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KCEVEのPC切り替え機(KVMスイッチ)を使ってみる

2023-06-19 12:30:23 | Weblog
先月書きましたPCの切り替え機、最近はKVMスイッチなどともいうみたいですが、の劣化が始まった件。まだ一応動くのですがさっさと変えてしまった方がよかろう、いきなり壊れて動かなくなると後が困るということで買い替えることに。ちなみに今まで使っていたのはTESmartの4in1形式。まぁ性能は悪くないんですが、個体差もあるでしょうが割と機能劣化が早いモデルです。実は買って数か月でエラー音を出してホットキー・PCのキーボード入力による切り替え機能が効かなくなってしまっていました。リモコンで切り替えれば使えたのでそれ以降は特に不満はなかったのですが、そろそろ潮時だろうと思いますので。同じものを買う手もあるわけですが、TESmartのはちょっとお高いのが欠点。で、今回はもう少し安いモデルを買うことにしました。で、選んだのがKCEVEというブランドの切り替え機です。


個人的に決め手だったのがこの価格でちゃんとついているEDIDシミュレーション機能。映像出力を最適化してくれるEDIDを補佐することで表示がくずれることを避けてくれる機能です。これがないと切り替えたときに映像が前の状態が維持されず、メチャクチャになってしまうものがありまして、正直記載がないと試しでも買うのは不安です。EDIDシミュレータのみ売っていたりもするのですが、内蔵している方がそっち方面で気を配っている印象があるので安心できます。
PCを最大4台まで切り替えられます。映像はHDMIでそれ以外の入出力はUSB3.0。他のKVMスイッチは大抵USBは2.0なので3.0対応は珍しいですね。ただ、切り替えて使う類のもので3.0が必要なものはそうそうない(強いて使い道を考えるのならSSDかHDDをつないでPC間のファイルの移動をするとか?)のですが、大は小を兼ねるの精神で上位機能であるに越したことはないです。
感心したのは使った瞬間、PCがトラックボールのツールをダウンロードし始めたこと。この手のKVMスイッチはキーボードやマウス・トラックボールをサポートしているのですが、使ってみるとただの汎用品としてしか認識してくれず、専用ツールなどは使えない製品が多いのです。実際TESmartはそうでしたがKCEVEはトラックボールを特定の品と認識してくれ、ツールをダウンロードしてくれました。わたしは慣れの問題もあってツールを使って機能のカスタマイズなどは今更する気にはなれませんが、こだわる人も安心です。
切り替え直後は一瞬ディスプレイが表示されず、ちょっと焦りますがすぐに映ります。信号が確実に切り替わった、ということを伝えるためにマウス操作をした方がいいかも知れません。EDIDシミュレーション機能もあってWindows利用時は表示は十分快適なのですが、相性もあるのかRADEON RX550を使用しているCore機で電源や休止状態からの復帰時、「ディスプレイが接続されていない」を示すエラー音が表示され、起動画面が出ない問題が発生しました。Windowsさえ立ち上がってしまえばそっちの表記は出来ますのでBIOSの設定変更さえしなければ実用の問題はないのですが、ちょっと不安です。また、起動直後だとマウス・キーボード入力を受け付けてくれないこともあり、若干不安定な要素があるようで100%快適というほどでもありませんが、一度動けばそのあとは安定します。
付属のケーブルは、HDMIは一つだけ。当然足りませんので別途PCの数だけ用意する必要はあります。USBは珍しくもType-A to Type-A。両側おなじみの薄いアレでして、Type-Bとかじゃないんですね。4つ付属しているので当面使えますが、部屋を探せばUSBケーブルなんて何本でも見つかるような人でもType-A to Type-Aを余らせている人は少ないはず。場合によっては購入の必要もあります。電源供給は普通に電源アダプタ。USBとかの電力供給じゃないのは残念。
本機はKVMスイッチには珍しくホットキー、つまりPCのキーボードで特定の操作をすることによる切り替えに対応していません。あればあるで便利な機能ですが、TESmartのその機能がすぐに壊れたので個人的にあまり印象はよくありません。無暗に使うとPCのキーボードを痛めますし。なので本体の切り替えスイッチを直接押すか、付属の有線のリモコンを使う形になりますが、これが本機最大の欠点。リモコンのボタンが1・2・3・4と横向きに整列していれば直感的に使いやすいのですが実際にはボタン型で1・2・3・4が十字に配列されていて、慣れないと思い通りのPCを使うことができません。これなんとかしてほしかったなぁ。唯一気が利いていると思ったのは、リモコンの有線がUSBのType-Cで接続するもののため、やろうと思えば延長して伸ばすことができる点ですね。
もう一つ欠点と言えば欠点なのが音声だけのコネクタを搭載していないこと。なので音声出力も同期させて切り替えながら使うのなら
1.HDMI接続したディスプレイから音声を出す
2.USBのスピーカーを使う
3.別途HDMIから音声を取り出すアダプタを使う
のいずれかが必要となります。お手軽は1ですが、テレビならともかくPC用ディスプレイの音声出力機能はたいがい聞けたものではなく、ヘッドフォン端子を使って外部スピーカーを使ったとしても音質がひどいのは誰でもわかるレベルのものが大半なので常用は勧めません。2か3を手持ちの機材や好みで選べばいいでしょう。テスト用のUSBスピーカーも使ってみましたが映像の再生中に切り替えてもUSBスピーカーがエラーを起こしたりすることはなく、映像が途中で止まったりしないのは確認できましたので安心して使えます。その際には一応HDMIの音声機能は有効にしておきましょうね。USBが認識されれば原則それが最優先されますので。わたしはお気に入り&訳アリのONKYO製PC用アナログスピーカーを愛用しているのでこういう音声分離機を使いました。
 
