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くっしーの徒然日記

無線、天文、修理、剣道、体調他について書いてます。修理や改造記事のマネに関してはあくまでも自己責任にてお願いします。

ぐるぐる腕を写したい(NGC2336)

2013-03-31 | 天体観望・撮影(遠征地)
さて、3月9日の鳴沢村遠征は、コーン星雲を撮影した後、鏡筒を7cmから13cmに載せ替えて、北天の銀河を狙ってみた。

今まで、未撮影の中から、なるべく構造が判る銀河をと思ってターゲットをNGC2336にしてみた。


【↑NGC2336 きりん座の渦巻き銀河】
Vixen SM-R125S D:130 f:720 UW9mm 80倍 35mm版換算2240mm相当
SP赤道儀+AL90+SkySenser2 PowerShotS90+CHDK ISO:3200 F:2.0 f=6mm
コリメート法 合成F=3.7 S:80秒x21 Noise減算:ON
撮影場所:山梨県鳴沢村 撮影日:2013/3/9 22:10-23:14
Registaxでコンポジット→FlatAideで除算補正→GIMPでトーンカーブ
・43%にトリミング(35mm版換算5243mm相当)・サイズ調整

NGC2336は、明るさは10.5等級で大きさは約7分角程である。しかし北極星の比較的近くにありそれ程高度が高くない。お陰であまり露出時間を長くするとちょっとかぶりの影響が大きかったので80秒露出で撮影した。

本当なら、もう少し銀河の腕が何本もくるくる巻いている画像1画像2、を期待したのだが、残念ながら、その腕のうち、何本かは腕状に分離せずに埋もれてしまっただろうか。

それでも、渦巻き銀河として、形はしっかり捕らえることは出来たと思う。

近くにIC467と言う銀河もあるのだが、残念ながらギリギリ画角から半分はみ出ていた(汗)

もう少し露出時間を延ばしていれば、腕の様子はしっかり写った気もするが、一年中沈まない銀河なので、又露出をのばして撮影するチャンスもあるだろう。

2013.3.9(3/31)

一枚撮り忘れた(NGC2264)

2013-03-29 | 天体観望・撮影(遠征地)
さて、自宅での撮影も一段落、次は3月9日鳴沢村での撮影の結果である。

この日は、夜半には雲が広がるGPV予報だったので、日没から12時頃までの撮影の予定だ。

日が沈んで、極軸も合わせた後は、まだ少し明るいが7時過ぎから撮影を始めた。この日の最初のターゲットは、NGC2264コーン星雲とクリスマス星団である。


【↑NGC2264コーン星雲とクリスマス星団 いっかくじゅう座】
Celestron D:70 f:400 PL20mm 20倍 SP赤道儀+AL90+SkySenser2
コリメート法 LPS-P2使用 PowerShotS90;CHDK F:2.0 f=6mm Iso3200
S:128秒x16コマ Noise減算:ON 35mm版換算で560mm相当
撮影場所:山梨県鳴沢村 撮影日:2013/3/9 19:26-21:07
Registaxでコンポジット→FlatAideでかぶり補正→GIMP2で反転
928mm相当にトリミング(60%)、トーンカーブ・サイズ調整

中央少し上に明るく光っている星団がクリスマス星団で、コーン星雲は、中央から下に半径の半分ぐらい下がった所の少しだけ左にある明るい星から左下に伸びている暗黒星雲の切れ込みのことである。

この領域は暗黒星雲の中も少し赤くなっているので、思ったよりコーン星雲が浮き上がらなかった感じである。

この領域は、ほとんど画面一杯に赤い星雲が広がるので、Flataideを使うときに、ご近所フラットが必須なのだが、実は、時間が限られているという事が頭にあって、思わずご近所フラットを撮り忘れてしまった。仕方がないので元画像でFLAT補正を行っている為、あまり濃淡がはっきりしなかった原因の一つになっていると思われる。

コーン星雲は昨年の冬にも一度撮っているが、その時もあまりはっきりしない画像になっている。なかなか淡い星雲なので、星雲部分がしっかり写らないとコリメートの解像度では、なんだかぼやっとした感じの写りになってしまうのだろうか、、、、

2013.3.9(3/29)

残りわずかの時間で(M13)

2013-03-27 | 光害地:三鷹からの天体撮影
さて話は2月23日未明の三鷹の自宅での撮影に戻る。この日はM101をかろうじて写し終えた所で時計の針は5時になった。

