前回(5/10)は、老朽化問題が大きくのしかかる公共施設について、既存の施設目的だけではなく、ニーズが高い他の施設への転用も検討したい、と述べました。
では、実際はどのような施設に余裕があり、どのような施設のニーズが高くなっているのか、過去の事業仕分けからいくつか拾ってみました。
また、事業仕分けで、「不要」や「民間実施」、「要改善」と結論が出ても、「指摘はわかるが、実際にどのようにしたら良いかわからない」という声をよくお聞きします。
そこで、仕分けで紹介させていただいた先行事例などを挙げてみたいと思います。
はじめに、
1 どのような施設に余裕があるか?(全部空いている施設、一部に余裕スペースがある施設)ですが、地域によって事情が全く異なるのは承知の上で、お聞きした範囲、特に、合併後の自治体や人口減少が進んでいる自治体では、
保育所(公立)・・・子どもが少なくなっているから
校舎(小・中学校)・・・子どもが少なくなっているから
庁舎(支所)・議場・・・合併で、施設としては不要になり余裕スペースが増えた
保健所・保健センター・・・合併で、施設としては不要になり余裕スペースが増えた
といったところでしょうか。合併で重複所有となった施設でも、庁舎のように1つだけでよいものと、あればあっただけ住民にとって使いやすいもの(図書館とかコミセンなど)がありますが。
2 どのような施設のニーズが高くなっているのか
地域や市民の活動拠点・・・全市域的な活動(ボランティア、NPOなど)、地域活動のための拠点(コミセン、公民館)など
文化教育施設・・・図書館や新たな目的の資料館など
産業振興施設・・・起業家のための部屋、地場産業の紹介・販売など
保健福祉施設等・・・介護、新しい形態の保育所など
「ニーズの多様化」とはあまりに使い古された言葉ですが、多様化に追いついていないのも現状です。職員にお聞きすると、必要性はわかっている、だけど変えない、変えられないのでしょうか?みなさんの自治体にも、あの施設がこっちの目的の施設に変わったら良いのに、と思うものはありませんか?施設を全面的に転用しなくても、閉館後の時間帯や、週末の利用など活用策は大変多いです。仕分けの議論では、市民の方から思い切ったアイディアをお出しいただく事もしばしば。例えば、地域の集会施設の老朽化で、市は建替えしたいのだが財政的に難しいと回答したときの事。小学校は17時には人がいないのだから、夜間に地域の集会施設に活用すればよい、と。余裕教室も使えれば、昼間の利用も可能なのです。
残念ながらその自治体では、その後の改善はされていませんでした。
3 有効活用の方法は?
では、「不要」や「民間」、「要改善」とされた場合、どんな先行事例があるの?
5/10のブログでは、公共施設の活用について国内の事例をご紹介しました。
では、自治体経営の視点で公共資産をどのように活用するか、が問題ですね。
この続きは次回のブログにしたいと思います。
p.s. 週末は晴天の予報なので、うちと実家の仕事。手入れをせず伸び放題になった庭木を切ったり、草だらけの畑の手入れをしたりと忙しいのです。
早起きするためにも、ここで終わりにしたいと思います。