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くっしーの徒然日記

無線、天文、修理、剣道、体調他について書いてます。修理や改造記事のマネに関してはあくまでも自己責任にてお願いします。

ペルセウス流星群の夜に(M15)

2013-08-31 | 天体観望・撮影(遠征地)
さて8月13日未明のペルセウス流星群の成果は、以前の記事で報告したが


【↑ 2013.8.13 04:09撮影の、ペルセウス群の流星】

この日は、流星群撮影用の機材を一通りセットアップした後で、いつものコリメート撮影の機材もセットアップして、撮影を行った。
この日も前日に引き続いて、透明度の低い夜空だった。ただ、夜はいくらか風もあり、前日よりは過ごしやすい天気だった。まあ、風の方は、人間にとっては涼しくて良いのだが、撮影画像にとっては、鏡筒が揺すられるので微妙な所では有るが、、、

透明度が低くても、球状星団なら比較的写り易いであろうと考えて、まずは天頂近くのM15を撮影してみた。

M15は、これまでの撮影では、光害の酷い自宅の三鷹からしか撮影した事が無く、暗い遠征地では未撮影であった。四国の実家の庭からなので、標高1100~2000m位のいつもの遠征地での暗い空とまでは行かなくても、そこそこの写真に成るかと期待しての撮影である。


【↑M15 ペガスス座の球状星団】

SM-R125S/D:130 f:720 UW9mm 80倍 GPE赤道儀+AL90+SkySenser2
コリメート法 PowerShot S90 ISO:3200 F:2.0 f=6mm 合成F:3.7
S:5秒20コマx15%+15秒18コマx15%+32秒17コマx35%+64秒5コマx35%
Noise減算:ON 35mm版換算で2240mm相当 撮影場所:香川県善通寺市
撮影日:2013/8/12 23:40-24:46
Registaxで露出秒ごとにコンポジット→YIMGで各露出をコンポジット
→FlatAideでかぶり補正→GIMP2で回転、3862mm相当にトリミング
(58%)、トーンカーブ・サイズ調整

M15は、6.4等級の明るさと、12分角の大きさで、球状星団としては、平均的な明るさと大きさと言えるが、前回、32秒の露出で中心部が飽和していたので、今回は5秒16秒32秒64秒の露出条件での画像を、重ね合わせて多段階露出としたが、外の暗い部分の写りを重視して重ね合わせている事もあって、中心部は飽和こそしていないが、中心の細かい様子までは描写出来なかった。

上記の様に暗い部分を重視してコンポジットしたので、前回の写真に比べて、一回り星団が大きく見える様な写りとなった。

がしかし、前回の三鷹からの撮影画像は、ピントと追尾がばっちり決まっていて、かなり星が小さな点像で写っているし、周辺画像の収差も少ないが、今回は少しピントが甘かったのと、極軸が多少ずれていた様で、星像が前回画像より少し大きいし、周辺の星像もコンポジット時の収差で伸びてしまった。もっともコンポジット枚数が今回は多い事も影響しているとは思うが、、、、

次回は、暗い空で、ビシッとピントと極軸を決めて撮りたい物である、、、、

2013.8.12-13(8/31)

暗いのは辛い、、(M56)

2013-08-28 | 天体観望・撮影(遠征地)
さて、8月11日夜の実家の庭での撮影も、だいぶ夜が更けてきた。

以前の記事に書いた通り、この日は水蒸気のせいか大陸の微粒子のせいか判らないが、透明度の低い空に成っている。しかも実家の庭は、最近は近くに街灯が増えたせいもあり、かなり明るく照らされ、残念ながら仰角の低い、いて座方向は、天の川がほとんど写らない(泣)


【↑実家の庭からの夜空は、光害で低仰角はちょっと厳しい】
それでも、三鷹の明るい空よりはかなりましだろうと気を取り直して、撮影を続けた。

この日、M27の比較撮影の後に撮ったのは、M56球状星団である。M27から比較的近くにある事と、球状星団なら、多少は透明度が悪くても何とかなるかと思っての事からだった。


【↑M56 こと座の球状星団】

SM-R125S/D:130 f:720 UW9mm 80倍 GPE赤道儀+AL90+SS2
コリメート法 PowerShot S90 ISO:3200 F:2.0 f=6mm S:80秒x8コマ
Noise減算:ON 35mm版換算で2240mm相当 合成F:3.7
撮影場所:香川県善通寺市 撮影日:2013/8/12 02:08-03:10
Registaxでコンポジット→FlatAideでかぶり補正→GIMP2で回転
5040mm相当にトリミング(44%)、トーンカーブ・サイズ調整

