は不明だが、とにかく朝の寒さにショックを受けたらしいことは何となくわかった。
が、仕事から帰宅するとご機嫌で飛んできて夕方のお散歩をねだるさくらちゃん。
朝の辛い記憶はすっかり忘れたらしい。
幸い夕方は少し気温がマシになっていて朝のような過酷な冷たさはなかったため、始終ご機嫌で散歩を終えたさくらちゃん。
明日の朝は寒くなりませんように…。