もうすぐ薄明が始まるが、少しだけ時間がありそうなので、比較的短時間で撮れる対象で、なおかつ、三鷹でまともに撮影できていない対象をと思って、M13を撮影することにした。

M13は、以前に三鷹で撮ったのは、コリメートを初め出した頃だったので、当時の腕なりの画像しか撮れていなかったので、今回再撮影だ。


【↑M13 ヘラクレス座の球状星団】
Vixen SM-R125S D:130 f:720 UW9mm 80倍 35mm版換算2240mm相当
SP赤道儀+AL90+SkySenser2 IXY30S+CHDK ISO:3200 F:2.0 f=4.9mm
LPS-P2使用 コリメート法 合成F=3.0 S:64秒x7 32秒x3 Noise減算:OFF
撮影場所:東京都三鷹市 撮影日:2013/2/23 05:15-05:32
Registaxでコンポジット→FlatAideで除算補正→GIMPでトーンカーブ
・44%にトリミング(35mm版換算5107mm相当)・サイズ調整

さすが球状星団の王様だけあって、三鷹で撮影してもかなり迫力十分である。多少フラット補正が効き過ぎて不自然な所もあるが、大きく明るい球状星団は、光害指数240の光害地からの撮影でもそれなりに周辺の星々まで写って、王様らしい姿を見せてくれている。

2年前のコリメートを始めた頃に三鷹で手動追尾で撮影したM13と比べると雲泥の差で、当時とは、モータドライブの導入、感度と露光時間の差に加えて、どの組み合わせで良く撮れるかなどのノウハウがだいぶできてきた事と、フラット処理などを含む画像処理の差だろうか。

ちなみに、撮影の途中で夜空は明るくなってしまい、コンポジット枚数は少し少なめとなってしまった。

2013.2.23(3/27)

帰ってきたGPE

2013-03-25 | 望遠鏡・撮影機材(改造・修理)
前回の再OH時に、赤経軸がかじってしまって、結局修理とOHに3月4日に発送したGPE赤道儀であるが、3月23日に修理完了で返送されてきた。


【↑たぶんGP2用?の製品の箱に入って帰ってきたGPE赤道儀】
結局、かじっていた赤経軸部分は、極軸、極軸体とも交換になってしまった。当初CSにGPEの通常OHの概算価格を聞いた時に、1.3万位という回答を貰っていたが、今回の修理金額は16,453円であった。



交換補充パーツで部品販売の価格設定が有るのは、高度目盛り(420円)、架頭カバー(682円、高度目盛りの反対側の『GP』って書いてるカバー)極軸キャップ(315円)で、それを除くと、1.5万ほどなので、当初の概算価格からするとわずか2千円UPで大物の極軸と極軸体の部品代と言うことになり、かなりリーズナブルな気がする。さすが庶民の味方?ビクセンである。

【↑これが極軸体と極軸(前回OH時の写真)】

もっとも概算価格が多少のマージンを持った価格だったのかも知れないが、、、

で、気になる極軸の廻り具合とバックラッシュの具合であるが、極軸の廻り具合は以前に比べ、ずいぶん廻りやすくなったような気がする。前回OH前に回したときより明らかに、クランプフリー時の極軸の動きが良くなってるようだ。


【↑バランス点と思われる所から3cmほど重りをずらせると勝手に回る】

でももう少し軽く廻って、バランス点から1cm位ずれたらそちらに勝手に回ってしまう位になるといいのにな、、、

後気がついたのだが、SPに比べてだいぶ重りの位置が中になる。これは、SPの本来の取り付け位置に、1cm厚のアルミ板を噛ませて、アリミゾ金具を取り付けているので、望遠鏡の取り付け位置が、SPはGPに比べて、極軸から2cm位遠くなってる事が効いているようだ。


SPは南天の南中過ぎの対象を狙う時、カメラがバランス重りの正反対の位置に行ってしまって、バランスが取りきれなかったので、もう少しアリミゾのマウント位置を下げる手を考えた方が良いかも、、、

さて、極軸のなめらかさは改善されたが、バックラッシュはどうだろうと手動つまみを付けて、手で軽く動かして、テンションが出ない領域を見てみるが、なんか結構大きい様な気がする。う~ん、こんな物なの?SPを回した時はほとんど極わずかしかバックラッシュが無かった様なんだが、、、、試しに、印を付けて、三脚で固定したカメラで、バックラッシュの量を撮影してみた。