M56は、見かけの大きさが7分角、明るさが8.3等級と、M71同様、球状星団の中では、かなり小さくて暗い部類に入る物である。

おかげで、この透明度の低い空では、ISO3200、F3.7、80秒の露出でもあまり明るく写らなくて、大きさが小さい事も相まって、ちょっと球状星団としては寂しい感じの写りとなってしまった。

それでも、前回M56を撮影したのは2年前の富士山・御殿場口5合目で月が昇ってから撮った物だったので、それに比べると、ピントも追尾も格段に良くなっはいる。但し、空の条件は2年前の撮影時の方が良かった事も有り、トータルでは多少改善している位の感じである。

ただ、この球状星団は、たとえ空の条件が良くても、星団自体の見かけの大きさが小さくて、暗いので、そう見栄えのする写真にはならないかもしれない。

もう少し明るく長焦点のシステムなら多少は迫力が出るかもしれないが、とりあえず今の私のシステムでは、大きな改善は見込めそうにないかも、、、、

2013.8.12(8/28)


透明度の低い空での写り(M27)

2013-08-24 | 天体観望・撮影(遠征地)
夏休みも終わって1週間が経ち、まだまだ暑さは残るが、天候が悪い事もあり、関東では、少しだけ気温も落ち着いてきた感じだろうか。

さて、話は猛暑真っ最中の夏休みの実家の庭での撮影に戻る。

この日は前述の通り、水蒸気の影響か透明度がかなり低い感じだ。この透明度だとどの程度写りが違うのか?ちょっと比較撮影をしてみたくなった。

という事で、先日原村の星祭りの日に撮影したM27を比較のために撮影してみた。


【↑スタック・縮小しただけの未処理画像を比較】
自宅の庭なので、多少光害も影響しているとはいえ、写りの違いは歴然である。

一応、三鷹で撮影したよりはかなりマシではあるが、それにしても厳しい物がある。

何とか頑張って画像処理をしてみたのがこちら↓

【↑M27 亜鈴星雲 こぎつね座の惑星状星雲】

SM-R125S/D:130 f:720 UW9mm+LPS-P2 80倍 GPE赤道儀+AL90+SS2
コリメート法 PowerShotS90 ISO:3200 F:2.0 f=6mm S:80秒 11コマ
Noise減算:ON 35mm版換算で2240mm相当 
撮影場所:香川県善通寺市 撮影日:2013/8/12 00:57-01:53
Registaxでコンポジット→FlatAideでかぶり補正→GIMP2で回転
3830mm相当にトリミング(58%)、トーンカーブ・サイズ調整

これだけ違うと、いくら持ち上げても、コントラストの点でかなり劣るのと、一番の違いは緑っぽい色の淡い部分の写りが一番大きく違う感じである。

また、天体の写りが全体に薄いので、トーンカーブで無理して持ち上げている為、背景が黒くならないし、ノイズっぽくなってしまっている。

ここまで違うと、夏はやっぱり、高い所へ遠征して、高度を稼ぐのが得策であろう。

まあ、暑くて遠征に出る元気が無い所で、なんとか撮影をしたのでこの辺はしょうがないと言えば、しょうがないのだが、、、

2013.8.12(8/24)

いるか座の新星

2013-08-20 | 天体観望・撮影(遠征地)
8月14日23時に、いるか座の新星が見つかったという話沼尻さんのmixiの17日の日記で知った。

16日は撮影に行ったが、そのことを知らず新星の撮影を行わなかった。17日は既に帰京に備えて、機材は三鷹へ発送した後だった。

これは残念と思っていたが、よく見ると16日の夏の大三角を撮影した、一つ前の記事の一枚目の写真に写っている事が判った。そんな訳で、その時の写真から、いるか座、新星、や座の写っている写真を切り出してみた。


【↑左上:いるか座、右中央少し上:新星、右下:や座】
PowerShot S95 S:15秒 f:2.0 Iso1600 35mm換算28mm相当から25%を
トリミング 撮影日時:2013.8.17 01:40 撮影場所:香川県善通寺市 

このままでは、良く判らないと思うので、確認の為に、11日の写真と比較してみた。


【↑11日と17日未明の写真の比較と新星の明るさ】

11日の写真には写っていない新星が17日未明の写真にはしっかり写っている。

明るさを見ると、真ん中の4.9等の星より明るく見える。いるか座のすぐ右の4.6等級の星と、ほぼ同じか、いくらか暗いか?程度なので、おおよそ4.7等級位と判断される。発見当時は、6.8等級だったので、かなり増光した様である。4等台となると双眼鏡でも簡単に見つけられるだろう。

という訳で、前記事の一枚目の写真(800x600サイズ)上では、これが新星という事になる↓


沼尻さんの新星の記事を見た時はしまった!と思ったが、何とか写っていて良かった。

しかし、夏の大三角内なら、みんな沢山とっていそうだな。また現在は減光している様なので、まだの方はお早めに!