分離機と言っても音声信号がなくなるわけではないので、ディスプレイの音声出力は切っておきましょう。 わたしが買ったときはセールだったのでその時よりちょっと高くなってしまっています。音域によっては若干曇って聞こえる場合もありますが全体的な音質は悪くなく、スピーカーとの相性もあるでしょうがステレオの立体的な音の広がりは十分堪能できるレベルだったので、映像ソフト派の人なら選択肢に入れてもいいかと思います。S/PDIF(PV3/4の時にはさんざん使ったなぁ、懐かしい)も付いてますので用途は広いです。
電源はUSB。なのでKceve本体のUSB切り替えコネクタに差せばより簡単、と思ったのですがこの場合いちいち音声取り出し器の電源が切れるために例のEDIDシミュレーションも切れてしまい、映像がメチャクチャになってしまいます。ので、そこらに転がっているスマホの充電アダプタの余ったやつかPCのフロントUSBなど電源オフの状態でも電力を供給しているコネクタに差して電力を供給しましょう。後者は電源プラグを余計に使わずにすむのでお勧めです。

わたしは簡単にAmazonで買いましたが、海外の通販サイトでも売ってますし、手数料を入れてももう一息くらい安くことができます。ただ、届くまで時間はかかります。KVMスイッチを探していて気に入り、かつ急いでいない人は海外の通販サイトも探してみてください。
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2 コメント

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Unknown (krmmk3)
2023-06-23 15:54:50
>megalithさん
USBDACを使う手もありましたね。ただ、切り替え機との相性はどうなんだろ、と言う気もします。ちょっと試してみたいので、余りましたらよろしくおねがいします。
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Unknown (megalith)
2023-06-23 08:36:50
もう遅いのですが、分離機で音声を出す方法以外にもUSBDACを導入する方法もありますね。
自分は中古で見つけたかなり古い訳ありEDIROL(現ROLAND)製USBDACを、同じくONKYOのPCスピーカーに繋いでいますが、ごきげんに鳴らしてくれています。
ですが今年の秋の組み換え時に現在使っているDACを引退させようかとも思っています。
あと上海問屋の初期の格安USBDACの中古訳あり品を安く手に入れましたが、これまたLINE出力の音質はそこそこ良かったですよ。(現在販売されているのは知らないですが)
ハイレゾや5.1chなどにこだわりがなければ格安USBDACも検討できると思いますよ。
もしよろしければですが、秋頃になりますが引退した場合の訳ありUSBDAC差し上げますよ。
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