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くっしーの徒然日記

無線、天文、修理、剣道、体調他について書いてます。修理や改造記事のマネに関してはあくまでも自己責任にてお願いします。

薄明の中で写してみたが(M80)

2012-04-29 | 天体観望・撮影(遠征地)
3月31日の遠征も、M58の最後の撮影コマは、薄明が始まり、多少背景が
青くなり始めていた。ボチボチ、潮時なのだが、欲張ってもう一天体
撮影してみた。

さそり座のM80であるが、既に撮影の最初のコマから背景が青く成って
いて、30秒で、20枚撮影しようとしたが15枚程度撮影して、もう
これ以上は無理と思って切り上げた。その内11枚をコンポジットしてみた。


【↑M80 さそり座の球状星団】
Vixen SuperMirror-R125S/D:130 f:720 EP:UW9mm 80倍 GPE/SkySensor2
LPS-P2使用 コリメート法 Canon PowerShot S90 F:2.0 f=6.0mm
ISO3200 S:32秒x11コマ ダーク減算無し 撮影場所:山梨県南都留郡
撮影日:2012/4/1 04:33~04:42
jpegからRegistacsでコンポジット→YIMGで回転、トリミング、
→FlatAideでかぶり補正→YIMGでガンマ補正、リサイズ

薄明の影響か、写った球状星団は、かなり赤っぽく写っていた。
トーンカーブの調整で、かなり赤みを抑えたのだが少し抑えすぎて
しまったかもしれない。たぶんもう少し赤っぽい黄金色に表現できると
良かったのだろうか、、、

M80は、7.2等級、8分角と比較的明るいが小さめの球状星団である。
その中心部は、かなり明るく、残念ながら個々の星に分解することは
出来ず、多少つぶれてしまった感じに成ってしまった。トーンカーブと
言うよりも、オリジナル画像で分離出来ていない感じである。

また薄明もだいぶ始まっているので、元々小さめの星団だが、周辺の
暗い星が薄明に埋もれて、さらに小さく写ってしまっただろうか。

又今度、暗いうちに一度撮影しておきたいものである。


【↑薄明を迎えて富士山の上に消え行くさそり座と天の川】
Canon IXY910is 2012.4.1 4:43 
ISO:800 S=64秒 F=2.8 f=4.6mm(35mm版28mm相当)

撮影の終る頃には、辺りはかなり明るくなってきた。
薄明の中で、明るい富士山と、消えいくさそり座や天の川がなんとも
アンバランスな感覚の写真となった。


と言う事で、この日の撮影は終了。まだ少し暗いので、頭上の作業灯を
点けて撤収作業をし、三鷹への帰路に着いた。

2012.4.1(4/29)

5千万光年の彼方から(M58)

2012-04-27 | 天体観望・撮影(遠征地)
さて、3月の新月期前後の週末最後の3月31日の富士山遠征だが、M49を
撮影し終わると既に時計は3時半を回っている。薄明まで残り1時間。
いつもなら、球状星団に移る所だが、この日はもう少し銀河を追いかけた。

既に西に傾きかけたおとめ座のM49から少しだけ上に上がってM58を
撮影した。

撮影の最後には薄明で少し背景が青くなってきたが、何とか20枚を
写し終えて、その内、追尾エラーの少ない13枚をコンポジットした。


【↑M58 おとめ座の棒渦巻き銀河】
Vixen SuperMirror-R125S/D:130 f:720 EP:UW9mm 80倍 GPE/SkySensor2
LPS-P2使用 コリメート法 Canon PowerShot S90 F:2.0 f=6.0mm
ISO3200 S:101秒x13コマ ダーク減算無し 撮影場所:山梨県南都留郡
撮影日:2012/4/1 03:45~04:24
jpegからRegistacsでコンポジット→YIMGで回転、トリミング、
→FlatAideでかぶり補正→YIMGでガンマ補正、リサイズ

M58は、9.8等級、5分角と、見かけ上、M49より一回り暗くて小さい。
しかし写真では、中心の棒状の腕と、そこから伸びる銀河の2本の腕が
丸く渦巻いて、さらに淡く広がって行く様が、ぎりぎりだが捉えられた。
もう少し腕がハッキリ写れば良かったのだが、だいぶ傾きかけて高度を
下げている事も多少影響しているだろうか?

