「京都をぬめり歩こうよ~!!」(いっくん語録)
のいっくんの声で始まった京都散策に、方向音痴の私は必死で地図をにらむ。
まずは現在地と、その周辺にある施設類を把握しなければならい。
学校が関西だった事に加えてドライブが大好きだった私は一人ででも京都に遊びに来ていたし、その回数はかなりの物だったはずだが、京都の地理は私の脳みそに全く入っていなかった。
本屋のショーウインドウに飾られた地図を眺め(けど買わない)一生懸命場所を把握したら、いっくんに行きたい場所を色々確認してみることに。
独身の頃から気になっていた私の旧姓と同じ名前の場所が近い事が判り「うちと関係があってね、そこから流れてきたらしいよ」と、昔祖母が言っていたことを思い出した。
それをいっくんに話してやると「僕のルーツでもあるからねぇ。行こう!!」とノリ気に。
地味な観光に、いっくんが飽きないかしら?と思ったが、自分のルーツと言うところが気に入ったらしく積極的に歩き出す。
方向音痴の私に任せていられないと思ったいっくんは、自分も必死に地図を眺めた。
途中、綺麗な仏事用品(数珠など)やパワーストーンに目を奪われるいっくんは何度もフラフラと店内に吸い込まれていく。
それを必死に呼び戻し、あっちだ、こっちだと2人で言いながら何とか到着。
その庭園は静かなところにあった。
大変暑い日であったが、木々が生い茂り涼しかったので2人でのんびりと歩いて回ることが出来た。
こいちゃん程ではないが昔の物に興味があるいっくんは「ここは何に使われていたの?」等聞いてきて、少しだけ説明をしてあげたりした。
それでも大きな蟻やアメンボの方が興味の対象らしく、池の周りを楽しそうに歩き回っていた。
パンフレットを貰い、雪や桜の時期になれば四季折々の表情が見られることを知ると「今度はお姉ちゃんとお父さんと4人で桜を見に来たいねぇ」と言った。
やはり少しさみしいのかもしれない。
セミの声だけが響き渡る庭を抜け、芝生の広がる庭に出るとじゃんけんで勝った方が先に歩を進めるなど、2人で遊びながら回ったりした。
そこを出てから、お昼ごはんは伊勢丹に入り、「ラーメン小路」の北海道ラーメンを食べた。
北海道らしいみそラーメンで、かなりしっかりした味。
ちょっと辛いかな?と心配したが、いっくんは「辛いな~!けど、うまい!」と全て食べた。
私は昔ラーメンなるものを注文。
ディズニー110周年の記念メダルを購入し名前を入れたいっくん。
2人でたっぷりウインドウショッピングをした。
だらだら歩いている最中見つけた売店で
「ガムが食べたい!キシリトールガムは歯にいいからこれにする!」と言うので買ってあげた。
買ったはいいが、結構刺激のあるキシリトールガムだったらしく、口に入れてかみ砕くや否や、悶絶・・・
すぐに紙に出してしまい、『もうごっつぁん!』だと。
刺激に弱い舌だこと・・・
とにかく初めから終わりまで、この得体の知れない不思議な生き物を見て笑っていたような気がする。
こいちゃんのいない寂しさを、このテンションで紛らわしているのか?とも思ったが、きっとこれがいっくんなんだろうなぁ~