kurogenkokuです。
289冊目は

新自由主義の復権 日本経済はなぜ停滞しているのか
八代 尚宏 著 中公新書
これまでTPP問題について反対的立場の書を読むことが多かったのですが、本書は賛成的立場の代表とも思われるものです。
最近勢いを失いつつある「資本主義」という言葉ですが、それに関連して著者は冒頭こんな言葉で「新自由主義」を定義しています。
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小泉政権を表す際にも用いられた「新自由主義」という用語は、「政府は小さければ小さいほどよい」という趣旨でしばしば用いられ、誤解の多い表現である。しかし、本書では、市場機能を最大限活かし、人々の生活を豊かにする政府の役割と一体的な思想として「新自由主義」を捉えている。
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本書のウエイトの多くは小泉構造改革にさかれています。著者がそのブレインだったから最もでしょう。
いまになってやり玉に挙げられている小泉構造改革ですが、当時のことを思い出すと与党も野党も「どちらが構造改革を推進できるか」競って支持を集めようとしていたはずです。マスコミもそうでした。ですから小泉構造改革だけに責任をかぶせるのもいかがなものかと、ちょっとだけ思ったりもします。
そもそも時代的背景の違いによって効果をあげてきた経済政策はそれぞれ異なってきたわけですから、冷静に考えるとこれが絶対というものはないように思われます。アダム・スミス、ケインズ、ハイエク、フリードマン etc
そういった観点から、本書を一読する価値は大いにあると思っています。
ところで肝心のTPPにはあまり触れていませんでした。。。
【目次】
第1章 新自由主義の思想とは何か
第2章 資本主義の終焉?
第3章 市場主義は日本の伝統
第4章 小泉改革で格差は拡大したか
第5章 小泉改革は「行きすぎ」だったか
第6章 社会保障改革
第7章 労働市場改革
第8章 新産業の可能性
終 章 震災復興とTPP
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