M58も、M49やその他のおとめ座の銀河とほぼ同じ5500万光年ほど離れた
距離にある。余りにも大きな数字で、なんともピンと来ないのだが
その銀河の消え入りそうな腕の写りに、多少はその距離感を感じられる
と言った所だろうか?

この距離だと、渦巻銀河の腕もかなり薄くしか写ってくれないのは、
今のシステムの限界だろうか。もう少し長めの露光を掛ければ、
多少はハッキリ映し出せるだろうか、、、


【↑南に高く上ってきた天の川】Canon IXY910is 2012.4.1
3:58 ISO:800 S=64秒 F=2.8 f=4.6mm(35mm版28mm相当)

南の空には、富士山を背景にさそり座が南中し、天の川もかなり
高い位置まで上ってきた。夏の夜空もすぐそこまで迫ってきている。


【↑星座線を入れるとこんな感じ】

今年もまた、夏の華やかな星雲たちが、そろそろ写し頃を迎える。
去年の撮影は、まだ長秒露出が、初めてうまく行った頃だった。
今年はもう少し綺麗に写してやることが出来るだろうか、、、

2012.4.1(4/27)


忘れた頃に流星、、、(M49)

2012-04-25 | 天体観望・撮影(遠征地)
さて、3月31日の遠征は、月没後の短い時間での撮影だが、M83を撮影
し終わって、一旦鏡筒を上に挙げ、おとめ座の銀河を再び撮影する事と
した。この辺り一帯は、メシエナンバーの銀河も多く、まだかなりの
数の銀河を撮影していない。そんな訳で、まだ未撮影のM49を撮影して
みた。


【↑M49 おとめ座の楕円銀河】
Vixen SuperMirror-R125S/D:130 f:720 EP:UW9mm 80倍 GPE/SkySensor2
LPS-P2使用 コリメート法 Canon PowerShot S90 F:2.0 f=6.0mm
ISO3200 S:101秒x11コマ ダーク減算無し 撮影場所:山梨県南都留郡
撮影日:2012/4/1 03:02~03:32
jpegからRegistacsでコンポジット→YIMGで回転、トリミング、
→FlatAideでかぶり補正→YIMGでガンマ補正、リサイズ

M49は、8.4等級、8分角の楕円銀河である。楕円銀河としては、明るく
大き目の部類に入る。しかし渦巻銀河と違って、その銀河の腕が
確認できないので、多少見ていて面白みに欠ける感じではある。
地球からの距離が5,500万光年とアンドロメダの20倍も遠いので
致し方のない所なのだろうか。


【↑M49と周辺銀河】
ただ、この辺りは銀河の密集地帯なので、判別できるだけでも
4個ほど写っている。写野内にあと2つほど有るらしいが、どれが
そうか、特定できない、、、、orz

所で、いつも撮影の時は、散在流星でも写らないかと、1~2台
カメラを固定撮影で、連続撮影させているのだが、この日は、
久々に、流星が写った。


【↑かに座を横切る流星】2012.4.1 01:57
 IXY910is ISO800 S=64秒 F2.8

等倍で切り出すと↓こんな感じ。


カメラを設置して撮影開始した直後で、肉眼でも流れたのを見て
慌ててモニターを確認した。設置直後の一枚目のせいか、少し三脚が
揺れて星が踊っているが、、、、

しかし、だいぶ前に火球を捕まえてから、かなり久々の流星だろうか。
何故か最近は、余り捕まらないな、、、

2012.4.1(4/25)

巻き具合が見えるのは楽しい(M83)

2012-04-23 | 天体観望・撮影(遠征地)
9日月の沈む夜半頃から撮影を開始した3月31日の撮影であるが
待ちきれずに月没前のM68の撮影から開始したが、撮り終える頃には
月も何とか水平線の下になった。本当は月没後1時間位は多少影響が
残るのだが、夜明けまでの時間は長くないので早々に次の撮影に入る。

次のターゲットは、やはり南天の低空にある、うみへび座のM83を狙う。
M83は比較的大き目の銀河なので、ダーク減算を入れるかどうか迷ったが
とりあえずセンターから少しだけずらせて熱かぶりの少ない所を使って
20枚ほど減算無しで撮影した。


