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くっしーの徒然日記

無線、天文、修理、剣道、体調他について書いてます。修理や改造記事のマネに関してはあくまでも自己責任にてお願いします。

月が沈む前に(NGC7293)

2013-10-30 | 天体観望・撮影(遠征地)
さて話は、10月13日の須走口五合目の話へ進む。この日は、宴会先のホテルから直接富士山に来た関係で、明るいうちから設置を始め、薄明が終わる頃には概ね準備が出来てしまっていた。

しかし空には月齢8.5の半月より大きな月があり、月没は12時過ぎであった。月が沈むまで暇なので、月が富士山に隠れてから、適当に晴れ間を見計らって、いつものコリメートで少し撮影を始めて見た。

月明かりの中、赤い星雲の方が良く写るかと、LPS-P2フィルターをつけて、NGC7293を撮影してみたが、さすがに半月より大きな月はかなりの明るさで、露出もIso3200で40秒程しか掛けられなず、バックモニタにはごらんの通り真っ青の画面に、かすかに何か写っているかな?と言う感じだった。


【↑月明かりに埋もれている撮って出しのJPG一枚画のNGC7293】
月が沈むまでにだいぶ時間があったので、35枚ほど撮影した所で、NGC7293が山の陰に入ったので撮影終了。

と言う事で、月明かりに埋もれている星雲を、スタックして、むりやり画像処理をしてみた。


【↑NGC7293 らせん星雲 みずがめ座の惑星状星雲】

Vixen SM-R125S/D:130 f:720 UW9mm 80倍 LPS-P2使用
GPE赤道儀+AL90+SkySenser2 コリメート法 PowerShotS90+CHDK
ISO:3200 F:2.0 f=6mm 合成F=3.7 S:40秒x30枚 Noise減算:ON
撮影場所:静岡県小山町 撮影日:2013/10/13 23:06-23:54
Registaxでコンポジット、Flataideでかぶり補正、GIMPで
トリミング(44%)・トーンカーブ・回転・サイズ調整

ちょっと月明かりのかぶりとLPS-P2フィルターのせいで青くなった背景が完全には補正しきれなくて多少背景が紫っぽくなったが、その特徴的な、赤い目玉の様ならせん星雲がなんとか写っていた感じである。

らせん星雲は、見かけの大きさが全天でもっとも大きい惑星状星雲である。地球からの距離は、約700光年で、太陽系に最も近い惑星状星雲の1つである。

さすがに、周りの淡い部分はほとんど写っていないが、あれだけ明るい月明かりの中で、その外形の赤い部分と、かすかにだが、中央の青い色も出ている様で、まあ良しとするかなと言った感じであろうか。

もう少し月が小さければ、もうちょっと写っただろうか?

いずれにしろ、月のない暗い夜空で、たっぷり露出を掛けてもう一度挑戦する様だな。

2013.10.13(10/30)

相性が悪い?

2013-10-27 | 天体観望・撮影(遠征地)
10月26日の土曜日は台風が少しそれて通過して、午前中は雨だが、夕方から晴れてくる予報。そんな訳で、どこが一番晴れそうかとGPVとにらめっこして、前回、撃沈した茨城の花立自然公園に遠征に出てみた。

北に向かうに従って、晴れてきたのだが、常磐道をおりて内陸へ入っていくと、一部ガスがでている所がある。大丈夫かなと思いつつ、公園に着いたのは5時半頃だった。

着いてみると、手前のガスの影響もなく晴れていて、良かった!と思い機材のセッティングを始めたが、だんだんにこちらもガスが出てきた。


星は何となく見える物の、低空に薄い霧の層がある感じである。しばらく待ってみるが、ガスは少し晴れたり、また濃くなったりを繰り返し、完全には晴れてくれない。

取り敢えず、少しでもガスの薄い時に写らないかと、取り敢えず撮影を始めた物の、かなりガスの影響が出て、白っぽい画像ばかり(泣)

ちなみに、広角の星空画像が、SOFTフィルターを使った様になるかと試しにとって見るが、意外に普通に写る感じ。但し全体に白っぽい感じではあるが、、、、



フォギーフィルターなんてあるけど、ほんとに霧の中で写した画像が、SOFTフィルターを使った時の画像の様になる訳じゃないんだ、、、つまんないな。

いつまでたってもガスは完全には晴れずに、相変わらず濃くなったり薄くなったりを繰り返しているうちに、東の空からはオリオン座が登ってきた。


↑相変わらずガスの中である。

この日は、月の出が23時半頃なので、オリオンを追いかける様に、月も昇ってきて、この日は諦めて、早々に撤収した。



この花立自然公園は、2回来て2回とも、まともに晴れてくれない夜ばかり。どうも相性が悪いのかな、、、、、

2013.10.26-27(10/27)

天の川下り

2013-10-25 | 天体観望・撮影(遠征地)
9月27日の星野撮影の方は、沈みゆく夏の銀河を撮影した後、天の川銀河を少し東に下って?見る事にした。

はくちょう座から天の川を東に下ると、ケフェウス座、カシオペア座、アンドロメダ座、そしてペルセウス座と写り込んでくる。


【↑カシオペア座からペルセウス座にかけての天の川銀河】
PowerShotS95 Iso400 F2.0 S=203秒x5コマ 35mm換算28mm相当
2013.9.27 23:11-23:39 MK-800の赤道儀に乗せて撮影
Yimgでコンポジット、FlatAideでフラット補正、
GIMPでトーン調整・リサイズ