【↑手動ノブをテンションの出ない範囲の、両端まで動かした図】

この写真で見ると、ノブのローレットの山で言って1.5山位の動きだろうか。鏡筒を回して、測定位置を変えると、だいたい少なくて1山、多くて2山の範囲内位で動く。ノブのローレットの山を数えると84山有ったので、360÷84≒4.3°/1山なので、バックラッシュの量は4~8°位有る事になる。バックラッシュの中で赤経が遊んだとしたら、恒星の移動時間にして6~13秒の移動量がバックラッシュで動く事になる。結構大きい様な気がするが、、、、

GPだと眼視メインの安い赤道儀なのであまりシビアに詰めてないんだろうか、、、、とりあえず、せっかくメーカOHしたのだから、しばらく様子を見て駄目なら又自分でバックラッシュを詰める様だろうか、、、、ガッカリ!


↑気を取り直して、とりあえずSPに付いてるモーターと極望をGPEに付け替えて、鏡筒を乗せて、ちゃんと廻るかの試験をして終了。

バックラッシュは、オートガイドじゃないから、東側を少し重くして常にテンションを掛けていれば、回転に対して遊び難いはずなので、バランスが分かり易くなった事で、東側に軽くテンションを掛けて、上手い具合に撮影できると良いのだが、、、

2013.3.23(3/25)

三鷹でやっと捕らえた?(M101)

2013-03-23 | 光害地:三鷹からの天体撮影
さて、2月22日、久しぶりの自宅庭からの撮影は、月の沈む時間を狙って、夜中に起き出してきて撮影を始めたが、月も沈む頃には残り時間は、わずか1時間ちょっとしか残っていない。

今回は、今まで三鷹で一度も捕らえたことがなかった、M101回転花火銀河を何とか撮ろうというのが大きな目的だった。遠征するには月が大きすぎたのと、明け方に月が沈む頃M101も高度が上がると言うこともあり、月のあるうちにM51を試し撮りした後、残り少ない時間でM101を撮影してみた。

と言うことで、頑張って撮影してみたM101の、撮って出しJPEG1枚画の写りとヒストグラムはこんな感じ↓

【↑撮って出しJPEG1枚画、未処理のM101画像とヒストグラム】

前回や、前々回の撮影結果では、画面に銀河のかけらも見えなかったが、今回は、中心部だけ、なにやらかすかに白くなっているのが判る。

月の有るうちに撮ったM51に比べて、ヒストグラムは同じぐらい飽和近くまでのびていて、画面に写っている銀河の中心部分は、M51よりかなり薄い。

M51までは行かないが、今までの撮影結果よりは少しは期待できるかもである。と言うことで期待を持って頑張って処理してみた。

【↑M101回転花火銀河 おおぐま座の渦巻き銀河】
Vixen SM-R125S D:130 f:720 UW9mm 80倍 35mm版換算2240mm相当
SP赤道儀+AL90+SkySenser2 IXY30S+CHDK ISO:3200 F:2.0 f=4.9mm
LPS-P2使用 コリメート法 合成F=3.0 S:64秒x14 Noise減算:OFF
撮影場所:東京都三鷹市 撮影日:2013/2/23 04:31-05:00
Registaxでコンポジット→FlatAideで除算補正→GIMPでトーンカーブ
・60%にトリミング(35mm版換算3714mm相当)・サイズ調整

う~ん、かなり厳しくて、M101の全景がしっかり写り込んでいない感じだが、かろうじて、渦巻き銀河としての腕が一部分、写った感じだろうか。ただし強烈な光害かぶりの補正と強調処理のせいも有って、淡い部分と背景との区別がはっきり付かない所も所々見られて、少しいびつな形のM101に見えるというか、M101っぽく写ってないな~、、、、

確かにM101の形としてはあんまりちゃんと写っていないのだが、しかし、今まで三鷹では全く捕らえられてなかったので、三鷹での初M101である。画像の出来は、山での画像とは比べるまでもなく、三鷹のM51よりも更に写りの悪い状態ではある物の、初めてM101が三鷹で写って、ちょっと嬉しい。

なにせ、山で撮っても淡くて中々コリメートでは手強い感じの対象なので、光害の三鷹でなんとなくそれっぽく撮れたので、早起きして撮った甲斐があったという物だ。

M101の淡い部分をもう少し写し込めて、うまくあぶり出せるようになれば、昨年上手く行かなかった、M81の渦巻く腕や、M31の周辺のディスク部分を三鷹で捕らえることもちょっと期待が持てるかもだ。

2013.2.23(3/23)