【↑M83 うみへび座の棒渦巻銀河】
Vixen SuperMirror-R125S/D:130 f:720 EP:UW9mm 80倍 GPE/SkySensor2
LPS-P2使用 コリメート法 Canon PowerShot S90 F:2.0 f=6.0mm
ISO3200 S:101秒x16コマ ダーク減算無し 撮影場所:山梨県南都留郡
撮影日:2012/4/1 01:59~02:45
jpegからRegistacsでコンポジット→YIMGで回転、トリミング、
→FlatAideでかぶり補正→YIMGでガンマ補正、リサイズ

M83は、7.6等級、11分角と比較的明るめの棒渦巻き銀河である。
中心部の棒構造の先端から不規則に伸びた2本の腕がなかなか面白い。
腕の後半は、かなり淡い感じに広がっている所もそこそこ捉えられた。

やっぱり、こういう渦巻き構造の写る銀河は、写しながら、
『ほうほう!』なんて渦巻き具合を確認できて中々楽しい物だ。


【↑3:18の気温は-10℃ほど】
さて、夜半過ぎから開始した撮影も3時を回り気温もだいぶ下がってきた。
夜明けまではもうひとふん張りだ。

2012.4.1(4/23)

待ちきれない月没(M68)

2012-04-21 | 天体観望・撮影(遠征地)
3月の新月期は、完全な晴れ空とはいかないが、それでも、飛び石
連休もあり、前後週も合わせて4回も遠征出来たのに、4月の新月期の
週末は、先週に引き続き今週も近場は天気が悪くてもう一つである。

さてその3月の新月期の最後、3月31日の週末は、星空指数は、
まずまずで、夜半には晴れそうな感じだった。
ただし月が9日月なので、月没は1:30頃になる。

あまり時間は取れないが、それでも3時間程度は撮影できそうである。

と言う事で、月明かりの中を、いつもの富士山へ遠征に出かけた。


【↑月明かりに照らされた富士山とからす座~うみへび座周辺】
月没が遅いので、余り早く出かけても意味が無い。のんびり準備をして、
7時過ぎに三鷹を出発。現地には9時前に到着した。いつもの駐車場は
誰もいなく、月明かりのみが辺りを照らし出していた。



前回、南の低空(といってもアンタレス近辺のM4だが)を撮影した時に
かなり南側の潅木が気になった。今回は、似たような比較的低仰角の天体も
ターゲットに考えていたので、いつもの砂利側ではなく、北側の舗装の
部分に車を止めて機材を準備した。

最初のターゲットは、南の比較的低空のM68球状星団を選んだ。
多少月明かりが残っていても、球状星団なら写るだろうとの目論見からだ。

1時半の月没を待ちきれず、月が山で見えなくなった1時頃から撮影を
開始した。32秒露出で40枚ほど撮影したが、やはり月明かりの影響が
有るのか、写りが今ひとつで、追尾エラーの少ない24枚を選んだが、
最終的にレジスタックスではねられて、18枚のみのスタックとなった。


【↑M68 うみへび座の球状星団】
Vixen SuperMirror-R125S/D:130 f:720 EP:UW9mm 80倍 GPE/SkySensor2
LPS-P2使用 コリメート法 Canon PowerShot S90 F:2.0 f=6.0mm
ISO3200 S:32秒x18コマ ダーク減算無し 撮影場所:山梨県南都留郡
撮影日:2012/4/1 01:07~01:39
jpegからRegistacsでコンポジット→YIMGで回転、トリミング、
→FlatAideでかぶり補正→YIMGでガンマ補正、リサイズ

M68は、8.2等級、12分角と球状星団の中ではかなり暗い星団で、M3やM4
等に比べて2等級以上も暗い。そんな訳で、32秒露出で写した写真は
周辺の暗い星が余り写っていなくて、ちょっと小さめの写りと成った。

月明かりの影響が多少あったとはいえ、元の暗さが今回の写りの原因だと
思われる。良く見ると、周辺にも暗い星がいくらかは写っているのが判る。
もう少し露出時間を長めにすれば、この辺りの暗い星も、多少明るく
写って、だいぶ違った写真になったかも知れない。

2012.4.1(4/21)