明日がはじまるとき

事業仕分け 議論の向こうに明日がある

23年度事業仕分けのスタートは寒川町

2011-04-14 | 事業仕分け

大震災によって木々や草花がなぎ倒されても、例年のように桜がほころび、かつて庭があった場所に水仙がスッと立つ映像などを見るにつけ、自然の猛威と同時にその強靭さを感じずにはいられません。
 
遠く離れた厚木市でも災害対策本部、特命チーム、避難所総合調整チーム、節電対策会議などなどを設置し対応に追われる、日常が一変してしまった落ち着かない新年度の始まりとなりました。

 
事業仕分けもキックオッフ。23年度のスタートは神奈川県寒川町です。
寒川町の事業仕分けは2008年実施から2回目となりました。09年度、10年度は外部評価を実施されたそうですが、総合計画後期基本計画に合わせ、町長の指示で再度実施するとのことです。

 
寒川町は神奈川県のほぼ中央、藤沢、茅ヶ崎、平塚等に囲まれた湘南の一角を占める自治体で、相模国一宮である寒川神社も有名です。町の人口は47,000を超え、現在も増加傾向であり、神奈川県内では最も人口の多い町となっています。
 
山上町長は、青年会議所理事長、寒川高校PTA会長などを歴任され、町議会議長から平成19年に当選されました。議会出身ということで両者の関係は良いようです。前回の議会の一般質問も、今回の事業仕分け対象の「コミュニティバス」や「学校給食」などに関して、活発な質問が出されていました。
 
財政力指数は1.25、公債費負担比率も11.6%と全国に比較すれば健全性を保っていると言って良いでしょう。しかし、経年比較では相当に厳しく税収はピークの20%減の状況で、緊急財政対策町民説明会を実施するなど住民の理解を得るための方策を探しているようです。

 
住民の意識は高く、以前から総合計画策定等で町民のワークショップなども活発に行われているとのことです。一方で、周辺を湘南の活気のある自治体に囲まれているため、街づくりに対する要望は高く、特に、新幹線新駅構想の中心地でもあるため、期成同盟会を中心にハード整備への期待も大きいようです。新駅周辺の「ツインシティ構想」などは、一歩間違うと将来に身の丈以上の負担をもたらすような計画でもあり、住民のみなさんへの十分な説明が求められるところです。
 
この事業仕分けが行財政改革や住民の方への参画意識向上に少しでもお役に立てればと考えています。
 

今回の事業選定に当たっては、住民の意見募集により8事業が対象となりました。町民に影響を及ぼす事業が多く選ばれたことも、民度の高さの表れでしょう。

 3/13に実施した事前研修には仕分け人や判定人に選出された住民がほぼ全員出席され、私が講義をさせていただきましたが、熱心にメモを取られ質問もかなりつっこんだものでした。

 
本番の4/17(日)は2班体制で、構想日本からのコーディネーター各1人、構想日本仕分け人各2名・町民仕分け人各3人。町民判定人17人が議論を聞いて判定します。
 
仕分け人たちは、将来にわたっての課題等を職員からうまく引き出し、町民判定人に分かりやすい議論を展開させることが鍵となります。

 
前回の寒川町事業仕分けでは、「廃止」とされた事業が十分な説明がなされないまま継続しているものばかり、とある住民の方が話していました。
 結果をどこまで活かすのか、今後に注視していきたいですが、事業仕分けの成果に期待されての2度目の実施ですから、町民仕分け人・判定人のみなさまとともに前向きな議論ができるようがんばりたいと思います。

寒川町の事業仕分け、お時間がありましたら神社へのお参りもかねて、ぜひいらしてください。

http://www.town.samukawa.kanagawa.jp/about/gyokaku/jigyousiwake/jigyousiwake2.html


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