この辺りは秋の夜空として、ギリシャ神話で有名な物語の登場人物が星座になっている。

確か神話では、古代エチオピアのケフェウス王とカシオペア王妃の間のアンドロメダ姫。王妃がアンドロメダを海の妖精より美しいと自慢したので、海の神ポセイドンの怒りを買い、化けクジラにエチオピアをおそわせた。神々のお告げで、この怒りを静めるには、生け贄にアンドロメダ姫を差し出すしか無いとの事で、生け贄として岩に貼り付けられたアンドロメダ姫が化けクジラに襲われる寸前に、勇者ペルセウスが化けクジラをやっつけ救ったと言う様なお話。

少し切れてしまっているが、この辺りの主要人物が、こんな感じで写り込んでいる。↓


また、この辺りは、アンドロメダ銀河を始め、いくつか有名な散開星団や、散光星雲も沢山写り込んでいる。

本当は、横構図で天の川を長く入れたかったが、自由雲台が無くて、赤緯の調整のみなのでこの構図になってしまったが、返ってアンドロメダの方まで写って良かったかも。

まだ少し時間が早かったので、東(写真右)の方が少し東京方向の光害でかぶっているのがちょっぴり残念である。

2013.9.27(10/25)

沈みゆく夏の銀河

2013-10-22 | 天体観望・撮影(遠征地)
昨夜はオリオン座流星群の極大日でしたが、仕事があるので晴れたら自宅から狙おうかと思いましたが、残念ながら曇り空。皆さんの所では見えましたか?

さて、話はまた9月27日の富士山須走口五合目の夜に戻る。

この日は、7cm鏡筒でのコリメート撮影の合間に、S95で富士山に沈みゆく夏の銀河を撮影してみた。


【↑富士山に沈みゆく夏の銀河と大三角】
PowerShotS95 Iso400 F2.0 S=203秒x3コマ 35mm換算28mm相当
2013.9.27 22:21-22:43 MK-800の赤道儀に乗せて撮影
Yimgでコンポジット、FlatAideでフラット補正、
GIMPでトーン調整・リサイズ、前景再合成

須走口五合目からの富士山は、西方向になり、富士山の陰と相まって比較的光害の少ない方向である。

おかげで、沈みゆく夏の銀河がかなり良く写ってくれたと思う、はくちょう座のデネブの上には、北アメリカ星雲とペリカン星雲が赤く写っているのが良く判る。

また、サドル周辺も、かなり赤くなって、いくつもの散光星雲が写り込んでいる。

ちなみに、星座線を入れるとこんな感じである。↓


ちなみに、この赤道儀は極軸望遠鏡がないので、目見当で合わせた後、カメラを北に向けて、赤径を揺すりながら撮影して、北極星が中心で動かない様に合わせてみた。ほんとは、北極星は40分角程ずれているから、これじゃ駄目なのだが、28mm4分弱で撮る分には、そこそこ十分な様な気がする。

と言う事で、夜の早いうちに沈む夏の大三角に、季節が夏から秋、冬へと移り変わるのを感じる写真となった。

2013.9.27(10/22)

近日点まで後42日(アイソン彗星)

2013-10-18 | 天体観望・撮影(遠征地)
さて、9月27日の画像もまだちょっぴり残っているが、10月13日の富士山五合目遠征で、近日点まで後42日となったアイソン彗星を撮影してみた。

何しろ彗星は生ものなので、撮影の順番にのんびりアップしていたら、今更この画像?いつの話?ってなってしまうという事を、この間のパンスターズ彗星で学習したので、他の画像より一足先に掲載する事にした。


【↑10月14日未明のアイソン彗星 C/2012 S1】
Vixen SM-R125S D:130 f:720 UW15mm 48倍 GPE赤道儀+AL90+SS2
コリメート法 PowerShotS90 ISO:2500 F:2.0 f=6mm 合成F=2.2
S=64秒x12コマ Noise減算:ON 35mm版換算で1344mm相当 
撮影場所:静岡県小山町 撮影日:2013/10/14 03:56-04:41
Registaxでコンポジット→FlatAideでかぶり補正→GIMP2で回転
トリミング(44%)、トーンカーブ・サイズ調整

あと、40日あまりで近日点通過の予定のアイソン彗星であるが、頭の部分が、だいぶ緑色っぽくなって、彗星らしくなってきた。まだ尻尾はそれほど長くない感じだ。

ただ、直焦点の沼尻さん辺りの画像を見るともう少し長い尻尾が写っているので、残念ながらコリメートで、余りうまく淡い尻尾が写ってない感じであろうか、、、、

明け方の東の空なので、どうしても背景がかぶり気味で、もう一つコントラストがハッキリしないと言うのも理由の一つなのだろうが、、、

ちなみに元画像だと、こんな感じに写っている。



ヒストグラムで真ん中位なので、もう少し露出をかけても良かったかも知れない。

それにしても、だいぶ太陽に近づいてきてるので、これから徐々に明るくなってくると思われるが、彗星は水物なので、どこまで予想が当たるかは??である。

それでも肉眼彗星にはなるだろうから、これからが楽しみだ。

2013.10.14(10/18)