2013.8.17(8/20)


プチ遠征 車で20分

2013-08-18 | 天体観望・撮影(遠征地)
四国の実家に帰ってお盆を過ごしているが、実家の庭でのペルセ観測の後、鏡筒ごと赤道儀を持って片づけたら、意外に重く、また少し腰の痛みが強くなってきたので、2日ほど夜空が見えても、おとなしくしていたのだが、だいぶ良くなってきた。

そんな訳で8月16日の夜に、多少透明度は低そうな夜空なのだが、近所の山のキャンプ場までプチ遠征をしてきた。


【↑夏の大三角とかすかな天の川】
実家からは、麓まで10分、山道10分。標高600mの山の中腹、標高400m地点のお手軽遠征地である。

キャンプ場に着いてみると、トイレの灯りが結構明るく点いている。調べてみたが中の灯りは切れるが、外の灯りは切れないようであった。撮影場所になる観望台の上は多少トイレからはなれているので、それ程撮影には影響しないが、眼視にはちょっと厳しい感じ。

この日も相変わらず透明度の低い空で、月が多少霞んで見えているような感じで、少し月の周囲にぼうっとした輪が見える。こんな空で写るかなとと思いつつも機材をセットした。

機材をセットしていて、忘れ物を発見!なんとカメラの電源カプラーを忘れた!

電池はとりあえず、S90/S95/30Sと3台持ってきていたので、一応3個はあるが、DC電源じゃないと中途半端な所で終わってしまうから辛いよな。しょうがないので電池で何とかがんばって撮影してみる事とした。

ここは町からあまり離れていないし、標高も低いので、北方向の眼下の灯りも結構気になる。眼視でかろうじて天の川が確認出来る程度である。もう少し高度が有れば透明度が上がりそうなんだが、なんと言ってもお手軽遠征地なので、あまり多くは望まない事とする。


【↑北~北西に掛けての眼下の灯り】

この日は、透明度が高くないので、比較的明るくてメジャーな赤い天体を月が沈む頃を見計らって撮影を開始してみた。

いざ撮影を始めて見ると、星が思いっきり流れている。????なんで?

赤道儀はちゃんと動いているような感じで、特に問題がなさそうに見える。

極軸がすれているのか?

と思って北極星を確認するが、北の空は光害と低空の透明度の低さが相まって、どれが北極星かよくわからない。

さんざん星図ソフトと眺め比べてやっとあれがそうだろうと確認でき、極軸を見ると、かなり方向が違う。どうやら北極星が判りづらくて、ほかの星に極軸を合わせてしまっていたらしい。

と言う事でもう一度極軸を合わせ直して、やっと撮影開始。

ソンな訳で、12時頃の遅い月没をすぎてから極軸再調整、撮影開始なので、かなり時間が遅くなってしまった。

撮影している内に、だんだん光害が減ったのか、透明度が上がったのか、天頂方向は多少はよく見えるようになってきた。

そうこうしながら、この日は2天体ほど撮影して、そろそろ薄明を迎える頃には、東の山の陰からオリオンが上ってきた。


【↑山影から登るオリオンとぎょしゃ座】

まだ夏真っ盛りなのに、明け方にはしっかり冬の星座になるんだなぁ。

などと思いつつ撮影を続けていると、案の定、撮影の途中で電池切れ。もう数枚、そのカットが撮りたかったのだが、すでに時計は4時を回っているので、これから電池交換、光軸合わせとやっていると夜が明けるのは明白なので、この日は、これで撮影終了。

とりあえずお手軽遠征なので、それ程素晴らしい夜空とは行かないが、庭で撮るよりは多少は条件が、ましかなって感じのプチ遠征でした。

撮影画像は、またそのうちノンビリ画像処理してUPの予定、、、、、

2013.8.16-17(8/18)